「地域名+売却」で選ばれる不動産会社の売却ページは、査定額の根拠・媒介契約の違い・仲介手数料の上限・売り出し後の報告の4つを、宅建業法の決まりどおりに具体的に書いています。売主が売却ページにたどり着く入口は、一括査定サイト、不動産ポータル、Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)、既存客や相続の紹介、チラシのQRコードなどです。どの入口から来ても、売主が最後に比べるのは会社のやり方と約束です。仲介手数料の上限は1,000万円の物件で39.6万円(税込)、800万円以下の物件は特例で最大33万円です[3][4]。反対に「高く売れます」とだけ書くページは、誇大広告の禁止(宅建業法第32条)に触れるおそれがあります[1]。
不動産の売却を考える人は、会社のページで何を比べている?
不動産の売却を考える人は、会社のページで「査定額の根拠」「媒介契約の種類」「仲介手数料」「売り出し後の報告」の4つを比べています。買う人向けの物件ページと違い、売主には比べる物件の写真がありません。比べられるのは、会社のやり方と約束だけです。
「〇〇市 不動産 売却」と調べる人の多くは、すでに手放すことを決めかけています。知りたいのは「いくらになるか」と「この会社に任せて損をしないか」の2つです。売却の理由は、住み替え、相続した実家の整理、転勤、離婚などさまざまです。理由によって急ぎ方も、気にする点も変わります。
宅地建物取引業法(宅建業法)とは、不動産の売買や仲介を仕事として行う会社(宅建業者)の守るべき決まりを定めた法律です。宅建業法は、売却の依頼を受けた会社に次の義務を課しています[1]。この義務の一覧が、そのまま売主がページで確かめたい項目の一覧になります。
- 査定額について意見を言うときは、その根拠を明らかにする(第34条の2第2項)
- 媒介契約を結んだら、物件・価額・他社への依頼の可否・有効期間・レインズへの登録・報酬などを書いた書面を渡す(同条第1項)
- 専任の媒介契約では、レインズに期限内に登録し、業務の状況を決まった頻度で報告する(同条第5項・第9項)
- 買いたいという申込みがあったら、遅滞なく売主に報告する(同条第8項)
- 広告で、事実と著しく違う表示や、実際より著しく有利と誤認させる表示をしない(第32条)
この5つを先にページに書いておくと、売主は面談の前に「決まりを分かっている会社か」を判断できます。反対に「高く売れます」「地域No.1」だけのページは、ほかの会社のページと区別がつきません。
「査定額の根拠」とは何で、売却ページにどう書く?
査定額の根拠とは、会社が「この価格で売り出せる」と考えた理由のことで、宅建業法は意見を述べるときに根拠を明らかにするよう定めています。条文は「価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない」です[1]。
売却ページでは、何を材料に査定額を出すのかを先に書きます。材料は、会社が実際に使っている物だけを並べます。次のような項目が考えられます。
- 近くで実際に成約した事例(売り出し価格ではなく、成約した価格)
- いま売り出し中の、似た条件の物件
- 建物の築年数・広さ・傷み具合・修繕の記録
- 道路への接し方、用途地域などの法令上の制限
- 土地の形、日当たり、駅やバス停までの距離
査定には、資料だけで出す「机上査定」と、現地を見て出す「訪問査定」があります。机上査定は早く出ますが、建物の傷みや周りの様子は反映できません。ページには、2つの違いと、それぞれ何日で結果を渡すか、結果を書面で渡すか口頭かを書きます。
一括査定サイトから問い合わせてくる売主は、はじめから数社を比べるつもりでいます。各社の査定額が並んだとき、売主が最後に見るのは「なぜこの額なのか」の説明です。査定額の高さだけで選ばれると、売り出し後に値下げを重ねることになりやすく、売主の不満が会社に向きます。根拠を書いたページは、一括査定の場面でも比べる材料として働きます。
買取と仲介の違いも、同じ段に書いておきます。仲介は会社が買主を探す形で、買取は会社自身が買う形です。買取は早く現金化できる代わりに、価格は仲介の見込み価格より低くなるのが普通です。自社が買取もしているなら、どちらが向くかの目安(急ぐか、建物の状態、残置物の量など)を並べます。
もう1つ大切なのは、査定額は「売れる見込みの価格」であって、会社が買い取る約束ではないことを書くことです。高い査定額で依頼を取り、あとで値下げを持ちかける進め方は、売主の不信を招きやすいからです。宅建業法第32条は、広告で「実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁じています[1]。
査定ページの書き方:説明用の架空例
避ける例と書ける例「他社より必ず高く査定します。査定額のまま売れることを保証します。」根拠がなく、仲介の査定を約束のように見せている
- 材料近隣の成約事例・売り出し中の物件・建物の状態
- 方法机上査定は2営業日、訪問査定は現地確認のあと5営業日
- 渡し方根拠を書いた査定書を書面でお渡し
- 位置づけ売れる見込みの価格で、買取の約束ではない
- 見直し反響を見て、価格の見直しをご相談
日数は説明用の架空の値です。自社が実際に守れる日数を書きます。
専属専任・専任・一般の媒介契約の違いは?
