不動産会社の自社サイトに人を呼ぶ入口は、物件一覧ではなく、ポータルに無い「地域名+売却」「地域名+賃貸管理」などの相談のページと、会社名で調べた人が確かめる会社の情報です。ポータルは物件を比べる場、自社サイトは会社を確かめ、ポータルに載らない情報を読む場です。物件を両方に載せる意味は、自社サイトにしか無い情報を足し、成約した日に両方から消せる場合にあります。不動産公正取引協議会連合会のおとり広告ガイドラインは、更新の間隔を最長でも2週間とし、契約済みと分かった物件はすぐ削除するよう求めています。[1]
ポータルと自社サイトは、物件を探す人にとって何が違う?
不動産のポータルサイトは条件に合う物件を比べる場で、不動産会社の自社サイトはその会社に問い合わせてよいかを確かめる場です。物件を探す人は、まずポータルで条件(エリア・価格・間取り)を絞って比べ、気になった物件を扱う会社を調べる、という順で動くことが多いと考えられます。
| ポータル | 自社サイト | |
|---|---|---|
| 読み手の目的 | 条件に合う物件を比べる | この会社に問い合わせてよいか確かめる |
| 載せられる情報 | ポータルの入力欄の範囲 | 決まりの範囲で自由(地域の情報、取引の流れ、売却の相談など) |
| 比べられる相手 | 同じ物件を載せた他社、周辺の物件 | 同じ地域の他社のサイト |
| 物件以外の入口 | ほぼ無い | 「地域名+売却」「地域名+賃貸管理」などの相談 |
| 問い合わせの記録 | ポータルの管理画面に残る | 自社で計測・管理できる |
| 表示規約・おとり広告[1] | 対象 | 対象(同じ決まり) |
物件の一覧だけを自社サイトに写すと、ポータルと同じ物しか置かれていないページになります。両方に載せる意味は、自社サイトにポータルでは書けない・読まれない情報を足せるかどうかで決まります。足せないなら、自社サイトには物件を載せず、会社と相談の入口に絞る方が、管理の手間に見合うこともあります。
問い合わせの記録の面でも違いがあります。ポータル経由の問い合わせは、ポータルの管理画面で件数を見られますが、どのページを読んで問い合わせたかまでは自社で追いにくいことがあります。自社サイトなら、アクセス解析で、どのページを読んだ人が問い合わせたかを自社で確かめられます。問い合わせの数え方は問い合わせ数の計測方法にまとめています。
ポータルと自社サイトの使い分けは、業種によって向き不向きがあります。飲食店や美容室の予約サイトと比べた業種ごとの違いは、予約サイトに頼る業種と自社サイトが効く業種で並べて扱っています。
物件をポータルと自社サイトの両方に載せると、決まりはどう増える?
物件を両方に載せると、契約済みになった物件を消す場所が2か所になり、片方だけ消し忘れれば、その時点でおとり広告になりえます。[1]不動産公正取引協議会連合会のおとり広告ガイドラインは、自社のホームページも表示規約の「表示」にあたると明記しています。[1]
おとり広告とは、表示規約第21条が禁じる、取引できない物件や取引する意思のない物件の表示のことです。[2]おとり広告ガイドライン(2019年11月1日)は、自社のホームページと不動産情報サイトに載せるものも、表示規約第4条の「表示」にあたるとしています。[1]自社サイトだから自由、ということはありません。
同じガイドラインは、協議会が措置したおとり広告の態様として、次の4つを挙げています。[1]
- 掲載後に契約済みとなった物件を、削除せずに更新を繰り返していた
- 当初から契約済みだった物件を新しく掲載していた
- 架空の物件や、価格を安く・面積を広く・間取り図を改ざんした物件を掲載していた
- 相場より安く掲載し、問い合わせが多いのに契約しない合理的な理由が無かった
原因として挙げられているのは、次の3つです。[1]
- 「管理能力を超えた多数の物件」を少人数で広告していた
- 管理をアルバイト等に任せきりで、責任者のチェックを怠っていた
- 新規掲載・更新のときに取引状況の確認を怠っていた
| ガイドラインの記述 | 両方に載せる会社がすること |
|---|---|
| 更新する期間を最長でも2週間とする[1] | ポータルと自社サイトの更新日を同じ日にそろえる |
| 契約済みと分かった物件は、期間が来る前でもすみやかに削除[1] | 成約の連絡が入ったら、両方を消す担当と手順を決める |
| 「情報登録日又は直前の更新日及び次回の更新予定日」を広告の上部など見やすい位置に[1] | 自社サイトの物件ページにも、上部に3つの日付を出す |
| 適正な物件数の掲載と責任者による管理[1] | 自社サイトに載せる物件を、管理できる数に絞る |
成約の連絡から両方の削除まで
その日のうちに手順の概念図です。担当の分け方は会社の人数に合わせて決めます。
表示規約の違反には、協議会による警告や、50万円以下の違約金が定められています。警告に従わない場合は500万円以下の違約金などの措置もあります。[2]景品表示法や宅地建物取引業法の決まりも別にかかります。広告の決まり全体は不動産広告の表示規約の記事にまとめています。
不動産会社の自社サイトにしか置けない情報は何か?
