クリニック開業のホームページは、法律で決まった時期はありませんが、開院の4か月前ごろに「開院のお知らせ」版を公開しておくのが目安です。Googleビジネスプロフィールは、開業予定日を入れてオーナー確認を済ませると開業日の90日前から表示され、検索のクロールにも数日から数週間かかるためです(2026年10月29日確認)。[3][4]開院前のページも医療広告の決まりの対象で、内覧会の告知は広告可能とされていますが、「最先端」や来場者へのプレゼントの強調は避けます。[1][2]
クリニック開業のホームページは、開院の何か月前に公開する?
クリニック開業のホームページは、法律で決まった時期はありませんが、開院の4か月前ごろに「開院のお知らせ」版を公開しておくのが目安です。Googleの地図の情報が開業日の90日前から表示され、検索のクロールにも数日から数週間かかるためです。[3][4]
開院日から逆算した公開の目安
時期の目安「4か月前ごろ」「1〜2か月前」は決まりではなく目安です。90日前・1年先・開設後10日以内は資料にある日付です。
「4か月前ごろ」とした理由は2つです。1つは、Googleの検索セントラルが「クロールには数日から数週間かかることがあります」としていること。[4]クロールとは、検索のしくみがページを読みに来ることで、読まれた後で検索結果に出るかどうかが決まります。もう1つは、Googleビジネスプロフィールで開業予定日を入れてオーナー確認を済ませると、「開業日の 90 日前から Google にプロフィールが表示される」ことです。[3]地図で医院の名前を見た人が検索したとき、たどり着くページをその時点で用意しておきたい、という逆算です。
図の日付のうち、決まりや資料に書かれているのは3つです。地図の情報に開業日を入れられるのが1年先まで、表示が始まるのが90日前、医師・歯科医師が個人で開設した診療所の開設届が開設後10日以内です。[3][5]「4か月前ごろ」「1〜2か月前」は、この3つから逆算した目安です。開院日が近づいてからホームページを作り始めると、内覧会の告知やチラシに載せるURLが決まらない、という困り方をしがちです。
開院まで3か月を切ってから準備を始める場合は、全部のページをそろえるより、1ページだけの「開院のお知らせ」を先に出すことを優先します。医院名・開院予定日・診療科・所在地と地図・問い合わせ先の5つがあれば、地図の情報や内覧会のチラシから案内できます。院長の紹介や設備のページは、公開した後で足していけます。急ぐときほど、医療広告の決まりに合わない言葉を入れないよう、短い文で事実だけを書くのが安全です。
新しいホームページが検索に出るまでの実際の日数の例は新しいホームページは何日で検索に出る?に載せています。制作そのものにかかる期間の目安はホームページ制作の期間は?で確かめられます。制作の期間を足すと、ホームページの準備は開院の半年ほど前から始めることになります。
開院前に公開するページも、医療広告の決まりの対象?
