リフォームの「〇〇円から」は、その価格で実際に頼める工事があり、含まれる物・別にかかる費用・最低価格の条件・税込を価格の近くに書けば、景品表示法上も書ける表示です。問題になるのは、その価格で頼める工事が無い場合や、工事費・処分費など別にかかる費用を書いていない場合です。[1]消費者庁の「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」は、販売価格を書くときに価格・含まれる範囲・適用される客の条件の3つを正確に示すよう求めています。[1]これに消費税の総額表示(税込)を加えた4点が基本です。[4]
リフォームの「〇〇円から」は、それだけで景品表示法違反になる?
リフォームの「〇〇円から」は、言葉そのものが景品表示法で禁止されているわけではありません。その価格で実際に頼める工事が無い場合や、別にかかる費用を書いていない場合に、有利誤認表示にあたるおそれが出てきます。[1][5]
有利誤認表示とは、価格その他の取引条件について、実際のものや同業他社のものよりも著しく有利だと一般消費者に誤認される表示のことです。景品表示法(正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」)第5条第2号が禁じています。[5]「著しく」とあるのは、少しでも違えば違反という意味ではなく、一般消費者がその表示を見て契約するかどうかの判断が変わるほどの差か、という見方をするためです。
判断の目安として消費者庁が使っているのが「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」(平成12年6月30日公正取引委員会策定、平成28年4月1日消費者庁改定)です。この資料の第3「販売価格に関する表示について」には、客は表示された販売価格でその商品を買えると受け取ると書かれています。そのうえで、次の3点を正確に表示する必要があるとしています。[1]
- 販売価格
- その価格が適用される商品の範囲(関連する商品や役務が一体で提供されるかどうか)
- その価格が適用される顧客の条件
この3点に「実際と異なる表示」や「あいまいな表示」があると、「販売価格が安いとの誤認を与え、不当表示に該当するおそれがある」とされています。[1]リフォームに当てはめると、「〇〇円から」は次の2つがそろって初めて安心して書ける表示です。
- 最低価格で契約できる工事が実際にある(その価格での契約の実例を、見積書や契約書で示せる)
- 最低価格の工事に何が含まれ、何が含まれないかが、価格の近くで読み取れる
「から」「〜」の記号か言葉かで扱いを分ける記述は、消費者庁の資料にはありません。どちらも「この金額から頼める」と受け取られるため、確かめる点は同じです。
誰の、どの表示が対象になるか
景品表示法第5条は「事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について」不当な表示をしてはならない、と定めています。[5]会社の大きさや法人か個人かで分ける規定はないため、従業員のいない個人の塗装店や工務店も対象です。対象になる表示は、チラシやホームページだけではありません。ポータルサイトの掲載ページ、SNSの投稿、店頭の看板、営業担当が見せる資料も、事業者が客を誘うために出した表示として見られます。
また、表示が誤解を生むかどうかは、価格の数字だけを切り出して決まるものではありません。見出し・写真・注釈の文字の大きさ・置いた場所を含めた表示全体から、一般消費者がどう受け取るかで判断されます。大きな「〇〇円〜」の下に、読めないほど小さな文字で「足場代別途」と書いても、表示全体として条件が伝わっていなければ、注釈があることだけでは安心できません。
景品表示法が禁じる表示の3つの種類
| 種類 | 条文 | リフォームの広告での例 |
|---|---|---|
| 優良誤認表示 | 第5条第1号[5] | 塗料の耐用年数・断熱の効果・職人の技術を、実際より著しく良く見せる |
| 有利誤認表示 | 第5条第2号[5] | 価格・割引・期限・特典を、実際より著しく有利に見せる |
| 内閣総理大臣が指定する表示 | 第5条第3号[5] | おとり広告など、告示で指定された表示 |
「〇〇円から」や二重価格、期間限定の表示は、このうち有利誤認表示の問題として見られます。お客様の声や口コミを載せる場合は、価格とは別の決まりも関わるため、別に確かめます。
「から」を使わない書き方もある
最低価格だけを出すと、どうしても実際の契約額との差が開きます。そこで、「から」の代わりに価格の幅やよくある価格帯を出す書き方もあります。たとえば「ユニットバス交換(1坪・ユニットバスからの交換):〇〇万〜〇〇万円(税込)。2025年に当社で契約した工事の金額の範囲です」のように、範囲と、その範囲がどこから来たかを書きます。範囲の上の方の金額が読み手に見えるため、見積もりのときの驚きが小さくなります。範囲を出す場合も、範囲の根拠になった契約の記録を残しておくことは同じです。
消費者庁の資料にある「クロス張替え5,000円」の事例は、何が問題だった?