不動産会社の自社サイトには、実際に歩いた道のり、増改築の内容と時期、取引態様の説明、案内する担当者など、表示規約の範囲でポータルより詳しい情報を置けます。[2][3]ポータルの入力欄には収まりにくい情報こそ、自社サイトに置く意味があります。
- 駅や施設までの道のり:施行規則では、徒歩の所要時間は道路距離80メートルにつき1分で計算し、起点と着点を明示します。[2]自社サイトなら、実際に歩いた道順や坂・踏切の有無を書き足せます
- 増改築・リフォームの内容と時期:施行規則は、建物を増築・改築・改装・改修したことを表示する場合、その内容と時期を明示するよう求めています。[2]工事の範囲を写真付きで書けます
- 取引態様:宅地建物取引業法第34条は、広告をするときに売主か、代理か、媒介かの別を明示するよう定めています。[3]自社サイトでは、媒介なら手数料がどうなるかまで説明できます
- 担当者と会社:誰が案内するのか、どの地域を何年扱っているのか
- 周りの暮らし:スーパー・学校・病院までの道路距離や、実際に歩いて気付いた点(事実として確かめた物だけ)
物件ページの書き方:説明用の架空例
前と後「駅徒歩5分・日当たり良好・閑静な住宅街」ポータルの文の写しで、自社サイトで読む理由が無い
- 道のり駅の東口から400m・途中に信号1か所・上り坂なし
- 改修2025年3月 キッチン・浴室を交換(写真あり)
- 取引態様媒介。手数料の上限と支払いの時期を説明
- 担当者この地域を担当する〇〇(顔写真)
- 日付情報登録日・次回の更新予定日を上部に
- 周辺スーパーまで道路距離600m(実測)
数字と内容は説明のための架空の例です。実際の物件は、表示規約の決まりに沿って測った数字で書きます。
周辺の施設についても、施行規則は、学校・病院・公園などの公共・公益施設は現に利用できるものを表示するよう求めています。自社サイトで周辺の情報を詳しく書く場合も、まだできていない施設を今あるかのように書かないよう気をつけます。[2]施設までの距離も、道路距離で測った数字を使い、測った日を管理表に残しておくと、後から確かめられます。
写真にも決まりがあります。施行規則は、宅地や建物の写真は取引するものを表示することとし、建築前などで使えない場合に限って、一定の条件で他の建物の写真を使えるとしています。[2]その場合は、他の建物である旨を写真に接する位置に明示します。[2]
不動産会社の自社サイトに、人を呼ぶ入口はどこに作る?
