美容室のホームページに載せる写真は何?
美容室のホームページに載せる写真は、外観・店内・スタイル・スタッフ・メニュー(施術)の5種類です。Googleのヘルプも、外観・店内・サービス・チームの写真を、お客様が店を選ぶ手がかりとして挙げています[12]。
5種類は、置くページと役目が違います。次の表で、どの写真をどこに置くかを決めます。
| 写真の種類 | 何が伝わるか | 主に置くページ | 同意を取る相手 |
|---|---|---|---|
| 外観(入口が分かる写真) | 初めての人が店の前で迷わない | アクセス・トップ | 写り込んだ通行人がいれば配慮する |
| 店内(席・シャンプー台) | 店の広さと雰囲気 | トップ・店舗案内 | ほかのお客様が写らない時間に撮る |
| スタイル(仕上がりの髪型) | この店で頼める髪型 | スタイル(ヘアカタログ) | モデル(この記事の同意書) |
| スタッフ(顔と名前) | 誰が担当するか | スタッフ紹介 | 写るスタッフ本人 |
| メニュー(施術中・薬剤・道具) | 何をするメニューか | メニュー・料金 | 写り込むお客様 |
撮るときは、写真どうしの条件をそろえます。Googleのヘルプは、ピントが合って十分に明るい写真を使い、大幅な加工や過度なフィルタを避けるよう勧めています[12]。外観は、お客様が来店することが予想されるすべての方角から撮ることを勧めています[12]。
スタイル写真は、同じ場所・同じ光・同じ角度(正面・横・後ろ)で撮ると、髪型どうしを比べやすくなります。写真はimgタグで載せ、近くに文字で説明を書きます[9]。
Googleビジネスプロフィールにも同じ写真を載せる場合は、モデルの同意の範囲に入っているかを確かめます。掲載先ごとの違いは掲載先ごとの確かめることの表にまとめています。写真の使い分けの考え方はネイルのデザイン写真、Instagramとホームページでどう分けるかも参考になります。
5種類のうち、権利の決まりがいちばん多く関わるのはスタイル写真です。この先の節では、スタイル写真の同意・著作権・加工・削除を順に説明します。
美容室のスタイル写真には、どんな権利と決まりが関わる?
美容室のスタイル写真には、モデルの肖像、写真の著作権、顔画像の個人情報という3つの権利・決まりが関わります。スタイル写真とは、髪型の仕上がりを見せるためにモデルを撮った写真のことです。髪型を見せる目的でも、顔や体が写れば、写っている人の権利の対象になります。
| 何の権利・決まりか | 誰のものか | 根拠 | 美容室ですること |
|---|---|---|---|
| 肖像(容ぼうをみだりに撮影・公開されない利益) | 写っているモデル | 法律の条文はなく、判例で認められてきた[3]。最高裁平成17年11月10日判決[1] | 撮影と掲載の前に、載せる場所と期間について同意を取る |
| 写真の著作権 | 原則として撮影した人 | 著作権法。権利は創作した時点で自動的に生まれる(無方式主義)[3] | 外部のカメラマンやスタッフが撮った写真の使える範囲を決めておく |
| 個人情報(顔画像) | 写っているモデル | 個人情報保護法。ガイドラインは顔画像を個人に関する情報の例に挙げる[4] | 利用目的を伝え、同意書などの記録を保管する |
文化庁の「著作権テキスト(令和8年度版)」は、肖像権を「自己の氏名や肖像をみだりに他人に公開されない権利」でプライバシー権の一種とされるもの、パブリシティ権を著名人の氏名や肖像の顧客吸引力に基づく権利と説明しています。どちらも法律で定めたものではなく、判例によって確立された権利だとしています[3]。
最高裁平成24年2月2日判決(平成21(受)2056)は、氏名や肖像を商品の広告として使うなど、専ら顧客吸引力を利用する目的の無断使用がパブリシティ権の侵害になるとしました[2]。これは著名人の事案です。サロンモデルの多くは著名人ではないため、美容室で主に問題になるのは肖像の扱いです。
写真全般の著作権の考え方はホームページの画像・写真の著作権は誰のもの?引用とフリー素材の利用条件にまとめています。この記事では、美容室のスタイル写真に特有の点に絞ります。医療や不動産など、業種ごとに違う広告の決まりの一覧は医療・美容・不動産・士業・飲食で、広告の決まりはどう違う?で見比べられます。
モデルの同意は「撮影」と「掲載」の両方に要る?