媒介契約の違いは、他社にも頼めるか、自分で見つけた買主と契約できるか、レインズ登録と報告の義務があるか、の3点にあります。媒介契約とは、売主が不動産会社に買主探しと契約までの仲立ちを頼む契約のことです。違いは宅建業法と施行規則で決まっているので、表にしてそのまま載せられます[1][2]。
| 項目 | 専属専任媒介 | 専任媒介 | 一般媒介 |
|---|---|---|---|
| ほかの会社にも頼めるか | 頼めない | 頼めない | 頼める |
| 自分で見つけた買主と直接契約 | できない(専属専任の特約の内容) | できる | できる |
| 有効期間 | 3か月まで(長く決めても3か月とみなす) | 3か月まで(長く決めても3か月とみなす) | 法律の上限はない |
| レインズへの登録 | 契約から5日以内(休業日を数えない) | 契約から7日以内(休業日を数えない) | 義務はない |
| 登録を証する書面 | 遅滞なく売主に渡す | 遅滞なく売主に渡す | — |
| 業務の状況の報告 | 1週間に1回以上 | 2週間に1回以上 | 義務はない |
| 買いたい申込みの報告 | 遅滞なく報告 | 遅滞なく報告 | 遅滞なく報告 |
根拠:宅建業法第34条の2第3項・第5項・第6項・第8項・第9項、施行規則第15条の10。
レインズ(指定流通機構)とは、国土交通大臣が指定した、不動産会社どうしが売り物件の情報を見られる仕組みです。施行規則第15条の10は、登録の期間を「専任媒介契約の締結の日から七日(専属専任媒介契約にあつては、五日)」とし、休業日は数えないと定めています[2]。
表を載せるだけでは、どの会社のページも同じになります。差が出るのは、自社がどの契約をすすめるか、その理由と、実際の運用です。たとえば次のように書けます。
- 「専任媒介をおすすめしていますが、一般媒介でもお受けします。」
- 「報告は法律の決まりより多く、毎週金曜日にメールでお送りします。」
- 「3か月ごとに、反響の数と価格の見直しのご提案をまとめてお話しします。」
なお、宅建業法第34条の2第10項は、有効期間・登録・報告などの決まりに反する特約は無効と定めています[1]。「報告は不要」とする特約を結んでも、法律の報告義務はなくなりません。
媒介契約の書面の8項目は、どこまで先に見せる?
