士業のホームページで書けない表現は、どの資格も「事実に合わない・誤認させる・誇大」な表示が共通で、それより細かい決まりは資格ごとに置き場所と中身が違います。弁護士は日弁連の規程と指針で訴訟の勝訴率や、同意のない依頼者名・事件の表示を禁じ、例文まで示しています[1]。税理士は税理士会の細則で、税務行政庁にいたときの具体的な役職名を書けません[2]。行政書士は職務基本規則でホームページ・SNSの誇大な広告宣伝を禁じ[4]、社会保険労務士は施行規則に誇大広告の禁止があります[5]。
士業の広告の決まりは、資格ごとにどこに書いてある?
士業の広告の決まりは、弁護士は日弁連の規程と指針、税理士は各税理士会の細則、行政書士は日行連の職務基本規則、社会保険労務士と司法書士は施行規則に置かれています。置き場所が違うので、細かさも違います。
| 資格 | 決まりの置き場所 | 主な中身 |
|---|---|---|
| 弁護士 | 日弁連「弁護士等の業務広告に関する規程」(会規第44号)と「業務広告に関する指針」(最終改正 令和8年2月19日) | 禁止される広告7類型、表示できない4事項(勝訴率・顧問先や依頼者・受任中の事件・過去の事件)、面識のない人への訪問・電話などの勧誘の禁止 |
| 税理士 | 各税理士会の綱紀規則と「業務の広告に関する細則」、日税連会則第59条の2 | 禁止される広告6類型、表示できない事項(在職時の具体的役職名・委嘱者名・取り扱った事案)、不当広告・報酬額の不明示の禁止 |
| 行政書士 | 日行連「行政書士職務基本規則」第17条(令和6年4月1日施行、令和8年7月15日改正施行) | ホームページ・SNSを含む広告宣伝で、不当な目的・品位を損なう・事実に合わない・誤認誤導・誇大を禁止 |
| 社会保険労務士 | 社会保険労務士法施行規則第12条の11 | 広告で重要な事項について著しく事実に相違する表示・著しく優良有利と誤認させる表示を禁止。勧誘での不実告知も禁止 |
| 司法書士 | 司法書士法施行規則第26条と各司法書士会の会則 | 不当な手段によって依頼を誘致するような行為の禁止 |
根拠は次のとおりです。
- 弁護士:日弁連「業務広告に関する指針」[1]
- 税理士:税理士会の業務の広告に関する細則(平成19年改正時点の千葉県税理士会の例。厚生労働省の2011年の検討会資料に収録された条文)[2]、日税連会則[3]
- 行政書士:行政書士職務基本規則[4]
- 社労士・司法書士:各施行規則[5][6]
税理士の細則と司法書士の会則は、各会がそれぞれ定めます。細部は所属する会の現行の物で確かめます。どの資格にも、事業者として景品表示法がかかる点は共通です。弁護士の指針も、景品表示法に違反する広告を規程違反の例に挙げています[1]。
士業に共通して禁じられている広告は?
士業に共通して禁じられているのは、事実に合わない広告、誤認させる広告、誇大な広告の3つで、比較広告と品位を損なう広告も多くの資格で禁じられています。弁護士だけにあるのは、困惑させ、又は過度な不安をあおる広告の類型です。資格ごとの違いは「どこまで細かく書いてあるか」にあります。
| 禁止の類型 | 弁護士 | 税理士 | 行政書士 | 社労士 |
|---|---|---|---|---|
| 事実に合致しない | 規程第3条第1号 | 細則第3条(1) | 第17条第2項 | 施行規則(著しく事実に相違) |
| 誤導・誤認のおそれ | 第3条第2号 | 細則第3条(2) | 第17条第3項 | 施行規則(著しく優良・有利と誤認) |
| 誇大・過度な期待 | 第3条第3号 | 細則第3条(3) | 第17条第4項 | 同上 |
| 困惑させる・不安をあおる | 第3条第4号 | 独立した類型なし | — | — |
| 特定の事務所との比較 | 第3条第5号 | 細則第3条(4) | 誹謗中傷等の禁止の規定あり | — |
| 法令・会則に違反 | 第3条第6号 | 細則第3条(5) | — | — |
| 品位・信用を損なう | 第3条第7号 | 細則第3条(6) | 第17条第1項 | — |
弁護士は規程第3条[1][2]、税理士は平成19年改正時点の千葉県税理士会の例[2]、行政書士は職務基本規則[4]、社労士は施行規則第12条の11[5]。
「—」は、その文書に同じ名前の類型が見当たらないという意味です。許されるという意味ではありません。
弁護士だけの「困惑させ、又は過度な不安をあおる広告」の指針の例は、過払金や自己破産をめぐる表現です[1]。ほかの資格でも、不安をあおる書き方は、誇大や品位の類型で問われるおそれがあります。
同じ1文が、士業の資格によってどう変わる?
