キーイベントとは?「コンバージョン」との違い
GA4 は、サイトでの操作を「イベント」として記録します。その中から、ビジネスにとって大事な操作(問い合わせの完了、電話のタップ、予約の完了など)に印を付けたものがキーイベントです。印を付けると、レポートの「キーイベント」の列で、その操作が何回あったかを数えられます(出典:Google『イベントにキーイベントとしてマークを付ける』)。
以前はアナリティクスで「コンバージョン」と呼ばれていた重要なイベントは、今は「キーイベント」と呼ばれています。「コンバージョン」は、Google 広告で広告の成果の測定や入札の調整に使うものを指す言葉として残りました(出典:Google『Google アナリティクスのコンバージョンとキーイベント』)。広告を出していない会社は、キーイベントだけを設定すれば足ります。
| 比べる点 | GA4 のキーイベント | Google 広告のコンバージョン |
|---|---|---|
| どこで設定するか | GA4 の管理画面 | Google 広告の管理画面(GA4 のキーイベントから作ることもできる) |
| どこで見るか | GA4 の標準のレポート | Google 広告、または GA4 の「広告」の項目 |
| 広告を出していない会社 | 設定する | 不要 |
出典:Google『イベントにキーイベントとしてマークを付ける』『Google アナリティクスのコンバージョンとキーイベント』をもとに整理
キーイベントにできるのは、標準のプロパティで最大30個です。購入(purchase)は最初からキーイベントになっています。印を付けても過去のデータは変わらず、付けた時点より後のデータから数えられます。標準のレポートに出るまでには最大24時間かかり、リアルタイム レポートには数分で出ます。
問い合わせを数える設定は、「キーイベントの印を付けるイベントを用意する」作業と「印を付ける」作業の2つに分かれます。フォームと電話で用意の仕方が違うため、次の節で入口ごとに分けて説明します。
問い合わせの入口は何がある?863サイトの調査
暖簾AIは2026年10月15日、遺品整理・片付けなどの事業者のサイト863件のトップページを機械的に調べ、問い合わせにつながるリンクやフォームの有無を数えました。
| 電話をタップで発信できるリンク(tel:) | 63.4% |
|---|---|
| LINEへのリンク | 33.6% |
| トップページにフォームがある | 21.1% |
電話番号をタップで発信できるリンク(tel:)は547件(63.4%)、LINE へのリンクは290件(33.6%)、トップページに入力フォーム(サイト内検索の窓を含む)があったのは182件(21.1%)でした。トップページから問い合わせる手段として、電話のリンクが最も多く使われています。フォームは「お問い合わせ」の別ページに置くことが多いため、トップにあるかどうかだけで比べてはいけませんが、電話のタップを数えていないと、問い合わせの大きな部分が見えないことになります。
電話のリンクがある547件のうち、GA4 か Google タグ マネージャーのタグがトップページに見えたのは349件(63.8%)でした。タグがあっても、電話のタップをキーイベントとして数えているかは HTML からは分かりません。残りの198件(36.2%)は、タップの数を GA4 で数える仕組みがトップページに見えないサイトです。
調査の対象は、遺品整理・片付けなどの事業者が加盟する、ある事業者団体の公開名簿に載る公式サイトです(重複を除き1,061件、2026年10月15日にトップページを取得できた863件を集計)。1つの業種の事業者団体の名簿から抽出したため、全業種の平均とは異なる可能性があります。判定はトップページのみ・機械的なもので、下層ページの設定は含みません。
| 問い合わせの入口 | GA4 での数え方 | 使う道具 |
|---|---|---|
| フォーム(送信後に完了ページへ移る) | 完了ページの表示を条件に新しいイベントを作り、キーイベントにする | GA4 だけ |
| フォーム(同じページに完了の表示が出る) | 拡張計測機能の form_submit を使うか、タグ マネージャーで送信を数える | GA4(必要ならタグ マネージャー) |
| 電話(tel: のリンク) | tel: のリンクのクリックをイベントとして送り、キーイベントにする | タグ マネージャー |
| LINE などの外部のリンク | 外部サイトへのリンクのクリックは拡張計測機能で click として記録される。LINE だけを分けるならタグ マネージャーで条件を付ける | GA4(分けるならタグ マネージャー) |
出典:Google『拡張計測機能』『クリック トリガー』をもとに整理
フォームの問い合わせはどう数える?完了ページを使う手順
フォームを送った後に「送信しました」の完了ページ(サンクスページ)へ移る作りなら、GA4 の画面だけで設定できます。Google のチュートリアル『キーイベントを設定する』の手順に沿うと、次のとおりです。設定には GA4 の「マーケティング担当者」以上の権限が必要です。
- 「管理」画面の「データの表示」で「イベント」を開く
- 「+ イベントを作成」を押す
- 「イベント名」に新しいイベントの名前を入れる(チュートリアルの例は
