ブログに何を書けばいい?ネタ選びの考え方
ブログのネタ選びで大切なのは、自分が書きたいことより、お客様が知りたいことから始めることです。Googleは、検索エンジンのためではなく人のために作ったコンテンツを評価したいとしており、自己評価の質問として「既存のユーザー層のためではなく、ただ話題になっているという理由で記事を書いていますか」を挙げています(出典:Google 検索セントラル『有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成』)。
お客様が知りたいことは、検索の言葉に表れます。総務省の令和7年通信利用動向調査では、インターネットの利用目的の上位は次のとおりでした。
| SNSの利用 | 82.3% |
|---|---|
| 電子メールの送受信 | 78.2% |
| 検索サービスの利用 | 77.5% |
| 動画投稿・共有サイトの利用 | 63.6% |
| ホームページやブログの閲覧など | 56.5% |
SNSの利用者に目的を聞いた項目でも、「知りたいことについて情報を探すため」が66.0%ありました(出典:総務省『令和7年通信利用動向調査の結果』2026年)。人は検索でもSNSでも答えを探しています。ブログは、その答えを自分の仕事の言葉で置いておく場所です。
ネタの出どころは、主に次の3つです。
| 出どころ | 分かること | 向いている時期 | 注意 |
|---|---|---|---|
| Googleの検索候補(サジェスト) | 多くの人が実際に検索している言葉の組み合わせ | サイトを作ったばかりで、まだ検索のデータが無いとき | 検索された回数は分からない。場所や時期で変わる |
| Search Console の検索パフォーマンス | 自分のサイトが実際に表示された検索語句と、表示回数・クリック数・掲載順位 | 公開から数か月たち、データがたまってきたとき | 一度も表示されていない語句は出てこない |
| 問い合わせ・電話・現場で受ける質問 | 検索の言葉になる前の、お客様の本当の迷い | いつでも | 個人が分かる内容は書かない |
検索候補(サジェスト)とは?どう決まる?
検索候補は、Googleの検索窓に文字を入れている途中で下に出る言葉の一覧です。Googleのヘルプでは「予測入力候補」と呼ばれ、Googleでこれまでに行われた実際の検索が反映されると説明されています。候補は、入力した語句に一致する一般的な検索から選ばれ、言語、検索している場所、注目を集めている話題、ログインしている場合はその人の過去の検索も考慮されます(出典:Google 検索ヘルプ『Google の予測入力候補の仕組み』)。
ネタ探しに使うときの注意点は3つあります。
- 多い順に並んだ一覧ではない:Googleは、最もよく使われる検索をそのまま並べているわけではなく、関心が急に高まった話題を候補に出すこともあると説明しています(出典:Google『How Google autocomplete predictions are generated』2020年)
- 事実や意見を示す物ではない:候補は「そう検索する人がいる」という手がかりで、内容が正しいかどうかとは関係がありません
- 人や場所で変わる:ログインしていると自分の検索履歴が反映されることがあるため、ネタ集めはログインしていない状態で行うと、より一般的な候補を見られます
検索された回数は候補からは分かりません。ただ、候補に出る組み合わせは、多くの人が同じ順番で言葉を打ち込んでいることを示します。お客様がどんな言葉で迷っているかを知るには十分な材料です。
検索候補からネタを集める手順は?