開院前に公開するクリニックのページも、医院の名前が分かり、受診を誘う内容であれば医療広告の決まりの対象です。[1]「まだ開院していないから広告ではない」とは考えないで作ります。
医療機関のウェブサイトは、2018年6月1日に施行された改正医療法で、チラシや看板と同じ広告規制の対象になりました。[2]厚生労働省の医療広告等ガイドライン(2026年3月30日最終改正)は、医療広告にあたるかを次の3つで判断するとしています。[1]
- 患者の受診等を誘引する意図があること(誘引性)
- 医業若しくは歯科医業を提供する者の氏名若しくは名称、又は病院・診療所の名称が特定可能であること(特定性)
- 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する内容であること
「〇〇クリニック 〇年〇月開院予定 内科・小児科」というページは、名前が特定でき、診療の内容を伝え、受診を誘う目的のページです。3つの要件に当てはまると考えて、医療広告の決まりの中で作ります。
開院前によく載せる内容のうち、ガイドラインとQ&Aで扱いが示されているものは次のとおりです。[1][2]
| 載せたい内容 | 扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 開院予定日・診療科ごとの診療開始日 | 広告可能(開設日、診療科別の診療開始日) | 医療広告等ガイドライン 第3-2 |
| 内覧会の日時・場所 | 開院前の住民向けの説明会(いわゆる内覧会)の実施に関する事項は、「病院又は診療所の管理又は運営に関する事項」として広告可能 | 医療広告等Q&A Q3-8 |
| 看護師・受付などの求人 | 職員の採用を目的とした求人広告は、医療広告等ガイドラインの対象となる広告ではない | 医療広告等ガイドライン 第2-5 |
| 建物・院内の写真 | その医療機関の写真であれば広告可能。他の病院の写真は認められない | 医療広告等ガイドライン 第2-3 |
| 診療科名 | 法令で認められた名前に限る。「インプラント科」「審美歯科」「糖尿病科」などは診療科名として認められない | 医療広告等ガイドライン 第3-2 |
| 「〇〇外来」 | 広告可能な診療科名と誤認を与えるため広告できない。限定解除の要件を満たすウェブサイトなら可 | 医療広告等Q&A Q2-6 |
自由診療を行うクリニックが、開院前のページで自費の治療を紹介する場合は、開院後と同じく限定解除の4要件(治療内容・費用・期間と回数・リスクなど)をそろえる必要があります。[1]開院前は料金が固まっていないことも多いため、料金が決まるまでは治療の紹介を載せず、開院のお知らせと診療科の案内にとどめるほうが、書き直しが少なくなります。
求人ページは医療広告ではありませんが、同じページに診療内容の宣伝を混ぜると、そちらは医療広告として扱われます。[1]求人と患者さん向けの案内は、ページを分けておくと整理しやすくなります。医療以外の業種と比べた広告の決まりの違いは業種別の広告規制の早見表で確かめられます。
開院前のページに載せる項目と、まだ載せない項目は?
クリニックの開院前のページには、医院名・所在地・診療科名・院長の略歴など変わらない事実を先に載せ、開院日や診療時間など変わりうる物には「予定」と添えます。[1]平均待ち時間のように実績が要る物は、開院後に載せます。
開院前のページに載せる情報の3つの段階
載せ方の分け方項目ごとの書き方の注意です。
| 項目 | 開院前の書き方 | 注意 |
|---|---|---|
| 医院名 | 看板・ロゴと同じ表記で | 「〇〇医院」と「〇〇クリニック」、スペースの有無などの表記ゆれを作らない |
| 所在地・地図 | 建物名・階数・入口まで | 工事中で入口が変わる場合は開院前に直す |
| 診療科名 | 法令で認められた名前で | 「〇〇外来」「〇〇科」の言い方を確かめる |
| 院長の略歴 | 出身校・勤務した医療機関・期間 | 専門医などの資格名は決まりに沿って |
| 開院予定日 | 〇年〇月〇日開院予定 | 日付が動いたら同じ日に直す |
