E-E-A-Tとは?4つの要素の意味
E-E-A-Tは、Googleが外部の検索品質評価者に向けて公開している「検索品質評価ガイドライン」(General Guidelines)に出てくる考え方です。2026年10月時点で公開されている版は2025年9月11日付で、全182ページあります(出典:Google『Search Quality Evaluator Guidelines』2025年)。もともとは E-A-T の3つでしたが、2022年12月15日に「経験(Experience)」が加わり、今の4つになりました(出典:Google 検索セントラル ブログ『品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加』2022年)。
ガイドラインでの4つの意味を、小さな会社のホームページに置き換えると次のようになります。
| 要素 | ガイドラインでの意味(要約) | 小さな会社のサイトで示す物 |
|---|---|---|
| 経験(Experience) | 書き手が、その話題を実際に体験したり使ったりした経験をどれだけ持っているか | 自分たちが実際に手がけた作業の手順・写真・気づいたこと |
| 専門性(Expertise) | その話題に必要な知識や技能をどれだけ持っているか | 資格・許可・研修、仕事の進め方と判断の根拠 |
| 権威性(Authoritativeness) | その話題について「まずここを見る」と認められている度合い | 業界団体への加盟、地域での紹介、Googleの口コミなど外からの評判 |
| 信頼性(Trust) | ページが正確で、正直で、安全で、頼りになるかどうか | 運営者名・所在地・連絡先、料金の示し方、https、個人情報の扱い |
出典:Google『Search Quality Evaluator Guidelines』(2025年9月11日版)3.4節をもとに暖簾AIが要約
ガイドラインは経験の例として「その製品を実際に使った人のレビューと、使っていない人の『レビュー』のどちらを信じるか」を、専門性の例として「家の電気配線の助言を、熟練の電気工事士と、配線の知識が無い古い家の愛好家のどちらから受けるか」を挙げています。どちらも、書いた人が誰で、何をしてきたかがページから分かることが前提です。
そのうえでガイドラインは、信頼性を「E-E-A-Tの中心にある、最も重要な要素」と位置づけています。信頼できないページは、経験や専門性がどれだけあるように見えても E-E-A-T が低い、という考え方です。Googleの日本語の解説でも「中でも、信頼性は最も重要なものです」と書かれています(出典:Google 検索セントラル『有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成』)。
E-E-A-Tは検索順位に直接効く?評価者とランキングの関係
E-E-A-T は「点数を上げれば順位が上がる項目」ではありません。Googleは「E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありません」と説明し、そのうえで E-E-A-T が優れたコンテンツを見分けられる要素の組み合わせを使っている、としています(出典:Google 検索セントラル『有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成』)。
評価者についても、同じページに「検索品質評価者はページの掲載順位を制御できません」「品質評価者のデータが直接ランキングのアルゴリズムで使用されることもありません」とあります。評価者の評価は、検索の仕組みがうまく働いているかを確かめるために使われます。Googleは、2023年に70万件以上のテストを行い、4千件を超える改善をしたと公表しています(出典:Google『検索の仕組み:厳格なテスト』)。
つまり E-E-A-T は、Googleがどんなページを上に出したいかを言葉にした物です。評価者が使う物差しに沿ってページを整えることは、検索の仕組みが目指す方向にサイトを合わせることになります。
お金や暮らしに関わる話題(YMYL)はより厳しく見られる
ガイドラインは、健康・お金・安全・社会に大きな影響を与えうる話題を YMYL(Your Money or Your Life)と呼び、そうしたページにはより高い信頼が求められるとしています。例として、心臓発作の症状、お金の投資の仕方、地震のときにどうするか、などが挙げられています。小さな会社でも、相続・税金・契約・住まいの安全に触れる記事はこの考え方に当てはまる場合があります。そうした記事では、根拠にした法令や公的機関のページを示し、個別の判断は専門家に確認するよう書き添えることが特に大切です。
信頼はどこで見られる?ホームページで確かめられる項目