暖簾AIが2026年10月15日に、ログインしていない状態でGoogleの予測入力候補を取得した例を使って手順を説明します。業種は、暖簾AIの調査対象と同じ遺品整理・片付けです(候補は場所や時期で変わります)。
- 業種名だけを入れる:「遺品整理」と入れると、「遺品整理 費用」「遺品整理 買取」「遺品整理 優良業者」などが出ました
- 業種名の後に空白を1つ入れる:「遺品整理 」と入れると、「遺品整理 相場」「遺品整理 いくらかかった 知恵袋」などが加わりました
- 気になった候補をもう一段掘る:「遺品整理 費用」と入れると、「遺品整理 費用 一軒家」「遺品整理 費用 誰が払う」「遺品整理 費用 相続税」が出ました
- 近い言葉でも同じことをする:「生前整理」では「生前整理とは」「生前整理 やることリスト」「生前整理 進め方」が、「片付け 業者」では「片付け 業者 女性」「片付け 業者 恥ずかしい」や地域名の候補が出ました
- 表に書き出して、問いの形に直す:候補の言葉を、お客様が心の中で言っている問いに言い換えます
| 検索候補 | お客様の問い(記事の題の元) | 書くときの注意 |
|---|---|---|
| 遺品整理 費用 一軒家 | 一軒家の遺品整理はいくらかかる?費用が変わる条件は? | 自社の見積もりの記録で言える幅だけを書く |
| 遺品整理 費用 誰が払う | 遺品整理の費用は、相続人のうち誰が払うことが多い? | 相続の判断は専門家への確認を勧める |
| 生前整理 やることリスト | 生前整理は何から始める?順番と1日でできる量は? | 現場の順番をそのまま書ける |
| 片付け 業者 恥ずかしい | 散らかった部屋を見られるのが恥ずかしい。業者はどう対応している? | 自社の実際の対応を書く |
| 片付け 業者 女性 | 女性のスタッフに来てもらえる? | 体制が無いなら書かない |
出典:Googleの予測入力候補(暖簾AIが2026年10月15日に取得)。問いへの言い換えは暖簾AIによる
「相続税」「誰が払う」のように税金や相続に関わる候補は、Googleの評価ガイドラインで信頼性がより強く求められる話題に近いものです。書くときは国税庁など公的機関のページを根拠に示し、個別の判断は税理士・弁護士などの専門家に確認するよう書き添えます。考え方はE-E-A-Tの記事で説明しています。候補に会社名や団体名が出ることもありますが、他社の名前をネタにするのは避けます。
同じ地域の同業のサイトが何を載せているかを見て、ネタの抜けを探す方法は、競合サイトの調べ方で詳しく書いています。
Search Consoleでネタを見つけるには?
Search Console は、自分のサイトが Google 検索でどう表示されているかを確かめられる、Googleの無料の道具です(登録の手順はSearch Consoleの登録方法)。ネタ探しでは「検索パフォーマンス」のレポートを使います。
- Search Console の左のメニューで「検索パフォーマンス」を開く(日付の範囲は、はじめは過去3か月間になっています)
- グラフの上にある指標の見出しを押して、クリック数・表示回数・CTR・掲載順位の4つを表示する
- 表の上のタブで「クエリ」を選び、検索語句ごとの数字を出す
- 表示回数が多いのにクリックが少ない語句と、掲載順位が10位より後ろの語句に印を付ける
- その語句に正面から答えているページがあるかを確かめる。無ければ新しい記事のネタに、あれば既存のページに書き足すネタにする
| 指標 | 意味(ヘルプの定義) | ネタ探しでの見方 |
|---|---|---|
| 表示回数(インプレッション数) | サイトが検索結果に表示された回数 | 多いのに読まれていない語句は、題と説明文を見直す |
| クリック数 | 検索結果からサイトがクリックされた回数 | 実際に来た人の入り口。よく読まれている話題の続きを書く |
| CTR | クリック数を表示回数で割った値 | 低い語句は、検索結果での題と説明文の見え方を直す |
| 掲載順位 | 検索結果でのサイトの最上位の平均掲載順位 | 11位より後ろの語句は、その問いに答える記事を書く候補 |
出典:Google『検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定』Search Console ヘルプ
Search Console は、データがたまるまで時間がかかります。暖簾AIのサイト(noren-ai.jp)は2026年8月28日に公開し、9月1日から10月中旬までのウェブ検索の合計クリック数は18回(1日0〜4回)でした(Search Console で2026年10月15日に確認)。公開から数か月は語句の数が少ないので、その間は検索候補と、受けた質問からネタを決めるほうが進めやすいです。