モデルの同意は、撮影の同意と、撮った写真をどこに載せるかの同意を分けて取るのが確かです。埼玉県教育委員会の啓発資料は、他人を撮影してインターネットに投稿する場合は、必ず「撮影」と「掲載」両方の許可を相手から得る必要があるとしています[10]。
同じ資料は、撮影されるのが苦手な人もいれば、撮影はよいがインターネットに載せられるのは嫌だという人もいると説明しています[10]。美容室では、モデルは「店のInstagramに載る」と思って撮影に応じたのに、あとで予約サイトの店舗ページやチラシ、Googleビジネスプロフィールにも使われる、という食い違いが起こり得ます。
最高裁平成17年11月10日判決(平成15(受)281)は、無断で撮影することが違法になるかどうかを、撮影された人の社会的地位、活動内容、撮影の場所・目的・態様・必要性などを総合して判断するとしています[1]。店の宣伝のために撮るスタイル写真は、目的が「掲載」そのものです。何に・どこまで使うかの同意がないまま載せると、問題になりやすい使い方です。
モデルの同意の取り方:説明用の架空例
前と後「写真、お店で使ってもいいですか?」「はい」どこに・いつまで・顔ありかが残らない
- 撮影撮ってよいか
- 掲載先サイト・Instagram・予約サイトなど
- 期間撮影日から何年か
- 写り方顔ありか、後ろ姿だけか
- やめ方連絡先と削除までの日数
同意の内容を後から確かめられる形にするための説明図です。法的な書式の見本ではありません。
同意は次の3つの時点で取ります。
- 撮影の前:撮影する目的と、載せる予定の場所を伝えて同意を取る
- 新しい場所に載せる前:最初の同意に入っていない媒体(あとから始めた予約サイト、看板、動画など)に使うときは、改めて同意を取る
- モデルから申し出があったとき:掲載をやめる手順に沿って対応する(後の節)
美容室のモデル同意書には何を書けばよい?7つの項目
美容室のモデル同意書には、撮影の目的・載せる場所・期間・写り方・加工の範囲・名前の扱い・やめたいときの連絡先の7項目を書きます。長い契約書でなくても、この7つがそろえば「どこまで同意したか」を後で確かめられます。
スタイル写真のモデル同意書の確認シート
撮影の前に書く7項目- 目的
1. 撮影の目的店のヘアスタイルの紹介と、来店の参考にしてもらうため - 範囲
2. 載せる場所自社サイト・Instagram・予約サイト・Googleビジネスプロフィール・紙から選ぶ - 範囲
3. 載せる期間撮影日から何年か。延長するときは改めて相談 - 写り方
4. 顔の扱い顔ありか、後ろ姿・横顔だけか - 写り方
5. 加工の範囲明るさ・色味の調整だけか。髪型や顔の形は変えない - 本人の情報
6. 名前の扱い名前を載せない/イニシャルだけ - やめ方
7. 連絡先と対応連絡先と、連絡から削除までの日数。回収できない物の説明
7項目は本文の表と同じです。書式の見本で、法的な効力を保証するものではありません。
| 項目 | 書き方の例 | 書くときの注意 |
|---|---|---|
| 1. 撮影の目的 | 当店のヘアスタイルの紹介と、ご来店の参考にしていただくため | 「サービス向上のため」のような抽象的な書き方にしない |
| 2. 載せる場所 | 当店のホームページ、当店のInstagram、〇〇(予約サイト名)の当店ページ、Googleビジネスプロフィール、店内に置く紙のスタイルブック(チェックを付けた所だけ) | 予約サイトは名前を書く。あとで増やすなら改めて聞く |
| 3. 載せる期間 | 撮影日から2年間。延長するときは改めてご相談します | 期限を写真の一覧にも書いておく |
| 4. 写り方 | 顔を含めて掲載/顔は写さない(後ろ姿・横顔のみ)から選ぶ | 後ろ姿でも服装やタトゥーで本人と分かることがある |
| 5. 加工の範囲 | 明るさ・色味の調整のみ。髪型や顔の形は変えません | 加工の節の目安と合わせる |
| 6. 名前の扱い | お名前は載せません/イニシャルのみ | ファイル名や画像の説明文(alt)にも名前を入れない |
| 7. やめたいときの連絡先と対応 | ご連絡から〇日以内に当店が管理する場所から削除します。印刷済みの紙や、他の人がすでに保存・共有したものは回収できない場合があります | 回収できない物があることを先に伝える |