| 診療時間 | 開院後の診療時間(予定) | 地図の情報と同じにする |
| 電話番号 | 開通日が決まっていれば「〇月〇日から」と添える | 開通前は問い合わせのメールアドレスを書く |
| 予約の方法 | 開院後の予約の受け方(予定) | 予約の受付を始める日を書く |
| 平均待ち時間 | 載せない | ガイドラインは広告した平均待ち時間と実際の乖離が生じないよう適宜更新することを求めている |
平均待ち時間は、ガイドラインで広告できる事項とされていますが、実際の待ち時間と食い違わないよう更新することが求められています。[1]開院前は実績がないため、載せるのは開院して数字が集まってからにします。院長の経歴の書き方は院長紹介の経歴と専門医資格の書き方で詳しく扱っています。
電話番号は、医院の回線が開通するまで使えないことがあります。開通していない番号を載せると、地図の情報を見て電話をかけた人がつながらず、問い合わせを取りこぼします。開通前は、問い合わせのメールアドレスか、フォームを用意しておきます。
開院前のページで避ける言葉は?書ける言い方との対訳
クリニックの開院前のページでは、「最先端」「地域No.1」「必ず治します」、医師個人の手術件数、来場者へのプレゼントの強調などが、医療広告等ガイドラインとQ&Aで認められない表現とされています。[1][2]開院前は実績がないぶん、設備や方針を強く打ち出したくなる時期です。
| 例 | 書ける例 | 書けない・避ける例 | Q&A・ガイドライン |
|---|---|---|---|
| 例1 | 〇年〇月に導入したCT(一般的な名称)を備えています | 最先端の設備で最適な医療を | 「最先端」「最適」は誇大広告(Q2-2)。「最新」は事実と認められる範囲に限り、根拠を示せる必要(Q2-1) |
| 例2 | 院長 〇〇 〇〇(〇〇大学卒業、〇〇病院 〇〇科 勤務) | 院長はこれまでに手術を〇〇件担当 | 医師個人の手術件数は広告できない。限定解除の要件を満たすサイトでも根拠を示して実証できる必要(Q3-16) |
| 例3 | 地域の皆さまの健康を支える診療所を目指します | 地域No.1のクリニックへ | 「日本一」などは比較優良広告(ガイドライン第2-3の例) |
| 例4 | 内覧会を〇月〇日に行います。院内をご覧いただけます | 内覧会にお越しの方全員に〇〇をプレゼント | 物品の贈呈を誇張するのは、医療の内容と直接関係のない事項による誘引(ガイドライン第3-1 1(8)) |
| 例5 | 前の勤務先での経歴を、施設名と期間で書く | 前の病院で治療した患者さんの声 | 体験談は医院のサイトに載せられない(第3-1 1(6)) |
| 例6 | 診察の結果をふまえて治療の方法を相談します | どなたでも〇〇の治療が受けられます | 必ず特定の治療を受けられると誤解させる表現は虚偽広告(Q2-7) |
表の判断は、医療広告等ガイドラインとQ&Aによります。[1][2]「開院記念」「オープン価格」のような割引の打ち出しも、ガイドラインの「費用を強調した広告」の例(「今なら○円でキャンペーン実施中!」など)に近くなるため避けます。[1]
写真にも同じ考え方がかかります。院内がまだ完成していない時期に、完成予想図(コンピューターで作った絵)を載せる場合は、予想図である旨を絵のすぐ近くに書きます。ほかの医院の写真や、素材サイトの診察室の写真を、自院の院内のように見せる使い方は避けます。ガイドラインは、病院の建物の写真について、当該病院の写真は広告可能、他の病院の写真は認められないとしています。[1]
院長のあいさつは、Q&A(Q1-6)で、医療の内容とは考えられないあいさつ文や、広告できる事項を使ったあいさつは広告可能とされています。[2]地域への思いや診療の方針を書くのは問題ありません。効果を約束する言い方(「必ず良くなります」)と、前の勤務先での患者さんの声は入れないでください。院長の顔写真を添えると、内覧会や開院の前に人柄を伝える手がかりになります。体験談が使えない理由と、代わりに載せられる事実はクリニックのホームページに口コミや体験談を載せられない理由で詳しく扱っています。
内覧会の告知ページには何を書く?