「カベ1部屋5,000円クロス張替え」の事例は、施工料金を別に請求するのに、クロスそのものの代金だけを価格として表示した点が問題とされています。[1]同じ資料の第3の2のイに、内装工事の例としてそのまま載っています。
A内装工事業者が、「カベ1部屋5,000円クロス張替え」と表示しているが、実際には、5,000円はクロスそのものの代金であり別途施工料金が請求されるとき。
資料はこの事例を、一体で売られる役務の対価を別に請求するのに、その旨を書かずに商品の価格だけを表示する例として挙げています。[1]クロス張替えは、クロスだけを買う人はほとんどおらず、貼る作業と一体で頼むのが普通です。そのため、材料代だけの5,000円を見た人は、張替えが5,000円で済むと受け取ります。
リフォームで「別途」になりやすい費用
工事の種類ごとに、材料代や本体価格だけの数字から外れやすい費用を並べます。どれも、書いていないと「その価格で済む」と受け取られやすい物です。金額は会社と現場で変わるため、表には入れていません。
| 工事の種類 | 外れやすい費用 | 価格の近くに書くこと |
|---|---|---|
| トイレ交換 | 既存便器の撤去・処分、床や壁紙の張替え、手すり・コンセントの追加 | 本体+標準工事に撤去・処分を含むか。床の張替えは別か |
| ユニットバス交換 | 解体・処分、給排水や電気の配線の変更、窓や入口の枠の補修、サイズ変更 | 対象のサイズ(例: 1坪)と、在来浴室からの交換かどうか |
| キッチン交換 | 解体・処分、配管の延長、壁や床の補修、換気扇のダクト工事 | 壁付けか対面か、位置を動かすか |
| 給湯器交換 | 既存機器の処分、配管部材、リモコン、設置場所の変更 | 同じ種類・同じ号数からの交換か |
| 内装(クロス・床) | 施工費、家具の移動、下地の補修、廃材の処分 | 1㎡単価か1部屋単価か、施工費込みか |
| 外壁・屋根の塗装 | 足場、高圧洗浄、養生、付帯部(雨どい・破風など)、ひび割れ補修 | 延床面積か塗る面積か、足場と付帯部を含むか |
表の中でも、客との食い違いが起きやすいのは次の3つです。
- 撤去と処分:古い設備を外して運び出す費用です。「本体+取付」の価格に含めている会社と、別にしている会社があり、客からは区別がつきません。含めているなら「撤去・処分込み」と書きます。
- 足場:外壁や屋根の工事では、足場の費用が工事全体の中で小さくない割合を占めます。塗装の単価だけを大きく書き、足場を別にする形は、クロス張替えの事例と同じ「一体で頼む物の費用を書かない」形に近づきます。
- 現場で見つかる補修:床下の腐れや下地の傷みは、壊してみるまで分からないことがあります。事前に分からない費用は金額を書けませんが、「解体後に下地の補修が必要な場合は、工事の前に写真と見積もりでご相談します」のように、起きた時の進め方は書けます。
「パック価格」で気をつけること
トイレや給湯器の「本体+標準工事」パックは、含まれる物が決まっているため、価格を書きやすい商品です。その分、「標準工事」の中身がページに書かれていないと、客は自宅の工事がすべて入っていると受け取ります。標準工事に含む物(既存品の撤去・処分、給排水の接続、試運転など)と、含まない物(配管の延長、床や壁の補修、電源の新設など)を、パックの価格のすぐ下に箇条書きで並べます。現地調査の前に「標準工事で済むか」を確かめる質問(設置場所の写真、今の機種の型番など)をフォームに入れておくと、見積もりとの食い違いを減らせます。
外壁・屋根の「坪単価」「㎡単価」の書き方
外壁塗装の価格は、「延床30坪で〇〇万円」のように家の延床面積で示す会社と、「1㎡あたり〇円」のように塗る面積の単価で示す会社があります。延床面積は家の大きさの目安で、実際に塗る外壁の面積とは一致しません。窓の多さや家の形で塗る面積は変わるため、延床面積で示すなら「延床30坪・総2階・外壁の形が単純な家の場合」のように前提を書きます。㎡単価で示すなら、単価に足場・洗浄・下塗りが入っているか、塗る回数(下塗り・中塗り・上塗り)は何回かを書くと、他社の単価と比べやすくなります。
表の右の列は、価格表示の考え方の「商品の範囲」と「顧客の条件」を、リフォームの言葉に置き換えたものです。[1]外壁塗装の価格の書き方は、訪問業者と間違われないための書き方とあわせて外壁塗装の会社が訪問販売と間違われない手順でも扱っています。
「〇〇円から」に添える4つの項目と、書き方の型は?