個人情報保護委員会の「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」(令和8年6月一部改正)は、利用目的をできる限り具体的に特定し、「お客様のサービスの向上」のような抽象的な書き方だけでは足りないとしています[4]。また、取得したときは利用目的を速やかに本人へ通知するか公表することを求めています[4]。項目1と2を具体的に書くことは、この決まりにも沿う形になります。店全体での個人情報の扱いはプライバシーポリシーは必要?個人情報保護法で書く項目も参照してください。
同意書は紙でも、フォームで残る形でも構いません。大事なのは、写真1枚ごとに「どの同意書にもとづく写真か」をたどれることです。撮影日・モデルの控えの番号・載せた場所・期限を1行にした写真の一覧表を作っておくと、削除や期限切れのときに探す手間が省けます。
18歳未満のモデルや学生モデルは、親の同意も要る?
18歳未満のモデルは、本人の同意に加えて親(親権者)の同意も書面で取るのが安全です。民法の成年年齢は、令和4年4月1日から18歳になりました[5]。
法務省の「民法(成年年齢関係)改正 Q&A」は、未成年者が親の同意を得ずに契約した場合、原則として取り消すことができる(未成年者取消権)と説明しています[6]。撮影や掲載の同意が契約にあたるかは場面によりますが、後から取り消されるおそれを避けるために、同意書に親の署名欄を設け、連絡先も控えておきます。
モデルの年齢で同意の取り方が分かれる
年齢で分かれる確認の順序を示す概念図です。個別の判断は専門家に確かめてください。
美容室では、カットモデルを専門学校生や高校生に頼むことがあります。17歳と18歳が同じ学年にいることもあるため、年齢は撮影の日に確かめます。18歳以上でも、写真が残り続けることへの考えが後から変わる人はいます。7項目めの「やめたいときの連絡先」は、年齢を問わず必ず書いておきます。
高校生のモデルは、学校の決まりで顔写真の公開を控えるよう言われていることもあります。学校の決まりは店からは分からないため、撮影の前に本人と親に「学校で禁止されていないか」を聞いておくと、後の取り下げを防げます。
外部カメラマンやスタッフが撮った写真の著作権は、誰にある?
スタイル写真の著作権は、原則としてシャッターを押して構図や光を決めた人にあります。文化庁の「著作権テキスト(令和8年度版)」は、著作権は登録などの手続を一切必要とせず、著作物が創られた時点で自動的に与えられる(無方式主義)と説明し、写真の著作物の例として肖像写真・風景写真・記録写真を挙げています[3]。
同じテキストは、著作物の創作を他人に委託(発注)した場合、料金を支払ったかどうかにかかわりなく、実際に創作した受注者側が著作者になるとしています。発注した側が納品後に利用するには、そのための契約をあらかじめ交わしておく必要があるとしています[3]。外部のカメラマンに撮影を頼むときは、撮影料を払うだけでは写真を自由に使えるとは限りません。
| 撮った人 | 著作権の考え方 | しておくこと |
|---|---|---|
| 店のスタッフ(勤務中に店の企画で撮影) | 法人などが企画し、業務に従事する人が職務上つくり、法人などの名義で公表し、契約や就業規則に別の定めがない場合は、法人などが著作者になる(職務著作)[3]。個人経営の店では要件に当たるかを個別に確かめる | 就業規則か書面で、勤務中に撮った写真を店が使えることを決めておく |
| 外部のカメラマン | 受注者側が著作者になる[3] | 使ってよい媒体・期間・トリミングや加工の可否、契約終了後の扱いを契約書に書く |
| 独立したスタイリスト(業務委託・面貸し) | 契約で決めない限り、撮った本人に残る | 店のサイトに載せてよいか、契約が終わった後に削除するかを決めておく |
もう一つ注意したいのが著作者人格権です。文化庁のテキストは、著作者人格権は著作者に専属する権利で譲渡できない(第59条)とし、その一つの同一性保持権を、自分の著作物の内容や題号を意に反して無断で改変されない権利(第20条第1項)と説明しています[3]。著作権(財産権)を譲り受けても、著作者人格権は移りません。外部カメラマンの写真を大きく切り抜いたり、色を変えたりする予定があるなら、契約書に「トリミング・色調整をしてよい」と書いておきます。
スタイリストが辞めたあとにその人の作品写真を載せ続けるかどうかは、揉めやすい点です。モデルの同意(肖像)と撮影者の権利(著作権)の両方を確かめてから判断します。
スタイル写真の加工・レタッチは、どこまでしてよい?