クリニックの内覧会の告知ページには、日時・場所・予約の要否・駐車場・当日の内容・開院日と診療時間・問い合わせ先を書きます。[2]内覧会の実施に関する事項は、厚生労働省のQ&Aで広告可能とされています。
内覧会とは、開院前の医療機関が近くに住む人などに院内を公開する説明会のことです。Q&A(Q3-8)は「開院前の医療機関の住民向けの説明会(いわゆる内覧会)の実施に関する事項については、『病院又は診療所の管理又は運営に関する事項』として、広告可能です」としています。[2]告知ページは、この範囲で、来る人が迷わない情報を並べます。
- 日時
日付・曜日・開始と終了の時刻。複数日なら日ごとに書きます。 - 場所
住所、建物の何階か、入口の位置、地図。工事中で入口が分かりにくい場合はその旨も書きます。 - 予約の要否
予約制なら申込の方法(電話・フォーム)と締切。予約なしで来られるなら、その旨を書きます。 - 駐車場・駐輪場
台数と、当日使えるか。近くの駐車場を案内する場合は、医院の駐車場ではない旨を書きます。 - 当日の内容
院内の見学、院長・スタッフのあいさつなど。健康相談を行う場合は、その旨と時間を書きます。 - 開院日と診療の案内
開院日、診療科、診療日・診療時間、予約の受け方を書きます。 - 問い合わせ先
開院前でもつながる電話番号かメールアドレスを書きます。
告知の文の例です(医院名・日付は架空)。
〇〇クリニック(内科・小児科)は、〇年〇月〇日に開院します。開院に先立ち、院内をご覧いただける内覧会を行います。
日時:〇月〇日(土)・〇日(日)10時〜16時
場所:〇〇市〇〇町1-2-3 〇〇ビル2階(入口はビルの東側です)
予約:不要です。混み合う場合はお待ちいただくことがあります。
駐車場:ビルの駐車場〇台をご利用いただけます。
当日は院長・スタッフが院内をご案内します。
お問い合わせ:[email protected](開院前はメールで承ります)
予約制にする場合は、申込のフォームに書いてもらう項目を、氏名・連絡先・来場する日時・人数の程度にとどめます。持病などの健康の情報を内覧会の申込で聞く必要はありません。申込を受けたら、受け付けた旨と当日の案内を返信し、駐車場の台数に限りがある場合はその旨も伝えます。
当日に配る品は、案内するとしても「ご来場の方に院内のご案内資料をお渡しします」程度にとどめ、品物を前面に出さないのが無難です。渡す物の費用や中身を告知の目玉にしないことが、線引きの目安です。ガイドラインは「無料相談をされた方全員に○○をプレゼント」のような、物品の贈呈を誇張する広告を、提供する医療と直接関係のない事項による誘引として挙げています。[1]
内覧会で健康相談を行う場合も、Q&A(Q2-12)は、無料で健康相談を実施している旨は広告可能としつつ、費用を強調した広告は慎むべきとしています。[2]「無料」を大きく出すより、相談できる内容と時間を書きます。工務店の見学会のページと比べると、医療は書ける内容の決まりが細かい点が違います。集客の流れの組み立ては完成見学会に人を集める工務店のページも参考になります。
内覧会の告知は、いつ・どこで出せばよい?
クリニックの内覧会の告知は、決まった時期はありませんが、開院の1〜2か月前にホームページの告知ページを出し、チラシや地図の情報と日時・表現をそろえるのが目安です。[2]告知ページが先にあると、チラシにURLを載せられます。
告知を出す場所ごとの役割を並べます。
| 告知を出す場所 | 役割 | そろえること |
|---|---|---|
| ホームページの告知ページ | 詳しい情報の置き場所。チラシや地図からの行き先 | 日時・場所・予約の要否・問い合わせ先 |
| チラシ・ポスティング | 近くに住む人に知らせる | ホームページと同じ日時・同じ表現。URLかQRコード |
| Googleビジネスプロフィールの投稿 | 地図で医院を見た人に知らせる | 開院前に表示されていれば、内覧会の日時とページへの案内 |
| 院の前の掲示 | 前を通る人に知らせる | 日時と、詳しくはホームページへ |
チラシや看板も医療広告の決まりの対象です。ガイドラインは、チラシ、パンフレット、ポスター、看板、インターネット上の広告などを、広告に該当する媒体の例として挙げています。[1]ホームページで書けない表現は、チラシでも書けないと考えて、同じ文を使い回すとずれが起きません。
内覧会が終わったら、告知ページは「内覧会は終了しました。〇月〇日に開院します」に変えるか、閉じます。終わった内覧会の日時が検索結果に残ると、開院後に「内覧会」で調べた人が混乱します。ページを閉じる場合は、開院の案内のページへ移るようにしておきます。
内覧会の日を決めるときは、開院日の前の土日や祝日など、近くに住む人が来やすい日を選ぶ方法があります。ただし、保健所の確認や工事の終わりの日が動くこともあるため、告知を出すのは工事の終わりの見通しが立ってからにします。
開設届や保険医療機関の指定と、ページの日付はどう合わせる?