同じ1文でも、勝訴率は弁護士だけが明文で表示を禁じられ、国税にいたときの具体的な役職名は税理士だけが表示を禁じられています。ホームページでよく見る表現を、資格ごとの決まりに当てはめると次のようになります。
| 表現 | 弁護士 | 税理士 | 行政書士・社労士・司法書士 |
|---|---|---|---|
| 「勝訴率95%」 | 避ける(規程第4条第1号) | 該当する業務が少ない | 根拠を示せない数字は誇大・誤認のおそれ |
| 「顧問先:株式会社〇〇(ロゴ)」 | 書面か電磁的方法による同意があれば可 | 委嘱者の書面による同意があれば可 | 守秘義務との関係で同意を取ってから |
| 「元〇〇税務署 統括国税調査官」 | — | 避ける(在職時の具体的役職名) | — |
| 「相続専門」「スペシャリスト」 | 注意(表示を控えるのが望ましい) | 実態に合わなければ誤認のおそれ | 実態に合わなければ誤認のおそれ |
| 「着手金0円」 | 注意(「着手金0円~」は指針の誤導の例〔第3の3(3)〕。別名目の手数料を取るのに書くのも誤導の例〔同(4)〕) | 報酬額の不明示にあたらない書き方に | 報酬の全体が分かる書き方に |
| 「〇〇事務所よりスタッフが多い」 | 避ける(特定の事務所との比較) | 避ける(特定の会員との比較) | 誹謗・比較は所属会の決まりで確かめる |
| 「24時間365日対応」 | 注意(体制が整っていなければ誤導の例) | 実態どおりに | 実態どおりに |
根拠:日弁連「業務広告に関する指針」第3・第4[1]、税理士会の業務の広告に関する細則(平成19年改正時点の千葉県税理士会の例。厚生労働省の2011年の検討会資料に収録された条文)第3条・第4条[2]、行政書士職務基本規則第17条[4]、社会保険労務士法施行規則第12条の11[5]。
表の「注意」は、文脈しだいで問題になり得る例です。たとえば「24時間365日」は、弁護士が1人しかいないなど体制が整っていないのに、常に直接対応できるように書く場合が誤導の例とされています[1]。実際に電話の受付を外部に任せている場合は「受付は24時間、弁護士からの折り返しは翌営業日」のように分けて書きます。
弁護士の広告で、表示できない4つの事項は?