スタイル写真の加工は、明るさや色味の調整までにとどめ、髪の量やツヤ、カラーの色を実物と違って見せる加工は避けるのが目安です。Googleビジネスプロフィールのヘルプは、大幅な加工や過度なフィルタは避け、雰囲気をありのままに伝える画像を選ぶよう勧めています[7]。
写真で示した仕上がりが実際より著しく良く見え、それが来店の判断に影響する場合は、景品表示法の優良誤認表示にあたるおそれもあります。優良誤認表示とは、商品やサービスの品質などを実際のものよりも著しく優良であると示す表示のことです。消費者庁は、優良誤認表示は故意でなくても規制の対象になると説明しています[8]。
してよい調整の例
- 明るさ・ホワイトバランスの調整、背景の小さなゴミの除去
- 撮影時の照明を写真の説明に書く(例:自然光で撮影)
- 肌の一時的な赤みを目立たなくする程度の調整(モデルの同意の範囲で)
避けたい加工の例
- 髪の量を増やす、ツヤを足す、カラーの色を実物と違う色に変える
- 同じ写真を別のメニューの仕上がりとして載せる
- 顔の形や体型を変える(モデルの同意の範囲を超えるおそれもある)
加工の範囲は、同意書の項目5にも書いておきます。モデルにとっても、顔の形を変えた写真が自分として出回るのは困ることがあるためです。お店の側では、「撮って出し」に近い写真と、整えた写真のどちらを載せたかを写真の一覧表に残しておくと、問い合わせを受けたときに説明できます。施術の効果を言葉で書くときの決まりは、エステの記事エステサロンの広告で使えない言葉は?や、歯科の記事歯科医院のホームページで症例写真を載せられる条件は?も、写真と言葉の扱いの比べ方として参考になります。
掲載先ごとに、確かめることは何が違う?
スタイル写真を載せる場所は、自社サイト・Instagram・予約サイト・Googleビジネスプロフィール・紙のスタイルブックで、それぞれ確かめることが違います。同意書の項目2で掲載先を選んでもらうのは、この違いがあるためです。
| 掲載先 | 確かめること | 削除のしやすさ |
|---|---|---|
| 自社のホームページ | 画像の説明文(alt)やファイル名に名前を入れない。検索の画像にも出ることがある[9] | 店がすぐ消せる。画像ファイルそのものも消す |
| 店のInstagram | モデル本人のアカウントをタグ付けするかを本人に聞く | 店が消せる。保存・共有された分は回収できない |
| 予約サイトの店舗ページ | 予約サイトの掲載規約に、写真の権利や同意についての決まりがないか | 管理画面で消せるか、反映まで時間がかかるかを確かめる |
| Googleビジネスプロフィール | JPGかPNG、10KB〜5MB、推奨720×720ピクセル[7]。加工しすぎない | オーナーとして載せた写真は管理画面から消せる |
| 紙のスタイルブック・チラシ | 印刷した部数と配った場所を控える | 配った後は回収できないことを先に伝える |
Googleのヘルプは、写真と動画はビジネスプロフィールのオーナー確認が完了した後にだけGoogleに表示されるとしています[7]。プロフィールの整え方はGoogleビジネスプロフィールの登録方法と説明文の書き方に、住所を出さずに営業する自宅サロンの載せ方は個人サロン・自宅サロンが住所を出さずに地図検索に出る方法にまとめています。
Instagramとホームページで写真の役割をどう分けるかは、ネイルサロンの記事ネイルのデザイン写真、Instagramとホームページでどう分ける?で詳しく比べています。美容室でも考え方は同じで、新作はInstagram、メニューと料金に結びつく見本はホームページという分け方ができます。
スタイル写真をホームページに載せるとき、検索やAIに伝わる書き方は?