クリニックのページに書く開院日は、医師・歯科医師が個人で開設する場合の開設届(開設後10日以内)や、保険医療機関の指定日と食い違わないように決めます。[5][7]保険診療をいつから行えるかは、管轄の厚生局の事務所に確かめてから書きます。
診療所の開設の手続きは、開設する人によって違います。
| 開設する人 | 手続き | 根拠 |
|---|---|---|
| 医師・歯科医師の個人 | 開設後10日以内に、管轄の保健所へ診療所開設届を出す(医療法第8条) | 千葉県・杉並区の案内 |
| 医師・歯科医師でない人や法人 | 事前に開設許可の申請が必要 | 杉並区の案内 |
| 保険診療を行う場合 | 地方厚生局へ保険医療機関の指定を申請。関東信越厚生局の案内では、申請者の希望がない限り毎月1日付けで指定 | 関東信越厚生局 |
千葉県の案内は、医師・歯科医師による開設の診療所開設届について、根拠を医療法第8条、提出期限を開設後10日以内、提出先を管轄の保健所としています。[5]杉並区の案内は、開設を予定している人に、事前に電話で予約し、施設の平面図(案)を持って早めに相談するよう求めています。[6]法人などが開設する場合は、事前に開設許可の申請が必要とされています。
関東信越厚生局は、保険医療機関の指定は申請者の希望がない限り毎月1日付けで行われるとし、申込の締切日は厚生局の事務所ごとに定めているとしています。[7]開院日が月の途中になる場合などは、ページに「保険診療」と書く前に、管轄の厚生局の事務所に日付の扱いを確かめてください。遡って指定を受ける扱いについても、厚生局の資料で確かめるよう案内されています。
開院日が動いたときに直す場所の一覧の例です。ホームページ(トップ・お知らせ・内覧会のページ)、Googleビジネスプロフィール(開業予定日・投稿)、チラシと院の前の掲示、予約の受付の画面、求人のページ(勤務開始日)、名刺や紹介状の書式。医院ごとに使っている物を足して、院内で共有しておきます。
ページの日付と手続きの日付がずれやすいのは、工事の遅れで開院日が動いたときです。開院日を変えたら、ホームページ、地図の情報、チラシ、院の前の掲示、予約の受付の画面を同じ日に直します。直す場所の一覧を先に作っておくと、漏れが出ません。
Googleビジネスプロフィールは、いつ作ればよい?
クリニックのGoogleビジネスプロフィールは、開院日が決まったら作り、開業予定日を入れてからオーナー確認を行います。[3]開業予定日は1年先まで入れられ、表示は開業日の90日前から始まります。
Googleビジネスプロフィールとは、Googleの検索や地図に出る医院の情報のことです。Googleのヘルプは、開業日について次のように説明しています。[3]
- 開業日は1年先の日付まで入力でき、年と月が必須です。
- 日付を入力してビジネスのオーナー確認を行うと、開業日の90日前からGoogleにプロフィールが表示されるようになります。
地図の情報と、ホームページの情報は、医院名・住所・電話番号・診療時間・開業日を同じ表記にそろえます。地図の情報の作り方はGoogleビジネスプロフィールの登録方法、確認のはがきや電話が届かないときはオーナー確認|電話が来ない時を参照してください。
開院日が決まる前に地図の情報を作る場合は、年と月だけを入れておき、日が決まったら足します。Googleのヘルプは、開業日の入力で年と月を必須としています。[3]開院日が動いたときは、地図の情報の開業予定日も同じ日に直します。地図の情報とホームページで開院日が違うと、どちらが正しいのかを問い合わせる電話が増えます。
地図の情報で選ぶカテゴリ(業種)は、診療科に合う物を選びます。内科と小児科のように複数の診療科がある場合は、主な診療科を1つ選び、ほかは追加のカテゴリにします。医院名の欄には、看板・ホームページと同じ表記の名前を書きます。
地図の情報には、ホームページのURLを入れておきます。開院前に地図の情報が表示され始めた時点で、URLの先に開院のお知らせのページがあれば、地図から来た人がそのまま詳しい情報を読めます。写真は、自院の外観・院内の写真を使います。ガイドラインは他の病院の写真を認めていないため、工事中で院内の写真がない時期に、ほかの医院の写真や素材の写真を院内のように見せる使い方はしません。[1]
開院直後に検索とAI検索で見つけてもらう準備は?