generate_lead) - 「キーイベントとしてマークを付ける」の切り替えをオンにする
- 「イベントの作成方法の選択」で「コードなしで作成」を選ぶ
- もとにする既存のイベントの「イベント名」で
page_viewを選ぶ - 「URL」に完了ページの URL(例:
https://www.example.com/contact-us-submitted)を入れる - 「作成」を押す
これで、完了ページが表示されるたびに generate_lead が記録され、キーイベントとして数えられます。page_view そのものに印を付けると、すべてのページの表示が問い合わせとして数えられてしまうため、完了ページだけを条件にした新しいイベントを作るのがこの方法の要点です。
注意したいのは、完了ページの URL が問い合わせ以外の場面で開かれないことです。メニューから完了ページへリンクしていたり、資料請求と問い合わせで同じ完了ページを使っていたりすると、数字が混ざります。完了ページが分かれていない場合は、イベントを分けるか、完了ページを分けます。
送信してもページが移らず、同じページに「送信しました」と出るフォームの場合は、完了ページの方法が使えません。拡張計測機能を有効にしていれば、フォームを送信したときに form_submit が記録されるため、これをキーイベントにする方法があります(出典:Google『拡張計測機能』)。ただし、ヘルプはフォームのパラメータ(form_id など)をレポートで使うにはカスタム ディメンションの作成が必要とし、個人を特定できる情報が集められないよう注意するよう案内しています。サイトに検索窓など別のフォームがあると一緒に数えられるため、フォームが複数あるサイトは、タグ マネージャーで問い合わせのフォームだけを数える形にします。
電話のタップはどう数える?タグマネージャーの手順
電話番号のリンク(<a href="tel:…">)のタップを、問い合わせとして分けて確実に数えるには、Google タグ マネージャー(GTM)で、tel: のリンクがクリックされたときに GA4 へイベントを送るタグを作ります(出典:Google『タグ マネージャーで Google アナリティクス イベントを設定する』『クリック トリガー』)。
- tagmanager.google.com でサイトのコンテナを開き、「タグ」→「新規」を押す
- タグの種類で「Google アナリティクス: GA4 イベント」を選び、「測定 ID」に GA4 の測定 ID(G- で始まる)を入れる
- 「イベント名」に分かりやすい名前(例:
tel_tap)を入れる - 「トリガー」の欄で「+」を押し、「トリガーの設定」でクリックの種類「リンクのみ」を選ぶ
- 「このトリガーの発生場所」で「一部のクリック」を選び、条件を「Click URL」「含む」「tel:」にして保存する
- 右上の「プレビュー」でサイトの URL を入れて「Connect」を押し、電話のリンクを押したときにタグが動くかを確かめる
- 右上の「送信」から公開する
- GA4 に tel_tap が届いたら、「管理」→「データの表示」→「イベント」の「最近のイベント」で、イベント名の横の星のアイコンを押してキーイベントにする
条件に使う「Click URL」は、タグ マネージャーの組み込み変数です。選べない場合は、組み込み変数の設定で有効にします。
タップの数は、電話がつながった数とは同じではありません。押しただけでかけなかった人、話し中だった人も含まれます。一方で、番号を見て手で入力した人や、名刺やチラシから電話した人は含まれません。電話のタップは「サイトを見て電話しようとした人の数」として扱い、実際の受電の記録と月ごとに並べて見ると、ずれの大きさが分かります。
LINE のリンクも、同じ手順で条件を「Click URL」「含む」に LINE のリンク先の文字列を入れれば、LINE への移動だけを分けて数えられます。
設定した後、数字はどこで確かめる?
設定したら、自分で一度問い合わせの操作をして、数字に出るかを確かめます。出るまでの時間は見る場所によって違います(出典:Google『イベントにキーイベントとしてマークを付ける』『キーイベントを設定する』)。
| 確かめる場所 | 出るまでの目安 | 見るもの |
|---|---|---|
| リアルタイム レポート | 数分 | 「イベント名ごとのキーイベント数」のカードに、作ったイベント名が出るか |
| 標準のレポート(トラフィック獲得など) | 最大24時間 | 「キーイベント」の列に数が入るか |
出典:Google『イベントにキーイベントとしてマークを付ける』『キーイベントを設定する』をもとに整理
テストで送った問い合わせも1件として数えられます。社内でテストした日と件数は控えておき、月の集計から差し引けるようにしておきます。
フォームに入力された名前・メールアドレス・電話番号が、完了ページの URL やイベントの値に入っていないかも、このときに確かめます。拡張計測機能のヘルプでも、個人を特定できる情報が集められないよう注意するよう案内されています。
キーイベントの印は、星のアイコンを外せば以降の記録が止まり、それまでのデータはレポートに残ります。名前を付け間違えたときは、新しいイベントを作り直してから古い印を外すと、数えない期間を作らずに済みます。
数えた問い合わせ数をどう使う?