不動産会社の自社サイトに人を呼ぶ入口は、ポータルが扱わない相談の検索、会社名での検索、ポータルの会社情報からのリンクの3つです。物件そのものを探す人は、まずポータルで比べることが多いと考えられるためです。
| 入口 | どんな人が来るか | 自社サイトに置くもの |
|---|---|---|
| 「地域名+売却」「地域名+賃貸管理」の検索 | 家を売りたい人、貸している物件の管理を任せたいオーナー | 売却・管理の相談のページ(流れ・費用・担当者) |
| 「地域名+物件の種類」の検索 | 住む地域を先に決めて調べている人 | 地域のページ(道のり・周りの施設・その地域の取引の傾向) |
| 会社名での検索・地図での検索 | ポータルで物件を見て、会社を確かめに来た人 | 会社紹介のページと、Googleビジネスプロフィールの登録 |
| ポータルの会社情報のリンク | ポータルの物件ページから会社を見に来た人 | 会社紹介のページ(トップではなく) |
相談のページ:ポータルに無い検索の入口
「地域名+売却」「地域名+賃貸管理」で探す売り主・貸し主は、ポータルの物件一覧からは来ません。売却や管理の相談は、自社サイトにしか置けない入口です。ページの作り方は「地域名+売却」で選ばれる売却ページと、賃貸管理会社のオーナー向けページにまとめています。地域のページの作り方は「地域名+業種」で検索に出るにはを参照してください。
相談のページに最低限置く物は、次の3つです。
- 流れと日数:問い合わせ・査定(または管理の提案)・契約までの順番と、それぞれのおおよその日数
- 費用:売買・賃貸の仲介手数料は、宅地建物取引業法第46条により国土交通大臣の定める額が上限です。[3]賃貸管理の管理委託料はこの上限の対象ではないため、自社の額をそのまま書きます。
- 担当者と地域:誰が担当するかと、扱っている地域
会社名と地図:ポータルから来た人の確かめ先
ポータルで物件を見た人は、会社名で検索したり、地図で店舗を探したりして会社を確かめます。自社サイトの会社紹介と、Googleビジネスプロフィールの所在地・電話・営業時間を、同じ表記でそろえます。登録の手順はGoogleビジネスプロフィールの登録方法にあります。後の節の実測では、トップに地図や構造化データがある会社はまだ少数でした。
ポータルの会社情報のリンク先
ポータルの会社情報の欄に自社サイトのURLを書ける場合は、トップページではなく会社紹介のページを指定します。ポータルから来た人が探しているのは、会社の所在地・担当者・取引の進め方だからです。
入口ごとに問い合わせを数える
どの入口から問い合わせが来ているかを数えておくと、次に力を入れる所が分かります。自社サイトなら、アクセス解析で、どのページを読んだ人が問い合わせたかを確かめられます。数え方は問い合わせ数の計測方法にまとめています。
同じ物件の紹介文をポータルと自社サイトに貼ると、検索でどうなる?
同じ紹介文がポータルと自社サイトにあると、どちらを検索結果に出すかはGoogleが選びます。Googleは、正規URLが指定されていなくても、検索で表示するのに最適なURLを判断すると説明しています。[5]
Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」(2026年10月7日更新)には、自己評価の問いが並んでいます。[4]
コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか。
コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。
同じページには、実際に商品やサービスを使ったり、ある場所を訪れたりした経験に基づく知識を示しているか、という問いもあります。[4]不動産会社にとっての「訪れた経験」は、物件と周りを実際に見て歩いたことです。上で挙げた道のりや周辺の実測は、この問いにそのまま答える情報になります。
ポータルの物件ページは、掲載している会社が多いほど似た文が並びます。自社サイトのページを選んでもらうには、自社サイトにしか無い情報を加えることが近道です。ペナルティを恐れて自社サイトの文を短くする必要はなく、自社が見て確かめたことを足していく方向で考えます。
物件ページの題と説明文
自社サイトの物件ページの題(title)は、全ページ同じ「物件詳細|〇〇不動産」にしません。駅名・徒歩の分数・間取り・種別を入れて、ページごとに変えます。徒歩の分数は表示規約の計算どおりの数字にします。説明文(meta description)には、実際の道のりや改修の時期など、ポータルに無い情報を1つ入れます。検索結果でポータルの物件ページとの違いが見えます。題の付け方はタイトルタグの付け方にまとめています。
物件の紹介文を書くときの決まり(「駅徒歩」「新築」「最高」などの使い方)は、不動産広告の表示規約の記事にまとめています。
自社サイトの物件ページにも、表示規約の必要な表示事項は要る?