クリニックのページを開院直後に検索で見つけてもらうには、開院前にSearch Consoleへの登録とサイトマップの送信を済ませ、医院名・地域・診療科をページの題と本文に書いておきます。[4]AI検索(ChatGPTやGoogleのAIによる概要など)も、ページに書かれた事実を使って医院を紹介します。
- Search Consoleに登録する
URLが少なければURL検査ツール、多ければサイトマップで、Googleにクロールを頼めます。手順は「Search Consoleの登録方法」の記事にあります。 - ページの題に医院名・地域・診療科を入れる
「〇〇クリニック|〇〇市〇〇町の内科・小児科」のように、探している医院だと分かる形にします。 - 表記を1つにそろえる
ロゴ・看板・ホームページ・地図の表記を、開院前に1つに決めます。 - 本文に事実を書く
診療科・診療時間・休診日・予約の方法・駐車場・最寄り駅からの道を、画像ではなく文字で書きます。
Googleの検索セントラルは、再クロールを頼む方法として、URLが少ない場合はURL検査ツール、多い場合はサイトマップの送信を挙げています。[4]手順はSearch Consoleの登録方法と最初に見るレポートを参照してください。
ホームページの裏側に、医院の名前・住所・電話番号・診療時間を構造化データ(検索のしくみが読み取りやすい形の情報)として書いておく方法もあります。診療所に合う型と書き方はLocalBusiness構造化データの書き方にあります。開院前は診療時間が変わりうるため、構造化データにも「予定」の段階の時間を書くのか、開院後に入れるのかを決めておきます。ページの本文と構造化データの中身が食い違うと、検索のしくみがどちらを信じればよいか分からなくなります。
開院直後は、医院名の表記ゆれ(「〇〇医院」と「〇〇クリニック」、スペースの有無など)がそのまま検索の取りこぼしになります。AI検索でも、医院の名前・場所・診療科が複数のページで食い違っていると、別の医院の情報と混ざるおそれがあります。開院前に表記を決め、ホームページ・地図の情報・チラシで同じにします。業種ごとにトップページの作りがどう違うかは業種でホームページの何が違う?9業種のトップページを実測でも比べています。
ホームページの準備を制作会社に頼むとき、何を渡せばよい?