問い合わせ数を数え始めたら、見るのは月ごとの数と、どこから来た人の問い合わせかです。GA4 の「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」の表には、チャネルごと(オーガニック検索、ノーリファラー、オーガニック ソーシャルなど)のセッションとキーイベントが並ぶため、検索から来た人の問い合わせが増えているかを確かめられます(出典:Google『トラフィック獲得レポート』)。GA4 の基本の見方はGA4の設定方法と、小さな会社が最低限見る数字で説明しています。
- キーイベントの数を、前の月・前の年の同じ月と比べる
- オーガニック検索のセッションが増えたのに問い合わせが増えないなら、入口のページから問い合わせまでの道筋を見直す
- 電話のタップがフォームより多いなら、スマホで電話のリンクが見つけやすい位置にあるかを確かめる
- 検索の言葉と合わせて見たいときは、Search Console の数字を並べる(Search Consoleの検索パフォーマンスの見方)
総務省の調査では、インターネットの利用に使う端末はスマートフォンが74.3%で、パソコンの45.6%を大きく上回っています(出典:総務省『令和7年通信利用動向調査』(2026年5月公表))。スマホで見た人にとっては、電話のリンクを押すのが最も手間の少ない問い合わせの方法です。電話のタップを数えていないサイトは、スマホから来た人の反応の多くを見落としている可能性があります。
| スマートフォン | 74.3% |
|---|---|
| パソコン | 45.6% |
| タブレット型端末 | 25.0% |
| 携帯電話(スマートフォンを除く) | 9.4% |
問い合わせを増やすための入口の作り方はホームページからの問い合わせを増やす方法で扱っています。暖簾AIの運用アプリには、来た人がどこまで読み何を押したかを見て、直すことを1つずつカードにし、28日後に同じ数字で確かめるサイト内の行動分析の機能があります。
Search Console の登録から始める計測の全体は、まとめの記事Search Consoleはどう登録する?公式ヘルプの手順と自社で見た『最初の3レポート』に書いています。
よくある質問
- GA4のキーイベントはいくつまで設定できますか?
- 標準のプロパティでは最大30個、有料版のアナリティクス 360 では最大50個です。小さな会社なら、フォームの完了と電話のタップの2〜3個で足ります。
- キーイベントに設定する前の問い合わせも数えられますか?
- 数えられません。キーイベントの印を付けても過去のデータは変わらず、付けた時点より後のデータから数えられます。
- 問い合わせフォームが外部のサービス(フォーム作成サービス)にある場合はどうしますか?
- フォームが別のドメインにあると、自社サイトの GA4 では送信を数えられないことがあります。完了後に自社サイトの完了ページへ戻せる設定があれば、その完了ページの表示を数えるのが確実です。
- フォームの入力を途中でやめた人は数えられますか?
- 拡張計測機能の form_start は、セッションの中で初めてフォームを操作したときに記録されます。form_start の数と問い合わせの完了の数を比べると、入力を始めて送らなかった人の多さの目安になります。
あなたのサイトは、いま何点?
URLを入れるだけで、検索・AI検索・地図・表示の速さを同じ物差しで診断し、直すところを並べます。登録は不要です。ホームページをこれから作るなら、プロの制作陣が7日以内に公開します(全機能プラン月々8,800円・税込と同時申込で制作費0円)。
今のサイトを無料で診断する →ホームページを作りはじめる- イベントにキーイベントとしてマークを付ける(Google(アナリティクス ヘルプ)、2026年10月閲覧)
- チュートリアル: キーイベントを設定する(Google(アナリティクス ヘルプ)、2026年10月閲覧)
- Google アナリティクスのコンバージョンとキーイベント(Google(アナリティクス ヘルプ)、2026年10月閲覧)
- [GA4] トラフィック獲得レポート(Google(アナリティクス ヘルプ)、2026年10月閲覧)
- [GA4] 拡張計測機能(Google(アナリティクス ヘルプ)、2026年10月閲覧)
- タグ マネージャーで Google アナリティクス イベントを設定する(Google(タグ マネージャー ヘルプ)、2026年10月閲覧)
- クリック トリガー(Google(タグ マネージャー ヘルプ)、2026年10月閲覧)
- 令和7年通信利用動向調査の結果(総務省、2026年5月29日公表)