自社サイトの物件ページにも、表示規約の必要な表示事項は要ります。表示規約第8条は、物件の種別ごとに必要な事項を表示するよう求めています。施行規則は、その対象の表示媒体の1つに「インターネット広告」を挙げています。[2]
第8条が挙げる必要な表示事項の大きな区分は、次の5つです。[2]
- 広告主に関する事項
- 物件の所在地、規模、形質その他の内容に関する事項
- 物件の価格その他の取引条件に関する事項
- 物件の交通その他の利便及び環境に関する事項
- その他、規則で定める事項
具体的な項目は、物件の種別(分譲宅地・新築分譲住宅・中古住宅・中古マンション・賃貸住宅など)と媒体ごとに、規約の別表で決まっています。[2]ポータルは入力欄の形でこれらの項目を求めることが多いため、ポータルでは自然に埋まっていた項目が、自社サイトでは抜けやすくなります。自社サイトの物件ページを作るときは、ポータルの入力欄ではなく、規約の別表を見て項目をそろえます。
価格・費用の書き方で抜けやすい所
| 項目 | 施行規則の決まり(要点) | 自社サイトで抜けやすい例 |
|---|---|---|
| 住宅の価格[2] | 1戸あたりの価格を、建物の消費税等を含めて表示 | 税抜の価格だけを書く |
| 土地の価格[2] | 1区画あたりの価格。上下水道・ガスの設置費用など宅地造成に係る費用を含める | 造成の費用を別に書く |
| 管理費・修繕積立金[2] | 1戸あたりの月額(予定額ならその旨) | 管理費だけ書き、修繕積立金を抜く |
| 取引態様[3] | 売主・代理・媒介の別を明示(宅建業法第34条) | 物件ページから取引態様が抜ける |
取引態様の明示は、宅地建物取引業法第34条でも、広告をするときの義務とされています。[3]物件ページのテンプレートに、取引態様の欄を最初から入れておくと抜けを防げます。
ポータルから来た人は、自社サイトで何を確かめている?
ポータルから来た人が自社サイトで確かめるのは、主に次の4つだと考えられます。会社が実在するか、誰が案内するか、どんな取引の進め方か、その地域をどれだけ知っているかです。物件の条件はポータルで見ているため、自社サイトでは会社の側の情報が読まれます。
| 確かめたいこと | 自社サイトに置くもの |
|---|---|
| 会社が実在するか | 所在地と店舗の外観、固定電話、地図、広告主に関する事項 |
| 誰が案内するか | 担当者の名前・顔・担当する地域・経験 |
| どんな進め方か | 問い合わせから内見・申込み・契約までの流れと日数 |
| 地域を知っているか | 地域の情報のページ、成約した物件の地域の傾向(個人が分からない形で) |
| 費用はどうか | 仲介手数料の考え方、初期費用の内訳の例 |
ポータルの物件ページから会社の情報へのリンクがある場合は、そのリンク先を自社サイトの会社紹介のページにしておきます。トップページに飛ばすと、ポータルから来た人が会社の情報を探す手間が増えます。会社紹介のページには、所在地・電話・営業時間・定休日を、Googleビジネスプロフィールの登録と同じ表記で書きます。登録の手順はGoogleビジネスプロフィールの登録方法にあります。
お客様の声を載せる場合は、どの取引の声か(売買か賃貸か、時期)を添え、良い声だけを選んで載せていることが分かる形にします。口コミの扱いはお客様の声とステマ規制の記事も参考になります。
2か所の物件情報を、少ない人数でどう管理する?
2か所の物件情報は、物件ごとに掲載先・登録日・更新日・次回の更新予定日・成約日・削除の確認を1枚の管理表にまとめると、少ない人数でも管理できます。[1]おとり広告ガイドラインが求める「最長でも2週間」の更新と、3つの日付の表示を、表の列にそのまま置く考え方です。
| 管理表の列 | 書くこと |
|---|---|
| 物件の番号と名前 | 社内で決めた番号。ポータルごとの番号も並べる |
| 掲載先 | どのポータルと、自社サイトのどのページか |
| 情報登録日・直前の更新日 | 最後に取引状況を確かめて更新した日 |
| 次回の更新予定日 | 直前の更新日から2週間以内の日付 |
| 成約日 | 売主・貸主から連絡を受けた日時 |
| 削除の確認 | 全掲載先で消えたことを確かめた日と、確かめた人 |
更新の日は、曜日を決めて全物件をまとめて確かめると忘れにくくなります。たとえば毎週の決まった曜日に、管理表の「次回の更新予定日」が近い物件の取引状況を売主・貸主に確かめ、ポータルと自社サイトの両方の日付を同じ日に直します。物件の入力を1か所で済ませ、複数の掲載先へ送る仕組みを使う場合も、削除の確認だけは人が画面で見て記録します。仕組みの送信が失敗していても、管理表の上では消えたことになってしまうからです。
不動産会社のサイトは、トップページで今どこまで整っている?