集めたネタはどう記事にする?1記事1問いの書き方
集めたネタは、1本の記事で1つの問いに答える形にします。
- その記事で答える問いを1つに決める(例:「一軒家の遺品整理はいくらかかる?」)
- 題に、検索の言葉を自然に入れる
- 最初の段落で、問いに結論から答える
- その後に、理由・手順・自社での具体を書く
- 一緒に聞かれやすい小さな問いは、記事の最後のよくある質問にまとめる(よくある質問ページの作り方)
- 関係する記事やサービスのページにリンクでつなぐ
文字数の目標は要りません。Googleは自己評価の質問の中で、Googleが優先する文字数があると聞いて特定の文字数に合わせて書いていないかを問い、「そのような設定は存在しません」と書いています(出典:Google 検索セントラル『有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成』)。問いに答え切るのに必要な分だけ書けば十分です。
同じ問いに答える記事を何本も書くと、読む人はどれを読めばよいか分からなくなります。近いネタは1本にまとめ、新しく分かったことは既存の記事に書き足します。一方で、内容を変えずに日付だけを新しくするのは、Googleが「ページを新鮮に見せるため」の行為として自己評価の質問に挙げているので避けます。
| やりがちなこと | 代わりにやること |
|---|---|
| 「〇〇とは」の一般論だけを書く | 一般論は短くし、自社の手順・判断の基準・現場で見たことを中心にする |
| 似た題の記事を地域名だけ変えて量産する | 地域ごとに本当に違う事情(料金・対応の仕方)がある場合だけ分ける |
| 話題になっている言葉に飛びつく | 自分のお客様が聞いてくる問いかどうかで決める |
書いた記事は、関係するサービスのページや別の記事からリンクでつなぎます。リンク文の書き方は内部リンクとは?ページ同士のつなぎ方で詳しく書いています。
どれくらいの頻度で書く?止まって見えないための目安
更新の頻度について、Googleが決めた目安はありません。ただ、読む人にとって最後の更新がいつかは、「この会社は今も営業しているか」の手がかりになります。暖簾AIの調査(2026年10月、中小事業者のサイト863件)で、トップページの著作権表示に年が入っていた327件の年を数えると次のとおりでした。
| 2019年以前 | 69件 |
|---|---|
| 2020年 | 19件 |
| 2021年 | 24件 |
| 2022年 | 20件 |
| 2023年 | 30件 |
| 2024年 | 28件 |
| 2025年 | 19件 |
| 2026年 | 117件 |
著作権表示の年が2023年以前のサイトは、863件中162件(18.8%)でした。著作権表示の年は更新日そのものではありませんが、古い年が残っていると更新が止まっているように見えます(ホームページの更新頻度の目安)。なお、この調査は1つの業種の事業者団体の名簿から抽出したため、全業種の平均とは異なる可能性があります。判定はトップページのみ・機械的なもので、下層ページの設定は含みません。
無理なく続けるには、月に1本など書ける頻度を先に決め、検索候補と質問から作ったネタの表を上から順に書いていく形が向いています。書いた記事は、数か月後に Search Console でその語句の表示回数と掲載順位を見て、足りない所を書き足します。暖簾AIの運用アプリには、テーマを選んで質問に答えると、お店の話と公的な資料をもとに記事を書く機能もあります(記事を書く)。
よくある質問
- 検索候補は地域によって変わりますか?
- Googleは、予測入力候補を出すときに検索している場所も考慮すると説明しています。地域の仕事なら、業種名に市区町村名を足した候補も調べ、自分の商圏の人が使う言葉を拾うと実態に近づきます。
- 競合と同じネタを書いてもいいですか?
- 同じ問いを扱うこと自体は問題ありませんが、他社の文章を写すのは避けます。自分たちの手順や判断の基準など、その会社にしか書けない中身を足すことが前提です。
- ブログとお知らせは分けたほうがいいですか?
- 分けるのがおすすめです。営業日の変更などのお知らせは時間がたつと役目を終えますが、問いに答える記事は長く読まれるため、別の一覧にすると探しやすくなります。
- 有料のキーワードツールは必要ですか?
- 始めのうちは無くても進められます。検索候補と Search Console で、お客様の言葉と自分のサイトの表示の状況は無料で分かるので、検索された回数の目安が必要になってから検討すれば足ります。
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