「〇〇円から」には、含まれる物・別にかかる費用・最低価格になる条件・税込の4項目を、価格と同じ画面の中に添えるのが基本です。[1][4]注釈のページに飛ばすのではなく、価格の文字のすぐ下や横に置きます。
| 項目 | 根拠 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| その価格に含まれる物 | 価格表示の考え方 第3(商品の範囲)[1] | 本体・標準工事・撤去処分・保証の有無を並べる |
| 別にかかる費用 | 同 第3の2イ(クロス張替えの事例)[1] | 足場・下地補修・配管延長など。目安の金額か、かかる条件を書く |
| 最低価格になる条件 | 同 第3の2ウ(顧客の条件)[1] | 広さ(例: 6畳・延床30坪)、既存の状態、機種・グレード |
| 税込で書く | 消費税法第63条(総額表示)[4] | 「〇〇円(税込)」。税抜を添えるなら税込が読み取れる形に |
「〇〇円から」の書き方:説明用の架空例
前と後「ユニットバス交換 68万円〜」何が含まれ、どんな家ならこの金額か分からない
- 価格68万円(税込)から
- 含まれる物本体・標準工事・既存浴室の解体と処分
- 条件1坪サイズ・ユニットバスからの交換
- 別途在来浴室からの交換・窓枠の補修(目安を記載)
- 根拠同じ条件の契約の実例を施工事例に掲載
- 時点価格を決めた日・見直した日
金額は説明のための架空の数字です。実際の価格と条件は、自社の見積書と契約の実例から書きます。
工事ごとの書き方の型
次の文は、上の4項目を入れた書き方の型です。数字の部分は自社の実際の価格に置き換えてください(架空の例です)。
- トイレ:「節水トイレ交換 〇〇万円(税込)から。本体・標準取付・既存便器の撤去と処分を含みます。床と壁紙の張替えは別途(目安〇万円)。」
- 給湯器:「ガス給湯器交換 〇〇万円(税込)から。同じ種類・同じ号数からの交換で、標準の配管部材を含みます。設置場所を変える場合は現地調査後にお見積もりします。」
- 外壁塗装:「外壁塗装 延床30坪の目安〇〇万円(税込)から。足場・高圧洗浄・養生・付帯部の塗装を含みます。ひび割れの補修は状態により別途。」
- 内装:「壁紙の張替え 6畳1部屋〇万円(税込)から。量産品の壁紙・施工費・古い壁紙の処分を含みます。家具の移動が必要な場合は別途。」
リフォームは家ごとに工事内容が変わるため、「から」を使う場面が多い業種です。最低価格がどの条件の家・どの仕様で成り立つのかを書くことが、ほかの業種以上に大事になります。施工事例のページに、実際の契約金額と工事の内容(広さ・使った材料・工期)を並べておくと、「から」の価格がどれくらいの幅になるのかを読み手が自分で確かめられます。施工事例の1件に何を書くかは工務店の施工事例の書き方が詳しく扱っています。
最低価格はどう決めるか
「〇〇円から」の最低価格は、カタログ上の理論値ではなく、実際に契約した工事の中でいちばん安かった物を基準にすると、根拠を説明しやすくなります。決め方の例は次のとおりです。
- 直近1年など期間を決め、その工事の契約金額(税込)を一覧にする
- 最も安い契約の条件(広さ・既存の状態・選んだ機種)を書き出す
- その条件を「最低価格になる条件」としてページに書く
- 資材の値上がりなどで、同じ条件でもその金額で請けられなくなったら、すぐに最低価格を直す
最低価格の条件に当てはまる家が実際にはほとんどない場合、「から」の価格は客の目に入っても、見積もりで必ず大きく上がることになります。景品表示法の判断は表示全体でされますが、問い合わせのあとの信頼という点でも、条件に当てはまる家がどのくらいあるかを考えて最低価格を選ぶことが大切です。
税抜だけの価格や、見積書の金額は総額表示の対象になる?
消費税法第63条により、消費者にあらかじめ価格を表示するときは、税込価格の表示が義務になっています。[4]国税庁のタックスアンサー(No.6902、令和8年4月1日現在法令等)は、店頭表示・チラシ広告・新聞やテレビの広告など、どのような表示媒体かを問わないと説明しています。[4]
同じページの表示例(税率10%)は次のとおりです。[4]
- 11,000円
- 11,000円(税込)
- 11,000円(税抜価格10,000円)
- 11,000円(うち消費税額等1,000円)
- 11,000円(税抜価格10,000円、消費税額等1,000円)
- 10,000円(税込価格11,000円)
最後の例のように税抜価格を前に書く形も認められていますが、税込価格が読み取れることが前提です。ホームページの価格表で、税抜の数字だけを大きく書き、「※表示は税抜」と小さく添える形は、この例に当てはまりません。
総額表示:対象になる価格と、ならない価格
対象と対象外- 口頭で伝える価格(対象外と明記)
- 価格を表示していない場合(義務は課されない)
- 個別の見積書(ページに記載なし。税務署で確認)
国税庁タックスアンサー No.6902 の記載を整理した概念図です。
国税庁は「口頭で伝えるような価格は、総額表示義務の対象とはなりません」とし、「価格を表示していない場合にまで、税込価格の表示を義務付けるものではありません」とも書いています。[4]現地調査のあとに出す個別の見積書の扱いは、このページには書かれていません。見積書の書き方に迷う場合は、税務署や税理士に確かめてください。
リフォーム会社がよく使う「ポータルサイトの掲載価格」も、消費者に向けてあらかじめ表示する価格であることに変わりはありません。自社サイトとポータル、チラシで同じ工事の価格を出すなら、すべて税込でそろえ、税込と税抜が混ざらないようにします。
税抜表示から税込表示へ直す手順
- 価格の一覧(ページ・チラシ・ポータル)を作り、税抜の数字が残っている所に印を付ける
- 税込に直した金額の端数をどう扱うか(1円単位で書くか、切りのよい金額に価格自体を見直すか)を先に決める
- 「〇〇円(税込)」の形にそろえ、税抜を添える場合も税込が先に読み取れる並びにする
- 料金表の下に「表示はすべて税込です」と1行書き、税抜の表と混ざっていないかを最後に見直す
税抜の価格を税込に直すと数字が大きくなるため、見た目の印象を気にして税抜のまま残したくなることがあります。ですが、消費者に向けてあらかじめ表示する価格である限り、税込の表示は義務です。迷う所は税務署に確かめてください。
税込に直したら、施工事例の金額、よくある質問の答えの中の金額、ブログの古い記事の中の金額も同じ基準で見直します。記事の本文に書いた金額は料金表から離れているため、直し忘れが起きやすい場所です。サイト内検索で「円」の文字を探すと、残っている金額を見つけやすくなります。画像の中の金額は検索で見つからないため、画像は目で確かめます。
「通常価格〇〇円のところ」は、どんな時なら書ける?