暖簾AIが2026年10月に、不動産会社のサイト97件のトップページを機械的に調べました。「よくある質問」などの文字があったのは14件(14.4%)、構造化データに店舗・事業者の型を書いていたのは4件(4.1%)でした。トップページだけを、HTMLの中の印で機械的に判定した数で、物件ページや下層ページは見ていません。
| 問い合わせフォームかそのリンク | 94.8%(92件) |
|---|---|
| 検索結果の説明文(meta description) | 70.1%(68件) |
| LINEへのリンク | 36.1%(35件) |
| Googleマップの埋め込みかリンク | 27.8%(27件) |
| 「よくある質問」「Q&A」などの文字 | 14.4%(14件) |
| 構造化データに店舗・事業者の型 | 4.1%(4件) |
問い合わせの入口はほとんどの会社にあります。一方で、会社そのものを確かめるための情報(よくある質問、地図、構造化データ)は手薄な会社が多い状態です。ポータルから来た人が会社を確かめに自社サイトを開いたとき、この部分が答えになります。
説明文の書き方はmeta descriptionの書き方、構造化データはLocalBusiness構造化データの書き方にあります。9業種の同じ実測は業種別のトップページの実測にまとめています。
自社サイトに物件を載せないという選択はあるか?
不動産会社が自社サイトに物件を載せない選択はあります。物件の更新を2か所で回す人手が無い会社は、物件はポータルだけに載せ、自社サイトは会社の紹介・売却や管理の相談・地域の情報に絞る方法もあります。
自社サイトに物件をどう載せるか
人手で分かれる判断の分かれ道を示す概念図です。
| やり方 | 向いている会社 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 両方に全物件を載せる | 物件の入力を1か所で済ませ、両方へ送る仕組みがある | 成約時の削除を両方で同時に行えるか |
| 自社サイトは自社の売主物件・専任物件だけ | 物件ごとに詳しい説明を書ける | 載せる物件の基準をページに書く |
| 物件はポータルだけ、自社サイトは会社と相談 | 少人数で、物件の回転が速い | ポータルへのリンク先が古くならないか |
どの形でも、自社サイトに載せた物件はおとり広告の決まりの対象です。[1]載せる数より、消し忘れが起きない数を基準に決めます。物件をポータルだけにする場合も、会社の情報(所在地・免許・担当者)と相談の入口は自社サイトに置きます。
ポータルへのリンクの置き方
物件をポータルだけに載せる場合は、自社サイトの「物件を探す」の案内から、自社の掲載一覧のページへリンクします。ポータルのトップへのリンクでは、他社の物件の中から自社の物件を探してもらうことになります。リンク先のURLは、ポータルの仕様の変更で変わることがあるため、半年に1回はリンクが生きているかを確かめます。リンクの横に「物件の最新の情報は〇〇(ポータル名)でご覧いただけます」と書いておくと、自社サイトに物件が無い理由も伝わります。
両方に載せる前に確かめる手順は?
ポータルと自社サイトの両方に物件を載せる前には、残っている物件の確認、成約時の手順、日付の表示、自社サイトだけの情報、入口の相談ページ、物件以外のページの6つを順に確かめます。
- 残っている物件を確かめる
今、自社サイトとポータルに載っている物件を書き出し、契約済みの物件が残っていないかを両方で確かめます。 - 成約時の手順を決める
成約の連絡が入ったときに、誰が・いつまでに・どこを消すかを決め、紙1枚にします。 - 日付を上部に出す
自社サイトの物件ページの上部に、情報登録日(または直前の更新日)と次回の更新予定日を出します。 - 自社サイトだけの情報を足す
道のり、改修の内容と時期、取引態様の説明、担当者のうち1つ以上を足します。 - 入口を1つ作る
「地域名+売却」か「地域名+賃貸管理」の相談のページを1つ作り、流れと日数・費用・担当者と地域を書きます。 - 物件以外のページを置く
売却の相談、管理の相談、会社の紹介、よくある質問を、物件ページから1回で行ける場所に置きます。
業種ごとの広告の決まりを横に並べて見たい場合は業種別の広告規制の早見表が役に立ちます。
よくある質問
- ポータルの掲載料を払っているのに、自社サイトにも載せる意味はありますか?