スタイル写真は、imgタグで載せ、写真のそばにスタイル名・長さ・メニュー・料金を文字で書くと、検索やAIの回答で内容を読み取ってもらいやすくなります。Google検索セントラルの「画像SEOのベストプラクティス」は、画像を関連するテキストの近くに置くこと、代替テキスト(alt属性)を付けること、「image1.jpg」のような一般的なファイル名を避けることを勧めています[9]。
同じページは、CSSの背景に指定した画像はインデックスに登録しないとしています[9]。スライダーの背景としてスタイル写真を流しているサイトは、検索の画像に使われにくい形です。また、Google検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」は、AIによる概要やAIモードに出るための追加の要件はないとしたうえで、重要なコンテンツはテキスト形式で示し、画像や動画でテキストを補うよう勧めています[11]。
1枚ごとに、次の情報を文字で添えます。
- スタイル名(例:耳かけショートボブ)と長さ
- 使ったメニューと税込の料金(例:カット+カラー 9,900円)
- 担当したスタイリスト
- 朝のスタイリングの手順や時間(例:ドライヤーで5分)
altには「写真に何が写っているか」を短く書きます(例:前髪を流した耳かけショートボブを横から見た写真)。書き方は画像のalt属性とは?代替テキストの書き方にまとめています。モデルの名前はaltにもファイル名にも入れません。スタイル写真から予約まで進んでもらう道すじはホットペッパー以外で予約を取る美容室の5つの順番で扱っています。
「写真を消してほしい」と言われたら、どう対応する?
モデルから削除を求められたら、同意書で載せた場所を洗い出し、店が管理するすべての場所から写真と画像ファイルを消し、終わったことを本人に伝えます。個人情報保護委員会のガイドラインは、利用停止等の請求に応じる必要がある場合として、利用する必要がなくなった場合や、本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合などを挙げています[4]。
同意の期間内でも、モデルの気持ちが変わることはあります。法律上応じる義務があるかどうかに関わらず、宣伝のための写真を本人が嫌がる状態で載せ続けることは、店の評判の面でも得になりにくいものです。対応は次の順で進めます。
- 範囲を記録する
受け付けた日時と、どの写真を、どこから消してほしいのか(全部か一部か)を確かめます。 - 同意書を見る
載せた場所の一覧(項目2)と写真の一覧表をもとに、消す場所を洗い出します。 - 店が管理する場所から消す
ホームページ、Instagram、予約サイトの店舗ページ、Googleビジネスプロフィール、紙のスタイルブックから外します。 - 画像ファイルそのものを消す
ページから外しただけだと、画像のURLを直接開くと見えることがあります。サーバーやWordPressのメディアからも消します。 - 本人に伝える
終わったことと、印刷済みのチラシや他の人がすでに保存・共有したものは回収できない場合があることを、そのまま伝えます。
検索結果に古い画像が残ることがあります。ページや画像を消したあと、時間をおいて画像検索で確かめます。
撮影から公開・見直しまでの手順
美容室のスタイル写真は、撮影の前の同意から、公開後の期限の見直しまでを1つの流れにしておくと、写真が増えても管理できます。次の6つの手順を、撮影のたびに同じ順で回します。
- 年齢を確かめる
撮影の日に生年月日を確かめ、18歳未満なら親の同意書も用意します。 - 同意書を書いてもらう
7項目を説明し、掲載先と期間、顔の扱いを選んでもらいます。 - 撮影する人との取り決めを確かめる
外部カメラマンなら、使える媒体・期間・加工の可否を契約で決めておきます。 - 加工は同意の範囲で
明るさと色味の調整にとどめ、髪型や顔の形は変えません。 - 文字を添えて載せる
imgタグで載せ、スタイル名・長さ・メニュー・料金・altを書きます。 - 期限を見直す
月に1回、写真の一覧表で期限が近い写真を探し、延長か削除かを決めます。期限が来た写真は、延長の同意が取れない限り掲載をやめます。
写真の一覧表には、写真のファイル名、撮影日、モデルの控えの番号、掲載先、期限、撮った人を並べます。同意書と一覧表を同じ場所に保管しておけば、削除の申し出や期限切れのときにすぐ探せます。
よくある質問
- お客様が自分のInstagramに投稿した写真を、店のサイトに載せてもいいですか?