「通常価格」と比べる二重価格表示は、その通常価格で最近相当期間にわたり実際に販売していた場合に限って書けます。[1]リフォームでは、この条件を満たさずに措置命令を受けた例があります。[2]
二重価格表示とは、自社の販売価格に、それより高い別の価格(比較対照価格)を並べて書く表示のことです。[1]平成29年(2017年)6月8日、消費者庁と公正取引委員会は、徳島市のリフォーム会社に景品表示法に基づく措置命令を出したと公表しました。新聞折込チラシには、例えば次のように書かれていました。
- 「シャワートイレ付節水トイレパック」に「当社通常価格12.2万円のところ 9.5万円(税別)」
- 「玄関のリフォーム」に「通常価格565,500円 39.8万円」
比べた「通常価格」は会社が任意に設定したもので、その価格で提供した実績がなかったとされています。[2]
「最近相当期間」の目安
価格表示の考え方は、過去の販売価格と比べる場合の目安を次のように示しています。[1]
| 目安 | 価格表示の考え方の記述 |
|---|---|
| 見る期間 | セール開始時点からさかのぼる8週間(販売期間が8週間未満ならその期間) |
| 過半の要件 | その価格で販売されていた期間が、販売期間の過半を占めている |
| 当てはまらない場合1 | その価格で販売されていた期間が通算して2週間未満 |
| 当てはまらない場合2 | その価格で販売された最後の日から2週間以上たっている |
資料には、不当表示に該当するおそれのある例として、次の場合も載っています。8週間のうち最初の2週間だけその価格で売り、あとの6週間はもっと低い価格だった場合や、比べた価格で売ったのが2日間だけだった場合です。[1]
リフォームでは「同じ工事」の実績を作りにくい
リフォームは、同じ商品を毎週売る小売とは違い、家ごとに工事の中身が変わります。「トイレパック」のように内容を固定した商品でも、8週間の過半にわたってその価格で受注し続けた記録を示せる会社は多くありません。比べる価格を出すなら、いつからいつまで、その価格で何件契約したかを資料で示せるかを先に確かめます。示せない場合は、二重価格を使わず、今の価格と含まれる物だけを書く方が安全です。
最近相当期間に当てはまらない価格を書くなら
価格表示の考え方は、最近相当期間にわたって販売されていた価格とはいえない価格を比べる場合でも、その価格がいつの時点で、どの程度の期間販売されていた価格かなど、内容を正確に表示すれば不当表示にあたらない道を残しています。[1]たとえば「2026年4月1日〜6月30日の当社販売価格〇万円(税込)、7月1日から〇万円(税込)」のように、期間と価格を具体的に書く形です。ただし資料は、セールを決めた後に販売を始めた商品については、セール前の価格で売っていた期間を正確に書いても不当表示に該当するおそれがあるとしています。[1]キャンペーンのために先に高い価格を付ける、という順番にならないよう気をつけます。
リフォームでは「定価」という言葉もよく見かけますが、工事を含む商品にメーカーが「定価」を決めていることはまれです。自社で決めた価格を「定価」と呼んで値引きを大きく見せる形は、任意に設定した価格を比べる形と同じです。「当社の標準価格」など実際の中身が分かる言い方にし、比べる表示をするなら上の目安に沿っているかを確かめます。
「セール後は〇〇円」「メーカー希望小売価格」と比べる場合
将来の価格と比べる表示(「〇月〇日以降は6,000円になります」など)は、その後も同じ価格で売り続ける場合、不当表示に該当するおそれがあるとされています。[1]資料は、将来の価格で販売することが確かな場合以外に、将来の販売価格を用いた二重価格表示を行うことは「適切でないと考えられる」としています。[1]
メーカー希望小売価格と比べる場合は、製造業者などが設定し、あらかじめカタログなどで公表している価格であることが前提です。希望小売価格が撤廃されている場合や、そもそも設定されていない場合に任意の価格を「希望小売価格」とする表示は、不当表示に該当するおそれのある例に挙がっています。[1]リフォームでは、本体の希望小売価格と、工事費込みのパック価格を並べることがよくあります。工事費込みと本体だけでは同じ物の比較にならないため、比べる場合は「本体の希望小売価格〇円・本体の当社価格〇円・標準工事費〇円」のように分けて書きます。
「相場」「他社価格」「会員価格」と比べる場合
市価や他社の価格と比べる表示は、同じ商品を代わりに買える事業者の、最近時の販売価格と比べていることが前提です。[1]価格表示の考え方は、他社の価格を正確に調べずに書くことや、商圏が違い客が買う機会のない店の価格と比べることを、不当表示に該当するおそれのある例に挙げています。[1]特定の他社の価格と比べるときは、その他社の名前を明示する必要があるとも書かれています。[1]リフォームで多い「相場より〇万円お得」という書き方は、どの地域の、どの工事の、いつの相場かを示せないと、この「市価」との比較と同じ問題を抱えます。
会員価格と非会員価格を並べる場合も、誰でも簡単に会員になれて、非会員価格で買う人がほとんどいないなら、不当表示に該当するおそれがあるとされています。[1]「LINE登録で〇万円引き」のように、登録すれば誰でも受けられる割引を「通常価格」との差で大きく見せる形は、この例に近い表示になります。繁忙期だけの高い価格を「標準価格」として比べる表示も、同じ資料で問題になりうる例として挙がっています。[1]
比べる価格を書く前に確かめる順番
4つの確認価格表示の考え方の第4の内容を、確かめる順に並べた概念図です。
「期間限定」「実質0円」「他社より安い」は、どこまで書ける?