- 物件を比べてもらう場はポータルが担い、自社サイトは会社を確かめる場と考えると重複しません。自社サイトに載せるなら、ポータルと同じ文を写すのではなく、道のりや改修の内容など自社にしか書けない情報を足したときに意味が出ます。
- 自社サイトの物件ページにも「次回の更新予定日」は必要ですか?
- おとり広告ガイドラインは、表示規約がインターネット広告の必要な表示事項として「情報登録日又は直前の更新日及び次回の更新予定日」の表示を義務付けていると説明し、ホームページも表示規約の表示にあたるとしています。[1]自社サイトにも、上部など見やすい位置に出しておきます。
- 成約済みの物件を「成約御礼」として残すのはおとり広告になりますか?
- おとり広告の例は、取引できない物件を取引できるかのように表示するものです。成約済みであることが一目で分かり、問い合わせを受け付けない形なら性質が違いますが、判断に迷う場合は所属する地区の不動産公正取引協議会に確かめてください。
- 宅建業法の誇大広告の決まりは、自社サイトにも当てはまりますか?
- 宅地建物取引業法第32条は、宅地建物取引業者が「その業務に関して広告をするとき」の誇大広告等を禁止しています。[3]媒体を限っていないため、自社サイトの広告も対象になると考えておくのが安全です。
- ポータルに載せた写真を自社サイトでも使っていいですか?
- 自社で撮った写真なら使えますが、ポータルの運営会社や撮影を頼んだ業者の写真は、使える範囲を契約で確かめます。表示規約の施行規則は、写真は取引するものを表示することを原則としています。写真の著作権の考え方は、画像・写真の著作権の記事も参考になります。
- 自社サイトの物件ページは、何件くらい載せるのがいいですか?
- 件数の目安を定めた決まりはありませんが、おとり広告ガイドラインは、管理能力を超えた多数の物件を広告していたことをおとり広告の原因に挙げています。[1]更新を最長でも2週間の間隔で回せ、成約した日に消せる数を上限に考えます。件数を増やすときは、先に管理表と担当を増やしてから増やします。
- 自社サイトに載せた物件ページは、成約したら消すべきですか、残すべきですか?
- 取引できる物件として表示し続けることは、おとり広告にあたりえるため、成約したら一覧から外し、物件ページも公開を止めるのが基本です。成約した事例として残したい場合は、物件の特定につながる情報を除き、成約済みであることが一目で分かる別の形(成約事例のページなど)に作り直します。
- ポータルと自社サイトで、同じ物件の価格や条件が違ってもいいですか?
- 同じ物件の価格・賃料・面積などは、どこに載せても同じにします。片方だけ値下げを反映し忘れると、古い方の表示は実際と違う表示になります。値下げや条件の変更をしたら、成約のときと同じく、両方を同じ日に直す手順にしておきます。管理表に価格を変えた日の列を足しておくと、直し忘れに気付きやすくなります。直した後は両方の画面を見比べます。
あなたのサイトは、いま何点?
URLを入れるだけで、検索とAIの回答で見つけてもらうための項目を無料で点検します。登録は要りません。
今のサイトを無料で診断する →ホームページを作りはじめる- 「おとり広告」の規制概要及びインターネット広告の留意事項(おとり広告ガイドライン)(不動産公正取引協議会連合会、2019年11月1日・2026年10月29日確認)
- 不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則(不動産公正取引協議会連合会、規約は令和6年10月1日施行・施行規則は令和4年9月1日施行の変更まで反映・2026年10月29日確認)
- 宅地建物取引業法(第32条・第34条・第46条)(e-Gov法令検索(デジタル庁)、2026年10月29日確認)
- 有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成(Google 検索セントラル、2026年10月7日更新・2026年10月29日確認)
- rel="canonical" などを利用して正規 URL を指定する方法(Google 検索セントラル、2026年7月14日更新・2026年10月29日確認)