ガイドラインは評価者に、まず「誰がこのサイトに責任を持っているか」「誰がこのページの内容を作ったか」を確かめるよう求めています。そのために、トップページから「お問い合わせ」や「会社概要(About us)」のページを探すよう書かれています。お店やサービスのサイトなら、運営者・所在地・連絡先がすぐ見つかることが信頼の出発点です。
読む側にも不安があります。総務省の令和7年通信利用動向調査(2026年公表)では、インターネット利用者のうち、利用時に「不安を感じる」「どちらかといえば不安を感じる」と答えた人は合わせて74.2%で、前年の71.8%から増えました。不安の内容は、どの年齢層でも「個人情報やインターネット利用履歴の漏えい」が最も多く挙がっています(出典:総務省『令和7年通信利用動向調査の結果』2026年)。
| 令和6年 | 71.8% |
|---|---|
| 令和7年 | 74.2% |
暖簾AIが2026年10月に調べた中小事業者のサイト863件のトップページで、信頼の手がかりになる項目を数えると次のとおりでした。
| https で表示 | 86.8% |
|---|---|
| 電話番号のタップ発信 | 63.4% |
| 著作権表示の年 | 37.9% |
| Googleマップの埋め込み | 21.1% |
| 店舗・事業者の構造化データ | 11.6% |
| 項目 | あったサイト | 読む人と検索エンジンに伝わること |
|---|---|---|
| https で表示される | 86.8% | 通信が暗号化されている。http のままだとブラウザに「保護されていない通信」と出る |
| 電話番号をタップで発信できるリンク | 63.4% | 連絡先が実在し、スマホからすぐつながる |
| 著作権表示(©)に年がある | 37.9% | 年が古いままだと更新が止まって見える(2023年以前の年は18.8%) |
| Googleマップの埋め込み | 21.1% | 所在地を地図で確かめられる |
| 店舗・事業者の型の構造化データ | 11.6% | 名称・住所・電話番号を機械が読める形で伝える |
出典:暖簾AI調べ(2026年10月、中小事業者のサイト863件のトップページ)
この調査は1つの業種の事業者団体の名簿から抽出したため、全業種の平均とは異なる可能性があります。判定はトップページのみ・機械的なもので、下層ページの設定は含みません。
トップページに https・連絡先・所在地がそろっていても、それを構造化データで示しているサイトは1割ほどでした。運営者の情報を構造化データでも示しておくと、検索エンジンやAIが「どの事業者のサイトか」を読み取りやすくなります。書き方はLocalBusinessの構造化データの書き方で、https の確かめ方はホームページのSSL化の記事で説明しています。
経験と専門性はどう書く?小さな会社が書ける具体
Googleは、コンテンツについて「誰が、どのように、なぜ」作ったのかを考えるよう勧めています。著者の情報が求められる内容では「バイラインを記載するなどして正確な著者の情報を追加することを強くおすすめします」と書かれ、架空の経歴や作り物の顔写真のような偽りの著者情報は欺瞞とみなされます(出典:Google 検索セントラル『有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成』)。
小さな会社の強みは、毎日の仕事そのものが「経験」だということです。次の順で書くと、経験と専門性がページから伝わります。
- 書き手を決めて名前を出す:記事の最初か最後に、書いた人の名前(または屋号と役割)と、その仕事の年数・資格を1〜2行で書く
- 実際にやった手順を書く:一般論ではなく、作業の前に何を確かめるか、当日の流れはどうかを、自分たちの順番で書く
- 数字は自分の記録から出す:作業時間・人数・料金の幅など、自社の記録で言える物だけを書く。言えない物は書かない
- 写真は自分で撮った物を使う:作業の前後や道具の写真。素材写真だけのページでは経験が伝わりにくい
- 判断の根拠を示す:法令や公的機関の決まりに触れる所は、そのページへのリンクを付ける
- うまくいかない場合も書く:注意点や、引き受けられない場合の基準は、経験した人にしか書けない
Googleの自己評価の質問にも「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか」「コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか」といった項目があります。逆に「いずれかが検索結果の上位に表示されることを期待して、さまざまなトピックで多くのコンテンツを制作していますか」という質問もあり、数を増やすより1本ごとの中身が問われます。
よくある言い回しを、経験が伝わる書き方に直すと次のようになります。
| よくある書き方 | 経験が伝わる書き方の例 |
|---|---|
| 丁寧な作業を心がけています | 作業の前に、残す物と処分する物を写真付きの一覧にして、ご家族と1点ずつ確かめます |
| ベテランのスタッフが対応します | 担当者の名前・作業歴・持っている資格を、担当者紹介のページに書く |