「期間限定」「実質0円」「他社より安い」は、書いた期限・条件・比較が実際の運用と一致していれば書けますが、一致しなければ有利誤認表示とされた例があります。[3]価格の数字だけでなく、期限や特典の書き方も取引条件の表示として見られます。
期限の表示:外壁塗装の会社の例
令和7年(2025年)9月22日、消費者庁と公正取引委員会は、外壁塗装を手がける大阪市の会社に措置命令を出したと公表しました。自社ウェブサイトのトップページに、令和6年4月18日から19日までの間、「好評につき期間延長!4/1~4/30まで 外壁塗装の値段だけで 窓の断熱リフォーム 窓リフォーム代追加費用実質0円!」などと表示していたものです。[3]
この表示は、期限内に申し込めば期限後より有利な条件で内窓が無料で付くかのような印象を与えます。ところが実際には、期限後に申し込んでも同じか、それ以上の箇所数の内窓が無料で提供されていたとされ、景品表示法第5条第2号の有利誤認表示にあたると判断されています。[3]期限を書くなら、その期限を過ぎたら本当に条件が変わる運用にすることが、この事例から読み取れるいちばんの決まりです。
「実質〇円」の表示
「実質」は、補助金・下取り・ポイントなどを差し引いた後の負担額を言うときによく使われます。補助金は申請しても交付されないことがあるため、「実質〇円」と書くなら、次を同じ画面に並べます。
- 差し引く前の価格(税込)
- 差し引く物の名前と金額の上限
- 差し引ける条件(対象の工事・製品、申請の期限)
- 差し引けなかった場合の負担額
補助金の上限や締め切りは年度ごとに変わります。補助金のページの直し方はリフォーム補助金のページを毎年直す手順にまとめています。
「他社より安い」「最大〇%引き」の表示
価格表示の考え方の第6は、「他店より安い」のような安さの程度を説明する言葉を取り上げています。実際には安くない商品があったり、一部に限られていたりするのに全体が安いように表示することは、不当表示に該当するおそれのある例とされています。[1]事例には「他店よりも販売価格を安くします」と表示しながら、実際には他店より安い価格で販売しない場合が挙がっています。[1]
「最大〇%引き」も同じです。最大の割引率が使えるのが一部に限られるのに、多くの商品に当てはまるかのように見せる表示は、同じ資料で不当表示に該当するおそれのある例とされています。[1]「全工事最大30%引き」のような書き方をするなら、30%引きになる工事の名前と条件を同じ大きさの文字で書きます。
「モニター価格」「先着〇名」の表示
施工事例の写真の掲載や口コミの投稿を条件に安くする「モニター価格」は、リフォームでよく見かける表示です。モニターの条件、人数、受付の終了時期を価格と同じ画面に書き、人数や期限を過ぎたら本当に受付を終えます。人数や期限を過ぎても同じ価格で受け付け続けると、限定の表示は実際と一致しなくなり、期限の表示で措置命令を受けた2025年の例と同じ形になります。口コミの投稿を条件にする場合は、その口コミが広告であることの扱いも別に確かめる必要があります。
「全品〇割引」「表示価格から〇%引き」の表示
割引率や割引額の表示は、二重価格表示と同じ考え方で見られます。[1]価格表示の考え方の第5は、次の2つを不当表示に該当するおそれのある例としています。
- 対象が一部に限られるのに、その旨を書かずに「全商品〇割引」と強調すること
- 表示価格をいったん引き上げてから割引率を表示すること
[1]リフォームの「創業〇周年 全工事10%引き」のような表示では、対象の工事、割引の計算のもとになる価格、期間を書き、キャンペーンの前に見積もりの単価を上げていないことを記録に残しておきます。
書ける例・書けない例
| 例 | 書き方 | 判断の目安 | 直すなら |
|---|---|---|---|
| 例1 | 「ユニットバス交換 68万円〜」だけ | 含まれる物と条件が読み取れず、あいまいな表示になりうる | 「1坪サイズ・既存撤去と処分を含む・68万円(税込)〜。間取り変更・給湯器交換は別途」 |
| 例2 | 「クロス張替え 1㎡ 900円」(材料代のみ) | クロス張替えの事例と同じ形 | 施工費込みの価格にするか、施工費を同じ行に書く |
| 例3 | 「外壁塗装 30坪 〇〇万円〜」 | 足場・付帯部の扱いが抜けやすい | 「足場・高圧洗浄・付帯部塗装を含む。ひび割れ補修は状態により別途(目安〇円)」 |
| 例4 | 「当社通常価格〇万円のところ」 | 通常価格で売った実績を資料で示せないと有利誤認のおそれ | 比べる価格を外し、今の価格と内容だけを書く |
| 例5 | 「今月末まで」(翌月も同じ条件) | 2025年の措置命令の事例と同じ形 | 本当に条件が変わる期限だけを書く |