弁護士の広告で表示できないのは、訴訟の勝訴率、顧問先または依頼者、受任中の事件、過去に取り扱った事件の4つで、勝訴率以外は依頼者の同意などがあれば表示できます。規程第4条が定め、指針がその解釈を示しています[1][2]。
| 事項 | 表示できる場合 | 指針の説明 |
|---|---|---|
| 訴訟の勝訴率 | なし | 勝訴率の表示は誤導又は誤認のおそれのある広告の例とされる |
| 顧問先又は依頼者 | 書面又は電磁的方法による同意がある場合 | 名目的な関係ではなく実質的な関係が要る。同意の範囲・有効期限を明示して得る。過去の顧問先はそのことを明示 |
| 受任中の事件 | 依頼者の書面又は電磁的方法による同意がある場合/依頼者が特定されず利益を損なうおそれがない場合 | 「事件」は訴訟に限らず交渉案件なども含む |
| 過去に取り扱い又は関与した事件 | 依頼者の同意がある場合/広く一般に知られた事件で利益を損なうおそれがない場合/依頼者が特定されない場合 | 「広く一般に知られている事件」は判例集・新聞などで公表済みの事件 |
ホームページの「解決事例」は、4つ目の「過去に取り扱った事件」にあたります。依頼者が特定されない書き方にするか、同意を取ります。指針は、単に名前を出していないだけでなく、依頼者が実際に特定されないかを個別に判断するとしています[1]。地域・業種・金額・時期を重ねると、名前がなくても特定されることがあります。
同意は「書面又は電磁的方法」です[1]。電子メールでの同意も含まれますが、範囲と期限を書いた形で残します。
弁護士の指針が挙げる、誤導・誇大・不安をあおる表現の例は?
弁護士の指針は、「どんな事件でも解決してみせます」「今すぐ請求しないとあなたの過払金は失われます」など、避ける表現を具体的な文で示しています。5つの資格の中でいちばん具体的なので、ほかの士業にとっても「どこからが誇大か」の目安になります[1]。
- 事実に合わない広告:実在しない人物の推薦文、架空の解決事例や脚色した事例、実在の依頼者が関わっていない「お客様の声」、弁護士が直接答えていない相談を含めた相談実績。
- 誤導・誤認のおそれ:「交通事故で1億3,000万円を獲得しています。あなたも可能です」のように、ほかの事件の結果を同じように期待させる表現。「業界最低水準の弁護士報酬」のような曖昧な報酬の表現。
- 誇大・過度な期待:「当事務所ではどんな事件でも解決してみせます」「たちどころに解決します」。どう入力しても減額の可能性が出る「借金減額診断」。
- 困惑・不安をあおる:「今すぐ請求しないとあなたの過払金は失われます」。自由財産などの説明なしに「破産すると、今ある財産を手放さなくてはいけません」と書くこと。
- 文脈で問題になり得る語:「最も」「一番」、「完璧」「パーフェクト」、「信頼性抜群」「顧客満足度」、「常勝」「不敗」。
士業の事務所紹介:説明用の架空例
避ける例と書ける例「どんな案件でも必ず解決。地域No.1の実績、顧客満足度99%。」根拠を示せない最上級と結果の約束が並んでいる
- 取扱い業務相続・遺言、中小企業の契約書
- 実績の数え方2025年に受けた相談〇件(相談の件数で、解決の件数ではありません)
- 姿勢「懇切丁寧にご説明します」のような主観と分かる言い方
- 報酬着手金〇円、成功報酬は得た額の〇%。実費は別
- 体制弁護士2名。受付は平日9時〜18時
件数や額は説明用の架空の値です。
指針は、キャッチフレーズとして「市民の味方です」「懇切丁寧にやります」「闘う弁護士」「モットーは迅速第一」のような表示は、事実に反しない限り許されるとしています[1]。主観と分かる言い方は使え、結果や優位を約束する言い方は避ける、という線です。
「専門」「得意分野」「取扱い分野」は、士業の広告でどう使い分ける?
弁護士の指針は、客観性が担保されない「専門」の表示は控えるのが望ましいとし、「得意分野」「取扱い分野」「取扱い業務」は問題ないとしています。スペシャリスト・プロ・エキスパートといった語も、「専門」と同じ扱いです[1]。
弁護士の指針での「専門」と「得意」の扱い
使える言い方と控える言い方- 「〇〇専門」
- 「スペシャリスト」「プロ」「エキスパート」
日弁連の指針の第3の12による。ほかの士業は、所属会の決まりと実態に合わせて判断します。
指針は、専門分野は国民が強く情報を望んでいる事項だとしつつ、何を基準に専門と認めるかの判定が難しいことを理由に挙げています[1]。経験の浅い分野を書きたい場合は、「積極的に取り組んでいる分野」「関心のある分野」のように書くのが望ましいとしています[1]。
税理士・行政書士などの決まりには、「専門」という語を名指しで扱う条文は見当たりません。ただ、実態に合わなければ誤認のおそれのある広告にあたり得ます。迷ったら「〇〇を中心に扱っています」「昨年〇件の相談を受けました」のように、事実で書くのが安全です。
税理士の「表示できない事項」は、弁護士と何が違う?