媒介契約の書面に書かれる8項目のうち、価額の根拠・他社への依頼・有効期間・登録・報酬の5つは、売却ページで先に見せられます。宅建業法第34条の2第1項は、会社が媒介契約を結んだら遅滞なく、次の事項を書いた書面を作って売主に渡すよう定めています[1]。
| 書面の項目(第34条の2第1項) | 売主が気にする点 | ページに先に書けること |
|---|---|---|
| 一 物件を特定する表示 | どの物件の契約か | 対応する物件の種類(戸建て・マンション・土地) |
| 二 売買すべき価額又はその評価額 | 売り出し価格はどう決まるか | 査定の材料と、価格の決め方の手順 |
| 三 他社への重ねての依頼の可否 | 他社にも頼めるか | 受ける契約の種類と、すすめる理由 |
| 四 建物状況調査のあっせん(既存建物) | 建物の状態を調べるか | 調査をあっせんするかどうか、費用は誰が払うか |
| 五 有効期間と解除 | 途中でやめられるか | 有効期間の決め方と、解除の手続 |
| 六 指定流通機構への登録 | 広く探してもらえるか | 登録する時期と、登録証明書を渡すこと |
| 七 報酬 | 手数料はいくらか | 上限の計算と、自社の手数料の決め方 |
| 八 その他省令で定める事項 | そのほかの約束 | 面談でお渡しする書面の見本 |
面談の前にここまで見せると、売主は「契約のときに初めて聞く話」がなくなります。とくに四の建物状況調査は、中古の戸建てやマンションの売主が「調べると不利な点が見つかるのでは」と気にする所です。調査をあっせんするか、しない場合はなぜかを書くと、売主の判断を助けます。
面談で使う媒介契約書の見本を、記入例つきでページから見られるようにするのも1つの方法です。ただし、見本の内容と実際に使う書面が食い違わないよう、改正のたびに見直します。
仲介手数料の上限はいくらで、売却ページにどう計算例を載せる?
仲介手数料の上限は、国土交通省の告示で売買代金を3つに区切った割合の合計と決まっており、1,000万円(税別)の物件なら39.6万円(税込)です。根拠の告示は「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」です[3]。昭和45年建設省告示第1552号で、最終改正は令和6年6月21日国土交通省告示第949号です。
売買の媒介で、売主か買主の一方から受け取れる額(消費税込み)は、売買代金(税抜き)を次のように区切って割合を掛け、足した額までです[3]。国土交通省の消費者向けの案内も、1,000万円の上限を39.6万円と例示しています[4]。
| 売買代金の区分 | 掛ける割合(税込) | その部分の上限の最大額 |
|---|---|---|
| 200万円以下の部分 | 5.5% | 11万円 |
| 200万円を超え400万円以下の部分 | 4.4% | 8.8万円 |
| 400万円を超える部分 | 3.3% | 代金に応じて増える |
同じ計算で、価格帯ごとの上限を並べると次のとおりです(計算:暖簾AI)。ページに載せるときは、どの価格帯の売主にも自分の場合が分かるよう、いくつかの価格で示します。
| 売買代金(税抜き) | 計算 | 上限(税込) |
|---|---|---|
| 300万円 | 200万円×5.5%+100万円×4.4% | 15.4万円 |
| 500万円 | 11万円+8.8万円+100万円×3.3% | 23.1万円 |
| 800万円 | 11万円+8.8万円+400万円×3.3% | 33.0万円 |
| 1,000万円 | 11万円+8.8万円+600万円×3.3% | 39.6万円 |
| 3,000万円 | 11万円+8.8万円+2,600万円×3.3% | 105.6万円 |
| 5,000万円 | 11万円+8.8万円+4,600万円×3.3% | 171.6万円 |
告示の上限は「依頼者の一方につき」の額です[3]。売主と買主の両方から依頼を受けた場合、会社はそれぞれから上限の範囲で受け取れます。売主にとって気になるのは自分が払う額なので、ページの計算例は「売主様がお支払いになる額の上限」と書き、買主側の手数料とは分けて示します。消費税の免税事業者の会社は、告示の別の定めで上限の割合が変わるので、自社の扱いを確かめてから載せます。
ページには、まず「上限」であることを書きます。そのうえで、自社が実際に受け取る額の決め方を分けて書きます。「上限の額をいただきます」なのか、「物件により上限より低くなることがあります」なのかで、売主の受け取り方は変わります。
手数料を「半額」「無料」と書くときは、どの価格帯にあてはまるか、消費税を含むか、買主側からは受け取るのかを同じ場所に書きます。条件が小さい字でしか書かれていないと、宅建業法第32条の「実際のものよりも著しく有利であると人を誤認させるような表示」にあたるおそれがあります[1]。
800万円以下の「低廉な空家等」の特例とは?売却ページにどう書く?