| 例6 | 「補助金で実質0円」 | 交付されない場合の負担が分からない | 補助の上限・条件・交付されない場合の負担額を並べる |
| 例7 | 「相場より30万円お得」 | どの相場かを示せないと市価との比較と同じ問題 | 比べる価格を外すか、調べた範囲と時点を書く |
| 例8 | 「全工事最大30%引き」 | 最大率が一部だけなら不当表示のおそれ | 30%引きの工事名と条件を同じ大きさで書く |
表の「判断の目安」は、価格表示の考え方と措置命令の内容から整理したものです。個別の表示が違反にあたるかは表示全体から判断されるため、迷う表示は都道府県の景品表示法の担当窓口や弁護士に確かめてください。
価格表示が景品表示法違反とされると、どうなる?
有利誤認表示と判断されると、措置命令の対象になり、売上額の3%の課徴金や、令和6年10月1日からは100万円以下の罰金の対象にもなりえます。[5][6]リフォームは1件の金額が大きいため、課徴金の基準額に届きやすい業種です。
| しくみ | 内容 | 条文・資料 |
|---|---|---|
| 措置命令 | 表示をやめること、再発防止、一般消費者への周知などを命じる。違反がなくなった後でも命じることができる | 景品表示法第7条[5] |
| 課徴金納付命令 | 対象期間の売上額に3%を掛けた額。額が150万円未満のときは命じない。対象期間は最長3年 | 景品表示法第8条[5] |
| 課徴金の加算 | 違反から遡り10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある場合、1.5倍に加算 | 令和5年改正の概要[6] |
| 直罰 | 優良誤認表示・有利誤認表示に対し100万円以下の罰金 | 景品表示法第48条(令和6年10月1日施行)[5][6] |
| 確約手続 | 疑いのある表示をした事業者が是正措置計画の認定を受けると、措置命令と課徴金納付命令の適用を受けない | 令和5年改正の概要[6] |
課徴金は、表示が誤りだと知らず、知らないことについて相当の注意を怠った者でないと認められる場合にも命じられません(第8条第1項ただし書)。[5]「相当の注意」を示すには、価格を決めた根拠(見積書・契約書・メーカーの公表価格)を残しておくことが役に立ちます。
価格以外の「性能」の表示にも根拠の資料が要る
リフォームの広告には、価格と並んで「断熱効果で光熱費〇%減」「耐用年数20年」「雨漏りしない屋根」のような性能の表示がよく出てきます。品質や性能を実際より著しく良く見せる表示は、第5条第1号の優良誤認表示にあたります。[5]第7条第2項により、消費者庁は優良誤認表示にあたるかを判断するため、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができます。期間内に出さなければ、優良誤認表示とみなされます。[5]塗料の耐用年数や断熱の効果を書くなら、メーカーの試験資料や計算の前提をすぐに出せるように手元に置き、ページにも「〇〇の条件での試験値」と前提を書いておきます。
社内で残しておく記録
表示の根拠を後から説明できるよう、次の記録を価格ごとに残しておくと、調査や問い合わせがあったときに慌てずに済みます。
| 表示 | 残す記録 | 保管の目安 |
|---|---|---|
| 「〇〇円から」 | 最低価格の契約の見積書・契約書、条件のメモ | その価格を出している間と、その後しばらく |
| 「通常価格」との比較 | 通常価格で販売した期間と件数の一覧 | 比べる表示を出している間と、その後しばらく |
| 「期間限定」「先着〇名」 | 期限・人数を決めた社内の記録と、期限後の受付の記録 | キャンペーンの終了後もしばらく |
| メーカー希望小売価格 | メーカーのカタログ・公表ページの写し | 比べる表示を出している間 |
| 性能の表示 | 試験資料・計算の前提 | 表示を出している間 |
保管の期間は法律で決まった年数を書いたものではなく、目安です。課徴金の対象期間は最長3年とされているため、少なくともその程度の期間はさかのぼって説明できるようにしておくと安心です。
措置命令は、会社名を出して報道発表されます。2025年9月の外壁塗装の会社の例では、表示が一般消費者に誤認される物だったことの周知徹底、再発防止策の実施、同様の表示をしないことが命じられています。[3]会社名で検索した人の目にも触れるため、売上への影響は課徴金の額だけでは測れません。
業種ごとの広告の決まりを横に並べて見たい場合は、業種別の広告規制の早見表が役に立ちます。お客様の声や口コミの扱いはステマ規制の記事、通信販売にあたる場合の表示は特商法の表記の記事で確かめてください。
リフォーム会社のサイトは、トップに価格をどれくらい載せている?