税理士の細則は、弁護士にない「税務行政庁在職時の具体的役職名」を表示できない事項に挙げ、勝訴率の決まりはありません。税理士会の業務の広告に関する細則(平成19年改正時点の千葉県税理士会の例。厚生労働省の2011年の検討会資料に収録された条文)は、次の4つを表示できない事項としています[2]。
- 税務行政庁在職時の具体的役職名
- 委嘱者の氏名又は名称(書面の同意があれば可)
- 現在取り扱い又は委嘱されている事案(同上)
- 過去に取り扱い又は委嘱された事案(同上)
禁止される広告は、事実に合致していない広告、誤導・誤認のおそれのある広告、誇大・過度な期待を抱かせる広告、特定の会員や事務所と比較した広告、法令や会則に違反する広告、品位・信用を損なうおそれのある広告の6つです[2]。弁護士の7類型と比べると、「困惑させ、又は過度な不安をあおる広告」が独立した類型になっていません。
国税の職場にいた経歴を書くときは、具体的な役職名を出さない書き方にとどめ、所属する税理士会の現行の細則で確かめます。日本税理士会連合会の会則第59条の2は、不当勧誘・不当広告とあわせて「報酬額の不明示」を、相手方の利益を害するおそれがある行為として禁じています[3]。料金ページは「〇円〜」だけで終わらせず、報酬の全体が分かる形にしておきます。料金ページを含めた制作費の考え方は税理士事務所のホームページ費用の相場にまとめています。
行政書士の広告で気をつけることは?
行政書士の広告は、職務基本規則第17条がホームページ・SNSを含むと明記し、事実に合わない・誤認誤導・誇大な広告宣伝を禁じています。条文は、広告宣伝に「ホームページ、SNS等によるものを含む」とかっこ書きで加えています[4]。
- 第17条:不当な目的を意図し、又は品位を損なうおそれのある広告宣伝、事実に合致しない内容、誤認又は誤導のおそれのある内容、誇大な広告宣伝の禁止[4]
- 第15条第2項:金品の提供、供応その他不当な行為で依頼を誘致することの禁止[4]
- 第15条第3項・第4項:紹介の対価を依頼者の報酬に上乗せすること、紹介したことの対価を求めることの禁止[4]
- 第24条:報酬額表を事務所に掲示し、あわせてインターネットでの公表に努める[4]
扱える業務の範囲にも注意します。報酬を得る目的で一般の法律事件の法律事務を扱うことは、法律に別段の定めがない限り、弁護士・弁護士法人のほかはできません(弁護士法第72条)[7]。「相手方との示談交渉を代行」のような書き方は、扱える業務を超えると受け取られるおそれがあります。分野ごとに集客の経路をどう分けるかは行政書士の集客の経路を許認可・相続・入管で比べる記事で扱っています。
社会保険労務士と司法書士の広告の決まりは?
社会保険労務士は施行規則第12条の11で広告の誇大表示と勧誘での不実告知を禁じられ、司法書士は施行規則第26条で不当な手段による依頼の誘致を禁じられています。どちらも細かな例は所属会の規程に置かれています。
社会保険労務士
施行規則第12条の11第2項は、業務の広告で、重要な事項について「著しく事実に相違する表示」や、実際より「著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁じています[5]。第1項は、依頼を誘う際に、業務の内容や報酬などについて不実のことを告げたり、故意に事実を告げなかったりすることを禁じています[5]。助成金の受給を確実なように書く表現は、この2つに触れやすい場面です。助成金のページの書き方は助成金の社労士ページを大げさにせず書く方法で扱っています。
司法書士
施行規則第26条は「司法書士は、不当な手段によつて依頼を誘致するような行為をしてはならない」と定めています[6]。相続登記の義務化を受けて相続のページを足す事務所が多い分野なので、期限を強調して不安をあおる書き方になっていないかを確かめます。ページの組み立ては相続登記の義務化で司法書士のホームページに足すページを見てください。
面識のない人へのメールやSNSのメッセージで、士業は広告できる?