クリニックのホームページを制作会社に頼むときは、開院予定日と公開したい日、医院名の正しい表記、診療科名、院長の略歴、診療時間(予定)、内覧会の予定、使えない表現の一覧を最初に渡します。[1]医療広告の決まりを知らない制作会社に任せると、公開の直前に書き直しが重なります。
制作会社に頼むか自分で作るか、費用と期間の目安は、ホームページ制作の費用相場とホームページ制作の期間で比べられます。この節では、頼むと決めたあとに渡す物を並べます。
制作会社に渡す資料を、早く決まる物から並べます。
| 資料 | 決まる時期の目安 | 制作会社に伝えること |
|---|---|---|
| 開院予定日と公開したい日 | 物件と工事の日程が決まったとき | 公開日から逆算した制作の日程 |
| 医院名・ロゴ | 開業準備の早い段階 | 表記を1つに決めた物(スペース・英字の有無まで) |
| 診療科名 | 開業準備の早い段階 | 法令で認められた名前で書くこと |
| 院長の略歴・写真 | 公開の1か月前まで | 資格名の書き方の決まりに沿うこと |
| 診療時間・予約の方法 | 開院の2〜3か月前(予定) | 確定までは「予定」と書くこと |
| 内覧会の日時 | 工事の終わりが見えたとき | 告知ページと終わった後の扱い |
| 使えない表現の一覧 | 発注のとき | 体験談・最先端・No.1・プレゼントの強調などを使わないこと |
表の「使えない表現の一覧」は、この記事の「開院前のページで避ける言葉」の表をそのまま渡しても構いません。ガイドラインは、広告を作った広告代理店などにも、必要に応じて調査や指導を行うとしていますが、命令の対象は病院・診療所の場合はその開設者又は管理者です。[1]制作会社が書いた文でも、医院の広告として責任を負うのは医院側です。公開の前に、院長か決めた担当者が全ページを読む手順を入れておきます。
開院前は、ページの数を絞って早く公開し、開院後に足していく進め方もあります。開院前に要るのは、トップ(開院のお知らせ)、医院の紹介(院長・設備)、アクセス、内覧会、求人の5つ程度です。治療ごとの詳しいページや、よくある質問は、開院後に患者さんから実際に聞かれたことを元に足すと、中身の濃いページになります。制作費の考え方はホームページ制作の費用相場にまとめています。
開院の前後で書き換える所はどこ?
クリニックのホームページは、開院日にトップの見出し・診療時間と予約・内覧会のページ・保険診療の案内の4か所を書き換えます。[1]開院前のページは、開院日に書き換える前提で作ります。
| 場所 | 開院前 | 開院後 |
|---|---|---|
| トップの見出し | 〇年〇月〇日 開院予定 | 開院の案内を外し、診療時間・予約方法を先頭に |
| 診療時間・予約 | 「開院後の診療時間(予定)」 | 確定した時間と予約の受け方。Googleビジネスプロフィールの営業時間も同じに |
| 内覧会のページ | 日時・予約の案内 | 終了の告知に変えるか、ページを閉じる(古い日時が検索に残らないように) |
| 保険診療の開始 | 開院日と保険医療機関の指定日の関係を確かめてから書く | 保険証(マイナ保険証など)の扱いを案内 |
| お知らせ欄 | 開院準備の知らせ | 開院の知らせを残し、古い準備の知らせは整理 |
| 地図の情報 | 開業予定日 | 開業日・営業時間・写真を開院後の状態に |
開院後しばらくたったら、平均待ち時間を載せることも考えられます。ガイドラインは平均待ち時間を広告できる事項としつつ、実際との乖離が生じないよう適宜更新することを求めています。[1]数字を出すなら、集計した時期を添え、更新の担当を決めておきます。予約の受け方の見せ方はクリニックのWeb予約と電話の置き方で扱っています。歯科で開業する場合は、歯科の自費診療ページに書く料金・期間・リスクの決まりと歯科医院のホームページで症例写真を載せられる条件も、開院前に確かめておくと、開院後の書き直しが減ります。
よくある質問
- 工事中のクリニックの建物の写真を載せてもよいですか?
- 医療広告等ガイドラインは、当該病院の建物の写真であれば広告可能としています。工事中の写真は完成後と見た目が違うため、「〇月撮影・工事中」と添えるか、完成後の写真に差し替える予定を決めておきます。完成予想図を使う場合も、その旨を書き添えます。工事中の写真は、開院後に古い写真として残らないよう、差し替える日を決めておきます。
- 開院前からWeb予約を受け付けてもよいですか?
- 予約による診療の実施の有無、予約の受付時間、予約を受け付けるURLなどは、医療広告等ガイドラインで広告可能とされています。開院前から受ける場合は、初日の受付枠と、保険診療の開始日・必要な持ち物をあわせて案内しておくと問い合わせが減ります。予約の受付を始める日も、ページと地図の情報の両方に書いておきます。
- 開院前のホームページに院長のあいさつを載せてもよいですか?