暖簾AIが2026年10月に調べた外壁塗装と工務店のサイト287件のうち、トップページに「〇円」という金額の表記があったのは17件(5.9%)でした。トップページだけを、HTMLの中の文字で機械的に判定した数です。
| 外壁塗装:「料金」「費用」などの文字(141件中87件) | 61.7% |
|---|---|
| 外壁塗装:「〇円」の金額表記(141件中14件) | 9.9% |
| 工務店:「料金」「費用」などの文字(146件中40件) | 27.4% |
| 工務店:「〇円」の金額表記(146件中2件) | 1.4% |
「料金」「費用」「価格」などの文字は、外壁塗装では141件中87件(61.7%)、工務店では146件中40件(27.4%)にありました。一方で、具体的な金額をトップに書いている会社は少数です。言葉としては料金の案内があっても、金額は下層ページか、見積もりのあとに伝える形が多いと考えられます。
外壁塗装と工務店で価格の言葉の割合に差があるのは、扱う工事の違いによる面もあると考えられます。塗装は「延床30坪でいくら」のように、広さで価格の目安を示しやすい工事です。工務店の新築や大きな改修は、間取りや仕様で金額が大きく変わるため、トップに価格を書かない会社が多いのは自然なことです。価格を書かない場合でも、施工事例の金額や、見積もりまでの流れを書いておけば、読み手は費用の見当を付けられます。
金額を出している会社が少ない中では、「〇〇円から」は目に留まりやすい表示です。その分、4項目が欠けた価格は、問い合わせのあとの見積もりとの食い違いにつながります。価格を出すかどうか、どこに出すかは、問い合わせの導線全体の中で決めます。導線の考え方は問い合わせを増やす方法、9業種のトップページの実測の全体は業種別のトップページの実測にまとめています。
価格と施工事例をつなぐと、金額の幅が伝わる
同じ実測で、「施工事例」「事例」「実績」の文字は、外壁塗装では141件中133件(94.3%)、工務店では146件中112件(76.7%)のトップページにありました。施工事例を載せている会社は多い一方、金額の表記は少ないという差があります。施工事例の1件ごとに「工事費(税込)」「広さ」「工期」「含まれる工事」を書きます。価格ページの「〇〇円から」から、その価格帯の事例へリンクすると、最低価格と実際の契約額の幅を読み手が自分で確かめられます。
施工事例に金額を書くときも、価格表示と同じく税込で書き、値引きがあった場合は値引き後の金額であることを添えます。「この金額で同じ工事ができる」と受け取られないよう、工事をした年を書いておくことも大切です。資材の価格は年によって変わるため、数年前の事例の金額が今も通用するとは限りません。
リフォームの価格ページを点検する手順は?
リフォームの価格ページは、出している価格をすべて書き出し、実例の有無・4項目・比較表示・税込・古い価格の5点を順に確かめると漏れなく点検できます。1回で全部直せなくても、上から順に進めれば危ない所から直せます。
- 価格を全部書き出す
自社サイト・ポータル・チラシ・SNSに出している価格を1枚の表にします。ページのURL、工事名、金額、「から」の有無を並べます。 - 最低価格の実例を確かめる
それぞれの最低価格で契約した実例を、見積書や契約書で確かめます。実例が無い価格は、実例のある金額に直します。 - 4項目を書き足す
価格の近くに、含まれる物・別途かかる物・最低価格の条件・税込を書きます。注釈ページに飛ばさず、同じ画面に置きます。 - 比較と期限の表示を見直す
「通常価格」「定価」「期間限定」「実質0円」「他社より安い」を探し、根拠の資料が無いものは外します。 - 日付を書き、古い物を消す
価格を決めた日・見直した日をページに書きます。古いチラシの画像やPDFがサイトに残っていないかも確かめます。
価格を見直したら、施工事例のページの金額も同じ基準でそろえます。媒体ごとに、見落としやすい所は次のとおりです。
| 媒体 | 見落としやすい所 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 自社サイト | トップの大きな価格と、下層の料金表の条件が違う | 同じ工事の価格を全ページで検索して並べる |
| ポータル・比較サイト | 掲載当時の価格や「期間限定」が残っている | 掲載の管理画面で全件の価格と期限を見る |
| チラシの画像・PDF | サイトに載せた古いチラシの価格が検索で残る | 画像とPDFを1枚ずつ開いて確かめる |
| SNSの投稿 | キャンペーンの投稿が終了後も固定表示のまま | 固定した投稿と、プロフィールの文を見る |
| 店頭・車両の看板 | 書き換えに費用がかかり、古い価格が残りやすい | 写真に撮って価格表の一覧に加える |
施工事例を増やし続けるサイトの作り方と費用の考え方は工務店のホームページ費用の決まり方で扱っています。経験や実績の示し方はE-E-A-Tの記事も参考になります。
点検の途中で判断に迷う表示が見つかったら、都道府県の景品表示法の担当窓口に相談できます。表示を出す前の相談であれば、直す方法を落ち着いて選べます。弁護士に相談する場合は、問題の表示の画面の写しと、価格を決めた根拠の資料を持って行くと話が早く進みます。
表示を直したあとにすること
- 直す前と直した後の画面を、日付が分かる形で保存する
- 直した理由と日付を、価格の一覧の表に書き足す
- 同じ価格を出していた媒体(ポータル・チラシ・SNS・看板)も同じ日に直す
- 営業担当や電話を受ける人に、新しい価格と条件を伝える
- 次に価格を見直す月を決めて予定に入れる
ページの文字を直しても、営業の現場で古い価格を案内していれば、客から見た表示は直っていません。価格の一覧を社内で共有し、全員が同じ価格と条件で話せるようにしておくことが、点検の最後の仕上げです。
よくある質問
- 「〜」と「から」で、景品表示法の扱いは変わりますか?