弁護士は、面識のない人への訪問・電話による広告が原則として禁じられ、承諾のない電子メール・SMS・SNSのメッセージによる広告も禁じられています。規程第5条を、指針がくわしく説明しています[1]。
指針によると、SNSで相手が「友達」登録や「相互フォロー」をしていても、規程との関係では「面識のない者」にあたり、承諾を得たことにもなりません[1]。また、「借金減額診断」「交通事故慰謝料算定システム」のような入力型のページで連絡先を入力させても、依頼や相談の申込みと明確に分かる場合などを除き、その人は面識のない者のままとされています[1]。診断ページから集めた連絡先へ電話やメールで売り込むことは、規程違反になるということです。
ほかの士業には、ここまで細かい明文はありません。ただ、行政書士の職務基本規則は不当な行為による依頼の誘致を禁じ[4]、司法書士の施行規則も不当な手段による誘致を禁じています[6]。ホームページで連絡先を集める場合は、何のために使うかを入力欄の近くに書き、それ以外の連絡はしないほうが安全です。
実際の士業のサイトでは、どこが問題になりやすい?
士業のサイトで問題になりやすいのは、実績・事例の数え方と、料金の書き方の2つです。暖簾AIが2026年10月に、士業(税理士・社会保険労務士・行政書士・司法書士など)のサイト245件のトップページを機械的に調べた結果は次のとおりです(2026年10月29日時点の集計。トップページだけの判定で、表現の中身や適否は調べていません)。
| 項目 | 割合(件数) |
|---|---|
| 料金などの文字 | 70.2%(172件) |
| 事例・実績などの文字 | 36.7%(90件) |
| よくある質問などの文字 | 26.1%(64件) |
| 金額表記 | 15.5%(38件) |
実績・事例を書く事務所は4割近くあり、料金の文字は7割にありますが、金額まで出している事務所は15.5%です。どちらも、資格ごとの決まりで誤認・誇大が問われやすい所です。
- 実績の数:何を数えたのか(相談か、受任か、完了か)と期間を書きます。弁護士の指針は、件数を広く数えて特定の分野に習熟しているように見せる表現を誤導の例に挙げています[1]。
- 事例:依頼者が特定されないように書き、同意の取り方を決めておきます。脚色しません。
- 料金:「〇円〜」だけでなく、どんな場合に上がるのか、実費は別かを同じ場所に書きます。
- お客様の声:実在の依頼者の声だけを載せます。書き方はお客様の声・口コミとステマ規制も確かめます。
医療・美容・不動産などほかの業種の決まりと並べると、士業の決まりの特徴が見えます。比べた一覧は業種別の広告の決まり早見表にあります。
士業のホームページを見直す手順
士業のホームページは、自分の資格の決まりを手元に置き、強い言葉、実績、依頼者の名前、料金、経歴の順に確かめると、問われやすい所から直せます。次の7つの手順で進めます。
- 決まりを手元に置く
弁護士は規程と指針、税理士は所属会の細則、行政書士は職務基本規則、社労士と司法書士は施行規則と所属会の規程を用意します。 - 強い言葉を探す
トップと料金ページの「最も」「一番」「専門」「完璧」「必ず」などを探し、根拠を示せない物は言い換えます。 - 実績と事例を直す
実績の数に数え方と期間を書き足し、事例は依頼者が特定されない書き方にします。 - 名前とロゴを確かめる
顧問先・依頼者の名前やロゴは、同意の記録があるものだけにします。 - 料金をまとめる
追加でかかる場合と実費を、同じ表にまとめます。 - 経歴を確かめる
税理士の在職時の具体的役職名など、資格の決まりで書けない形になっていないか確かめます。 - 窓口に確かめる
判断がつかない表現は、所属する会の広報・綱紀の窓口に確かめます。
経歴や資格の見せ方そのものはE-E-A-Tの解説も参考になります。よくある質問のページにまとめる場合はFAQページの作り方を見てください。
よくある質問
- 「〇〇専門の税理士」と書くのは違反ですか?