低廉な空家等の特例とは、売買代金が800万円以下(税抜き)の宅地・建物について、通常の計算を超えて最大33万円(税込)まで手数料を受け取れる決まりです。2024年7月1日から、使用の状態を問わず対象になりました[3][4]。
告示の第七は、低廉な空家等の売買の媒介について、会社が「当該媒介に要する費用を勘案して」通常の計算を超えて報酬を受け取れると定めています。そのうえで、依頼者から受け取る額は「三十万円の一・一倍に相当する金額を超えてはならない」としています[3]。
| 売買代金(税抜き) | 通常の計算の上限(税込) |
|---|---|
| 200万円 | 11.0万円 |
| 400万円 | 19.8万円 |
| 600万円 | 26.4万円 |
| 800万円 | 33.0万円 |
| 特例の上限(800万円以下) | 33.0万円 |
グラフのとおり、特例の差が大きいのは安い物件です。200万円の空き家なら、通常の上限11万円に対して、特例では33万円までの範囲で相談できます。800万円ちょうどでは、通常の計算でも33万円になるため、特例を使っても上限は変わりません。
国土交通省は、特例を使う場合は、媒介契約を結ぶときに上限の範囲内で報酬額を依頼者に説明し、合意しておくことが重要だとしています[4]。郊外や地方で、空き家や古家の売却が多い会社は、ページに次のように書いておくと、面談で初めて聞かされる形を避けられます。
800万円以下の物件では、現地の確認や書類の取り寄せにかかる費用を考え、通常の計算を超える手数料をご相談することがあります。上限は税込33万円で、媒介契約の前に額をご説明し、ご了承をいただいてから進めます。
貸すほうの特例(長期の空家等の貸借)もあります。長期間使われていない家(長期の空家等)を貸す場合、国土交通省の案内では、貸主である依頼者から、借賃の1か月分の2.2倍(税込)まで受け取れます[4]。このとき、貸主と借主から受け取る報酬の合計も、借賃の1か月分の2.2倍までです[3][4]。国土交通省は、長期の空家等の例として、1年を超えて住む人がいない家や、相続の直後から使われず今後も使う見込みがない家を挙げています[4]。売るか貸すかで迷う空き家の持ち主向けに、両方の手数料を並べておくと比べやすくなります。
売り出したあと、売主は何を確かめられる?
売り出したあとの売主は、レインズの登録証明書、売主専用画面での公開の状態、会社からの定期の報告、買いたい申込みの報告の4つで、売却の進み具合を確かめられます。売主のいちばんの不安は「本当に売り出してくれているのか」なので、ここを具体的に書くと信頼につながります。
媒介契約から売り出し後の報告まで
決まりの順番一般媒介では登録と定期の報告の義務はありません。申込みの報告はどの契約でも必要です。
施行規則第15条の11は、レインズに登録する事項として「当該宅地又は建物の取引の申込みの受付に関する状況」を挙げています[2]。国土交通省の案内によると、売主は登録証明書に書かれたURL・ID・パスワードで売主専用の画面に入れます。物件が「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時停止中」のどれになっているかを確かめられます[4]。
ページには次のように、売主が自分で確かめられることを書きます。
- 「登録証明書をお渡しし、売主様ご自身でレインズの公開の状態を確かめていただけます。」
- 「報告では、問い合わせの件数、内覧の件数、内覧した方の感想、価格についての意見をお伝えします。」
- 「買いたいというお申込みがあれば、その日のうちにお電話でお知らせします。」
物件をどこに載せるか(ポータルサイト、自社サイト、チラシ)も、ここで一覧にします。ポータルと自社サイトの役割の違いは不動産会社が物件をポータルと自社サイトの両方に載せる意味で、物件広告そのものの決まり(徒歩の分数・「新築」の使い方など)は不動産広告の表示規約の解説で扱っています。
相続した家の売却相談では、売却ページに何を書けばよい?