| 明朗会計です | 料金が変わる条件(部屋数・階段の有無・運び出す量)と、見積もりの後に追加料金が出る場合を書く |
| お気軽にご相談ください | 相談から見積もりまでの流れと、見積もりにかかる時間の目安を書く |
権威性はどう積み上げる?外からの評判の作り方
権威性と信頼性は、サイトの中で自分たちが言うことだけでは決まりません。ガイドラインは評価者に、サイトの「会社概要」などで本人が何を言っているかに加えて、独立した口コミ・紹介記事・ニュースなど「他の人が何と言っているか」を調べるよう求めています。両者が食い違うときは、信頼できる独立した情報源のほうを信じるよう書かれています(出典:Google『Search Quality Evaluator Guidelines』2025年)。
小さな会社が外からの評判を積み上げる場所は、主に次の4つです。
- Googleビジネスプロフィール:口コミと返信が地図検索でもそのまま見られる。返信の仕方はGoogle口コミの返信例文|良い・悪い口コミと返信できない時の対処で説明しています
- 業界団体や自治体の名簿・紹介ページ:加盟や登録の事実を、相手のページから確かめてもらえる
- 地域の媒体や取引先のサイト:紹介されたら、自分のサイトからも元の記事へリンクして、つながりを見えるようにする
- SNS:今の様子を伝える場所。ガイドラインも、地域のお店のSNSのプロフィールが「今何を売っているか」の信頼できる情報源になりうる例を挙げている
名簿に載っているだけでは足りない場合もあります。今回の調査の元にした事業者団体の公開名簿では、1,061件のURLのうち123件がドメイン名を引けない状態でした。名簿のリンク先が無くなっていると、外からたどってきた人も評価者も運営者を確かめられません。移転やドメインの変更をしたら、掲載先に連絡して直してもらうことも、評判を保つための手入れの1つです。
ガイドラインは、経験・専門性・権威性のどれが大事かは話題によって違い、多くの話題には唯一の公式な情報源は無い、とも書いています。資格や受賞歴が無くても、地域の仕事の記録と、外からの評判を積み重ねれば権威性は示せます。
自分のサイトのE-E-A-Tはどう点検する?チェックリスト
Google は E-E-A-T の点数を公開していないため、1つの数字で測ることはできません。ガイドラインが評価者に求めている確かめ方に沿って、次の項目を自分のサイトで点検します。
- トップページから2回以内のクリックで、運営者名・所在地・電話番号・メールかフォームにたどり着ける
- 会社概要のページに、代表者名・創業年・事業の内容・許可や登録の番号(必要な業種の場合)が書いてある
- サイト全体が https で表示され、ブラウザに警告が出ない
- 料金の目安と、料金が変わる条件が書いてある
- 記事やサービスの説明に、書いた人・監修した人の名前と経歴がある
- 自分で撮った写真が使われている
- 法令や税金に触れる所に、公的機関のページへのリンクがある
- プライバシーポリシーがあり、問い合わせで受け取る個人情報の扱いが書いてある
- Googleビジネスプロフィール・SNS・名簿の掲載先と、店名・住所・電話番号の書き方がそろっている
- 著作権表示の年や「お知らせ」の日付が、何年も前のままになっていない(更新頻度の目安)
欠けている項目があれば、そこから順に足していくのが確実です。https・構造化データ・電話番号のリンクのように機械で確かめられる項目は、暖簾AIの無料診断でURLを入れると一覧で確かめられます。
よくある質問
- E-E-A-Tの点数を調べる方法はありますか?
- Googleは E-E-A-T の点数を公開しておらず、ツールで直接測ることはできません。評価ガイドラインの確かめ方(運営者・連絡先・書き手・外からの評判)に沿って、自分のサイトに欠けている物を点検するのが現実的です。
- 生成AIを使って書いた記事は評価が下がりますか?
- Googleは、どのように作ったかを読者に分かるように示すことを勧めており、自動化やAIを使った場合はその使い方を説明するよう書いています。問題とされるのは、人の役に立つことより検索からのアクセスを増やすことが主な目的になっている作り方です。
- 個人事業主で自宅の住所を出したくない場合はどうすればいいですか?
- ガイドラインは、個人のサイトでは自宅の住所や電話番号を載せない場合があることにも触れています。ただし、ネットで申し込みを受ける場合などは法律で表示が求められることがあるため、自分の業態で何が必要かは専門家に確認してください。
- 資格や受賞歴が無い小さな会社でも権威性は示せますか?
- 示せます。ガイドラインは、経験・専門性・権威性のどれが大事かは話題によって違うとしています。地域の仕事なら、手がけた作業の具体的な記録と、口コミや地域の紹介など外からの評判を積み重ねることが土台になります。
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