- 消費者庁の価格表示の考え方には、記号か言葉かで扱いを分ける記述はありません。[1]どちらも「この金額から頼める」と受け取られるため、最低価格で頼める工事が実際にあることと、その条件を価格の近くに書く点は同じです。最低価格だけでなく価格の幅を書く方法もあり、その場合も幅の根拠になった契約の記録を残しておきます。表示の見え方は、パソコンとスマートフォンの両方で、価格と条件が同じ画面に収まっているかで確かめます。
- 「お見積もり無料・価格は現地調査後」とだけ書くのは問題ですか?
- 国税庁は、価格を表示していない場合にまで税込価格の表示を義務付けるものではないと説明しています。[4]景品表示法も、表示した内容が実際と違う場合を問題にする法律です。ただし価格の目安が無いと比べてもらえないため、施工事例に契約金額と工事内容を載せる方法があります。見積もりまでの流れと日数を書いておくと、価格を書かない理由も伝わります。
- メーカー希望小売価格から何%引き、と書いてもいいですか?
- 製造業者などが設定し、あらかじめ公表している希望小売価格と比べるなら書けます。[1]撤廃された価格や、設定されていない価格を希望小売価格と書くことは不当表示に該当するおそれがあります。工事費込みのパックと本体だけの価格を比べると同じ物の比較にならないため、本体と工事費を分けて書きます。比べる価格がメーカーのどの資料に載っているかを、すぐに出せるようにしておきます。
- モニター価格・先着〇名限定の価格はどう書けばいいですか?
- モニターの条件(写真の掲載に同意するなど)と人数、終了の時期を、価格と同じ画面に書きます。人数や期限を過ぎても同じ価格で受け付けているなら、限定の表示は実際と一致しません。2025年の外壁塗装の会社への措置命令は、期限後も同じ条件で提供していた表示が対象でした。人数や期限を決めたら、社内の記録にも残しておきます。
- 措置命令を受けると、どんな影響がありますか?
- 2025年9月の外壁塗装の会社の例では、誤認される表示だったことの周知徹底、再発防止策の実施、同様の表示をしないことが命じられています。[3]措置命令は会社名を出して報道発表されるため、会社名で検索した人の目にも触れます。売上額の3%の課徴金の対象にもなりえます。表示を直した後も、報道発表の記事は検索に残り続ける点にも注意が必要です。
- ホームページの価格を変えたら、古い価格はどうすればいいですか?
- 古い価格が載ったページ・画像・PDFは消すか、新しい価格に直します。チラシの画像をそのままサイトに載せている場合、画像の中の価格は検索では見つけにくいため、画像を1枚ずつ開いて確かめます。価格を決めた日をページに書いておくと、いつの価格かが読み手に伝わります。ポータルやSNSにも同じ価格が残っていないか、あわせて確かめます。
あなたのサイトは、いま何点?
URLを入れるだけで、検索とAIの回答で見つけてもらうための項目を無料で点検します。登録は要りません。
今のサイトを無料で診断する →ホームページを作りはじめる- 不当な価格表示についての景品表示法上の考え方(消費者庁(平成12年公正取引委員会策定)、平成28年4月1日改定・2026年10月29日確認)
- 株式会社ナイスリフォームに対する景品表示法に基づく措置命令について(消費者庁・公正取引委員会、2017年6月8日公表・2026年10月29日確認)
- 株式会社創建に対する景品表示法に基づく措置命令について(消費者庁・公正取引委員会、2025年9月22日公表・2026年10月29日確認)
- No.6902「総額表示」の義務付け(国税庁、令和8年4月1日現在法令等・2026年10月29日確認)
- 不当景品類及び不当表示防止法(第5条・第7条・第8条・第48条)(e-Gov法令検索(デジタル庁)、2026年10月29日確認)
- 令和5年改正景品表示法(概要)(消費者庁、令和6年10月1日施行・2026年10月29日確認)