相続した家の売却相談では、相続登記がまだなら先に済ませる必要があること、登記は司法書士・相続税は税理士の仕事であること、自社が担う範囲の3つを書きます。売却の理由として相続は多く、売主が最初に戸惑う所でもあります。
法務省によると、相続登記の申請は令和6年4月1日から義務になりました。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記が必要で、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科される可能性があります[5]。令和6年4月1日より前に相続した不動産でも、登記がされていなければ対象になり、その期限は令和9年3月31日です[5]。
| 売主の状況 | 先にすること | ページに書けること |
|---|---|---|
| 相続登記が済んでいる | 登記事項証明書を用意 | 通常の売却の流れで進められる |
| 相続登記が済んでいない・相続人が1人 | 相続登記(司法書士) | 連携する司法書士への相談の流れ |
| 相続人が複数・分け方が決まっていない | 遺産分割の話し合い | 話し合いがまとまってから査定・売り出し |
| 相続人どうしで争いがある | 弁護士への相談 | 自社は争いの交渉に入れないこと |
| 相続税の申告が必要か分からない | 税理士への相談 | 売却の時期と税金の関係は税理士に確かめること |
表のように、売主の状況によって最初の一歩が違います。ページに場合分けを書いておくと、売主は「まず何をすればよいか」が分かります。相続登記の義務化を受けて司法書士がどんなページを足しているかは、相続登記の義務化で司法書士のホームページに足すページが参考になります。連携先の事務所の名前を出すときは、その事務所の了承を取ります。
「地域名+売却」で検索やAIに選ばれる売却ページの条件は?
「地域名+売却」で選ばれる売却ページの条件は、地域名を入れることより、その地域で売る人の疑問に問いと答えの形で具体的に答えていることです。地域名をtitleに入れる会社はすでに多く、地域名だけでは差がつきません。
暖簾AIが2026年10月に、不動産関連の区分(売買仲介・賃貸・賃貸管理などを含む)のサイト102件のトップページを機械的に調べました。結果は次のとおりです(2026年10月29日時点の集計。トップページだけを見た機械的な判定で、下層ページは含みません)。
| 項目 | 割合(件数) |
|---|---|
| title に地域名 | 63.7%(65件) |
| 構造化データがある | 49.0%(50件) |
| よくある質問などの文字 | 13.7%(14件) |
| 金額表記 | 13.7%(14件) |
| LocalBusiness 系の構造化データ | 3.9%(4件) |
地域名をtitleに入れている会社は6割を超えますが、売主の疑問に問いと答えで答えている会社は1割余りです。検索の結果やAIの回答には、問いにそのまま答えている文が引用されやすいと考えられます。売却ページで差がつくのは、その地域で売る人に固有の事情です。
- 対応する市区町村と、得意な物件の種類(戸建て・マンション・土地・農地のある土地など)
- その地域で多い相談(相続した実家、空き家、借地の上の建物など)と、自社の進め方
- 800万円以下の物件の手数料(上の特例を使うかどうか)
- 相続登記が済んでいない場合の流れ
- 売り出してから成約までに、自社の扱いでかかった期間の目安(数え方を書く)
売主はどの入口から来て、売却ページのどこを読む?
売主が売却ページに来る入口は1つではありません。入口ごとに、来た時点で知っていることと、ページで確かめたいことが違います。
| 入口 | 来た売主の状態 | 売却ページで読む所 |
|---|---|---|
| 一括査定サイト | 数社の査定額をすでに並べて比べている | 査定の根拠、査定額と売り出し価格の違い |
| 不動産ポータル | 地域の売り出し物件を見て相場をつかもうとしている | 地域の事情、対応する物件の種類、売り出し後の報告 |
| Googleマップ(Googleビジネスプロフィール) | 近くの会社を探し、口コミや営業時間を見ている | 会社の所在地・対応地域、相談の受け方 |
| 既存客・相続の紹介 | 紹介した人から会社の名前を聞いている | 媒介契約の種類と手数料、相続登記が済んでいない場合の流れ |
| チラシのQRコード | 近所の売却の案内を見て、気になっている | 査定の申込み方法、査定にかかる日数 |
入口の整理は暖簾AIによるものです。入口ごとの反響の割合などは、出典を確かめられる数がないため載せていません。