- 厚生労働省のQ&Aは、医療の内容とは考えられないあいさつ文や、広告可能事項を使ったあいさつは広告可能としています。地域への思いを書くのは問題ありませんが、「必ず治します」のような効果を約束する表現や、前の勤務先での患者さんの声は入れないでください。
- 承継開業で前の医院のホームページがある場合はどうしますか?
- 前の医院のページと新しいページで、医院名・診療時間・院長が食い違う期間ができないよう、切り替える日を決めます。前の医院のドメインを使い続けるか手放すかも、切り替えの前に決めておきます。ドメインの扱いは「ドメインの失効・期限切れはどうなる?」の記事も参照してください。
- 開院日が延びたら、何を直せばよいですか?
- ホームページの開院予定日、Googleビジネスプロフィールの開業予定日、チラシ、院の前の掲示、予約の受付の画面を同じ日に直します。予約をすでに受けている場合は、予約した人への連絡が先です。延期の知らせは、トップの見出しの近くに日付つきで出し、元の日付が残っている所がないかを検索で確かめます。医師・歯科医師の個人開設なら、開設届は実際の開設後10日以内に出すことになります。
- 内覧会の来場者に記念品を渡してもよいですか?
- 記念品を渡すこと自体を禁じる記載はガイドラインに見当たりませんが、告知で物品の贈呈を誇張すると、提供する医療と直接関係のない事項による誘引にあたるおそれがあります。案内する場合も「院内のご案内資料をお渡しします」程度にとどめ、品物を前面に出さないのが無難です。
- 求人のページは、開院前のいつごろ出せばよいですか?
- 求人広告は、医療広告等ガイドラインで医療広告の対象となる広告ではないとされています。採用の時期に合わせて出せますが、患者さん向けのページと同じページに診療内容の宣伝を混ぜると、その部分は医療広告として扱われます。求人のページは分けて作ります。
- 開院前のページに「〇〇の専門クリニック」と書いてもよいですか?
- 医療広告等ガイドラインは、法令に根拠のない名称を診療科名として広告することを認めていません。「〇〇外来」も、Q&Aで広告可能な診療科名と誤認を与えるとされ、限定解除の要件を満たすウェブサイトに限って載せられます。医院名や見出しに使う前に、診療科名の一覧と照らし合わせます。
- 開院前のホームページでも、プライバシーポリシーは要りますか?
- 問い合わせのフォームや、内覧会・予約の申込を受けるなら、個人情報を受け取ることになるため、取扱いの方針を書いておくのが基本です。開院前は、採用の応募や内覧会の申込で氏名や連絡先を受け取ることがあります。書き方は「プライバシーポリシーは必要?」の記事を参照してください。
- 開院前に、ホームページのドメインだけ先に取っておくべきですか?
- 医院名が決まったら、ドメイン(ホームページのアドレス)を早めに取っておくと、名刺・チラシ・地図の情報に同じURLを使えます。開院後に変えると、印刷物の作り直しや地図の情報の書き換えが要ります。ドメインの名義と更新の期限は、医院側で管理します。
あなたのサイトは、いま何点?
URLを入れるだけで、検索とAIの回答で見つけてもらうための項目を無料で点検します。登録は要りません。
今のサイトを無料で診断する →ホームページを作りはじめる- 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)(厚生労働省、2026年3月30日最終改正・2026年10月29日確認)
- 医療広告等ガイドラインに関するQ&A(厚生労働省、2026年3月改定・2026年10月29日確認)
- 開業日を追加する - Google ビジネス プロフィール ヘルプ(Google、2026年10月29日確認)
- URL の再クロールを Google にリクエストする(Google 検索セントラル、2026年10月29日確認)
- 【医療法】診療所開設届(医師、歯科医師による開設)(千葉県、2026年4月1日更新・2026年10月29日確認)
- 診療所等に関する手続(杉並区、2026年5月1日更新・2026年10月29日確認)
- 保険医療機関・保険薬局の指定申請手続きの流れ及び添付書類等(関東信越厚生局、2026年10月29日確認)