- その写真の著作権は原則として撮った人(多くはお客様本人)にあり、写っている人の肖像の問題もあります。店のサイトに載せる前に、投稿した人に使ってよいか、どこに載せるかを伝えて許可をもらいます。お礼に割引などを付ける場合は、ステルスマーケティングの決まりにも注意します(お客様の声・口コミとステマ規制)。
- 同意書の掲載期間が過ぎたら、写真はすぐ消さないといけませんか?
- 同意した期間を過ぎて使い続けると、同意の範囲を超える使い方になります。期間が近づいたら、延長してよいかをモデルに確かめ、連絡がつかない場合は掲載をやめるのが安全です。期間を管理するために、写真ごとに撮影日と期限を一覧にしておきます。
- スタイリストが退職しました。その人が担当したスタイル写真は使えますか?
- モデルの同意の範囲と、写真の著作権が誰にあるかの両方で決まります。店の企画で勤務中に撮り、店が使えると決めてあれば使える場合がありますが、担当者名を載せ続けると在籍していると誤解されるおそれがあります。担当者名を外すか、写真を差し替えます。
- カットモデルを無料で施術する代わりに、撮影に協力してもらうのは問題ありますか?
- 施術と撮影への協力を組み合わせること自体は、美容室でよく行われる形です。ただし、無料の施術と引き換えに撮影したことで、写真をどこにでも使ってよいことにはなりません。掲載先と期間は、同意書の7項目で別に決めておきます。
- 外部のカメラマンに撮影料を払えば、写真は店の物になりますか?
- 撮影料を払っても、契約で決めない限り著作権は撮った人に残ります。文化庁の著作権テキストは、発注した側が納品後に利用するには、そのための契約をあらかじめ交わしておく必要があるとしています。使う媒体・期間・加工の可否を契約書に書いておきます。
- 店内で撮った写真に、ほかのお客様が写り込んでいたらどうしますか?
- 写り込んだお客様は同意していないため、顔や姿が分からないように切り抜くか、ぼかすか、撮り直します。埼玉県教育委員会の資料も、他人が写り込んだ写真を投稿するときは、個人が特定できないように加工する必要があるとしています。
あなたのサイトは、いま何点?
URLを入れるだけで、検索とAIの回答で見つけてもらうための項目を無料で点検します。登録は要りません。
今のサイトを無料で診断する →ホームページを作りはじめる- 最高裁判所第一小法廷 平成17年11月10日判決(平成15(受)281)(裁判所、2026年10月29日確認)
- 最高裁判所第一小法廷 平成24年2月2日判決(平成21(受)2056)(裁判所、2026年10月29日確認)
- 著作権テキスト(令和8年度版)(文化庁 著作権課、2026年10月29日確認)
- 個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)(個人情報保護委員会、令和8年6月一部改正・2026年10月29日確認)
- 民法(成年年齢関係)の改正(法務省、2026年10月29日確認)
- 民法(成年年齢関係)改正 Q&A(法務省、2026年10月29日確認)
- ビジネス プロフィールの写真と動画を管理する(Google ビジネス プロフィール ヘルプ、2026年10月29日確認)
- 優良誤認表示(消費者庁、2026年10月29日確認)
- 画像SEOのベストプラクティス(Google 検索セントラル、2026年10月29日確認)
- 令和5年度ネットトラブル注意報(第3号)知っておきたい「肖像権」のこと(埼玉県教育委員会、2026年10月29日確認)
- AI 機能とウェブサイト(Google 検索セントラル、2026年10月29日確認)
- ビジネス プロフィールに表示するビジネス固有の写真に関するヒント(Google ビジネス プロフィール ヘルプ、2026年10月29日確認)