税理士の細則には「専門」という語を名指しで禁じる条文は見当たりませんが、実態に合わなければ誤導・誤認のおそれのある広告にあたり得ます。弁護士の指針は、客観性が担保されない「専門」の表示は控えるのが望ましいとし、「取扱い分野」「得意分野」は問題ないとしています。迷うときは「〇〇を中心に扱っています」のように事実で書きます。
- 士業のホームページに顧問先の会社のロゴを並べるには、何が要りますか?
弁護士は顧問先・依頼者の書面か電磁的方法による同意、税理士は委嘱者の書面による同意があれば表示できるとされています。同意の範囲と期間を記録しておき、過去の顧問先なら過去であることを分かるようにします。
- 行政書士の広告の決まりは、SNSの投稿にもかかりますか?
かかります。行政書士職務基本規則第17条は、広告宣伝に「ホームページ、SNS等によるものを含む」と明記しています。事実に合わない内容、誤認・誤導のおそれのある内容、誇大な内容は、SNSでも避けます。
- 社労士が「助成金を必ず受給できます」と書くと問題ですか?
受給は審査で決まるため、確実なように書くと、社会保険労務士法施行規則第12条の11第2項の、実際より著しく有利と誤認させる表示にあたるおそれがあります。要件と、不支給になる場合があることを同じ場所に書きます。
- 景品表示法は士業の広告にもかかりますか?
事業者として役務を提供する以上かかります。日弁連の指針も、景品表示法に違反する広告を規程違反の例に挙げています。資格ごとの決まりと景品表示法の両方を満たす書き方にします。
- 弁護士がSNSでフォローし合った人にメッセージで事務所を案内してもよいですか?
日弁連の指針は、SNSで相互フォローしていても規程上は「面識のない者」にあたり、承諾を得たことにもならないとしています。承諾のないSNSのメッセージによる広告は、規程第5条に触れるおそれがあります。
- 解決事例に依頼者の名前を出さなければ、弁護士は自由に載せられますか?
名前を出さないだけでは足りない場合があります。日弁連の指針は、依頼者が実際に特定されないか、依頼者の利益を損なうおそれがないかを個別に判断するとしています。地域・業種・金額・時期を重ねて特定されないかを確かめ、できれば同意を取ります。
あなたのサイトは、いま何点?
URLを入れるだけで、検索とAIの回答で見つけてもらうための項目を無料で点検します。登録は要りません。
今のサイトを無料で診断する →ホームページを作りはじめる- 業務広告に関する指針(日本弁護士連合会、令和8年2月19日改正・2026年10月29日確認)
- 医療法以外の広告規制(参照条文)医療情報の提供のあり方等に関する検討会 参考資料6(弁護士の業務広告に関する規程・税理士会の業務の広告に関する細則の抄録)(厚生労働省、2011年10月19日・2026年10月29日確認)
- 日本税理士会連合会会則(第59条の2)(日本税理士会連合会、平成27年7月23日変更の版・2026年10月29日確認)
- 行政書士職務基本規則(日本行政書士会連合会、令和8年7月15日施行・2026年10月29日確認)
- 社会保険労務士法施行規則(第12条の11)(e-Gov法令検索(デジタル庁)、2026年10月29日確認)
- 司法書士法施行規則(第26条)(e-Gov法令検索(デジタル庁)、2026年10月29日確認)
- 弁護士法(第72条)(e-Gov法令検索(デジタル庁)、2026年10月29日確認)