問いと答えの書き方はFAQページの作り方、会社の経験の見せ方はE-E-A-Tの解説、地域ページの組み立ては「地域名+業種」の地域ページの作り方にまとめています。構造化データで会社の情報を伝える方法はLocalBusiness構造化データの書き方を見てください。ほかの業種と比べて不動産の広告の決まりがどこまで細かいかは、業種別の広告の決まり早見表で並べています。
Googleマップに出る会社の情報(Googleビジネスプロフィール)も、売却の相談を受ける入口になります。営業時間、対応地域、売却の相談を受けていることを説明文に書き、売却ページへのリンクを置きます。登録と説明文の書き方はGoogleビジネスプロフィールの登録方法と説明文の書き方にあります。
賃貸管理も行う会社なら、売却の相談のあとに「貸す」選択を案内する道もあります。オーナー向けのページの中身は賃貸管理会社のオーナー向けページに書く7項目で扱っています。
売却ページを作る手順
売却ページは、査定の根拠、媒介契約の表、手数料の計算例、売り出し後の報告、地域の事情、問いと答えの順に作ると、決まりに沿った中身から先に固まります。次の7つの手順で進めます。
- 査定の根拠を書く
査定で見る材料、机上査定と訪問査定の違いと日数、結果を書面で渡すかを1つの段にまとめます。 - 媒介契約の表を載せる
3種類の違いの表をもとに、自社がすすめる契約と理由、実際の報告の頻度と方法を書き足します。 - 手数料の上限と計算例を載せる
告示の割合と、いくつかの価格帯の計算例を載せます。800万円以下で特例を使うなら、上限33万円(税込)と事前に説明することを書きます。 - 売り出し後に見せる物を書く
レインズの登録証明書、売主専用画面、自社の報告の中身と頻度を書きます。 - 相続と地域の事情を書く
相続登記の期限と連携先、対応地域、多い相談と進め方を書きます。 - 問いと答えを作る
売主が面談で実際に聞いてきた質問から5〜10問を作り、1問ずつ短く答えます。 - 表現を見直す
「必ず」「最高値」「どこよりも」など、根拠を示せない言葉が残っていないかを確かめます。迷う表現は、所属する業界団体や免許を受けた都道府県の窓口に確かめます。
作ったあとは、問い合わせの数と、どのページから問い合わせたかを測ります。数え方は問い合わせ数の計測方法にあります。
よくある質問
- 不動産の売却ページに「査定額保証」と書いてもよいですか?
仲介の査定額をそのまま保証するような書き方は、宅建業法第32条の、実際より有利と誤認させる表示にあたるおそれがあります。会社が買い取る仕組みがあるなら、条件・期間・買い取る価格の決め方を同じ場所に書きます。条件を書かずに「保証」とだけ書くのは避けます。
- 一般媒介をすすめる不動産会社は、売主から不利に見られますか?
レインズへの登録と定期の報告の義務が専任のほうに多いだけで、一般媒介が劣るわけではありません。一般媒介でも自主的に報告している会社は、その頻度と方法を売却ページに書けば比べる材料になります。売主が複数の会社に頼みたい理由も、ページで受け止めておくと話が早く進みます。
- 仲介手数料を「上限の半額」と書くときに気をつけることは?
どの価格帯にあてはまるか、消費税を含むか、800万円以下の物件ではどうなるかを、同じ場所に書きます。条件が小さい字でしか書かれていないと、実際より有利と受け取られるおそれがあります。計算例を1つ添えると誤解が減ります。
- 800万円以下の物件では、必ず33万円の仲介手数料がかかりますか?
かかるとは限りません。国土交通省の告示の特例は、媒介にかかる費用を考えて通常の計算を超えて受け取ることを認めるもので、33万円(税込)は上限です。特例を使う会社は、媒介契約の前に額を説明し、合意してから進めることが重要とされています。
- レインズに登録したことを、売主はどうやって確かめられますか?
専任・専属専任で登録した会社は、登録を証する書面を遅滞なく売主に渡します。国土交通省の案内では、売主は書面にあるURL・ID・パスワードで売主専用の画面に入り、公開中かどうかなどを確かめられます。売却ページにこの確かめ方を書いておくと、売主の不安が減ります。
- 相続した実家を売りたい人に、不動産会社のページで何を案内すればよいですか?
相続登記が済んでいない場合は先に登記が必要で、登記は司法書士が行うことを案内します。相続登記は令和6年4月1日から義務で、取得を知った日から3年以内が期限です。相続税は税理士、相続人どうしの争いは弁護士の領域であることも書き、自社が担う範囲を分けて示します。
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