競合サイトとは?誰と比べればいい?
ホームページの競合は、商売の上のライバルと同じとは限りません。お客様が「地域名+業種」などで検索したときに、自分のサイトの代わりに選ばれうるサイトが競合です。総務省の令和7年通信利用動向調査(2026年公表)では、インターネット利用者の77.5%が検索サービスを使っており(出典:総務省『令和7年通信利用動向調査の結果』2026年)、比べられる場は主に検索結果と地図です。
地図に出る順位について、Googleは「関連性」「距離」「知名度」の3つを主な要素として挙げています。関連性は検索語句とビジネスプロフィールが合う度合い、距離は検索している人から店までの距離、知名度はそのビジネスがどれだけ広く知られているかです(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ『Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント』)。距離は変えられないので、比べる相手は同じ地域で同じサービスを出している事業者にします。
比べる相手は、次の手順で決めます。
- お客様が使いそうな検索語句を3つ書き出す(例:「市区町村名+業種」「業種+費用」「業種+地域+おすすめ」)
- ログインしていない状態で、それぞれをスマホとパソコンで検索する
- 検索結果の上位と、地図に出た事業者を書き出す
- 何度も名前が出てくる事業者を3社選ぶ。広告の枠や、多くの業者を並べる比較サイトは相手から外す
3社より多く比べても、直すべき所はあまり増えません。同じ顔ぶれで続けて比べるほうが、変化が分かります。
何を比べる?比較表の項目
比べる項目は、機械で同じように測れる物と、読んで比べる物に分けて表にします。調査での実施率は、多くのサイトがどこまで済ませているかの目安です。
| 区分 | 比べる項目 | 調べ方 | 調査での実施率(863件) |
|---|---|---|---|
| 検索での見え方 | title・meta description の文言 | 検索結果を見る/ページのソース | title が10〜40字 69.2%、description あり 84.1% |
| 基本の設定 | https・スマホ表示の指定・XMLサイトマップ | アドレスバー/ページのソース/URLの後ろに /sitemap.xml | 86.8%・88.4%・78.0% |
| 共有したときの見え方 | og:image | ページのソース | 47.2% |
| 構造化データ | 店舗・事業者の型、よくある質問の型 | ページのソース/リッチリザルト テスト | 11.6%・4.1% |
| 表示の速さ | スマホの点数、LCP・INP・CLS | PageSpeed Insights | (調査の対象外) |
| 連絡の導線 | 電話のタップ発信・フォーム・LINE | トップページをスマホで見る | 63.4%・21.1%・33.6% |
| 中身 | 料金の目安、手順、よくある質問、書いた人 | ページを読む | (読んで比べる) |
| 地図 | 口コミの数・評価・返信、写真、営業時間 | Googleマップ | (読んで比べる) |
出典:調査での実施率は暖簾AI調べ(2026年10月、中小事業者のサイト863件のトップページ)
上の6行は機械で同じように測れる項目、下の2行は読んで比べる項目です。両方を同じ表に並べると、「設定はそろっているが中身が薄い」「中身は厚いが遅い」といった違いが見えてきます。表は競合3社と自分の4列で作り、測った日付を必ず入れます。
無料ツールでどう調べる?項目ごとの手順
Google検索:載っているページの数と見え方
検索窓に「site:競合のドメイン」と入れると、そのドメインで検索に載っているページが表示されます。Googleは、site: 演算子は登録されているすべてのURLを返すわけではないと注意しているので、ページ数はおおよその目安として見ます(出典:Google 検索セントラル『検索演算子「site: 」の使い方』)。あわせて、検索結果に出る競合の題と説明文を書き写しておくと、自分の題と比べやすくなります。
PageSpeed Insights:表示の速さ
PageSpeed Insights(https://pagespeed.web.dev/)に競合と自分のトップページのURLを入れ、スマホ(携帯電話)の結果を比べます。点数は90以上が「良好」、50〜89が「改善が必要」、50未満が「不良」です(出典:Google『PageSpeed Insights について』)。点数とは別に、実際の利用者の過去28日間のデータが表示される場合があり、Googleが示す「良好」の目安は次のとおりです。
| 指標 | 測っていること | 良好の目安 |
|---|---|---|
| LCP | ページの中で一番大きな画像や文章のかたまりが表示されるまでの時間 | 2.5秒以内 |
| INP | 押したり入力したりしてから画面が反応するまでの時間 | 200ミリ秒未満 |
| CLS | 読み込みの途中でレイアウトがずれる量 | 0.1未満 |
出典:Google 検索セントラル『Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について』
Googleは、Core Web Vitals を、その他のページ エクスペリエンス要素とともにランキングを決める際に考慮する要素としています。点数の数字の差より、基準を大きく外れている指標があるかどうかを見ます(測り方の詳細はホームページの表示速度の目安は?スマホで遅い原因と改善の順番)。
ページのソース:title・description・OGP・構造化データ
パソコンのブラウザで競合のトップページを開き、右クリックから「ページのソースを表示」を選びます。表示された画面で Ctrl+F(Mac は Command+F)を押し、次の言葉を探すと設定の有無が分かります。
<title>:ページの題name="description":検索結果の説明文の元og:image:LINEやSNSで共有されたときの画像application/ld+json:構造化データ。中にLocalBusinessやFAQPageがあるかtel::電話番号のタップ発信
構造化データは、Googleの「リッチリザルト テスト」(https://search.google.com/test/rich-results)にURLを入れても確かめられます。
Googleマップ:口コミと情報の充実
Googleは、知名度は口コミの数などの情報にも基づいているとし、「クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ローカル検索結果のランキングが高くなります」と説明しています。競合のプロフィールで、口コミの数・評価・返信の有無・写真の数・営業時間の記入を見て、表に書き込みます。
調査の数字はどう物差しに使う?
競合3社と自分だけを比べると、全員が同じ所で遅れている場合に気づけません。そこで、多くのサイトの実態を物差しとして横に置きます。暖簾AIが2026年10月に調べた中小事業者のサイト863件では、基本5項目のそろい方は次のとおりでした。
| 0個 | 12件 |
|---|---|
| 1個 | 31件 |
| 2個 | 74件 |
| 3個 | 140件 |
| 4個 | 311件 |
| 5個 | 295件 |
5項目すべてがそろうのは295件(34.2%)、4項目が311件でした。競合も自分も4項目以下なら、そろえるだけで一歩先に出られます。
| スマホ表示の指定 | 88.4% |
|---|---|
| https で表示 | 86.8% |
| meta description | 84.1% |
| XMLサイトマップ | 78.0% |
| 電話番号のタップ発信 | 63.4% |
| 構造化データ(何か) | 48.2% |
| og:image | 47.2% |
| 店舗・事業者の構造化データ | 11.6% |
| FAQPage | 4.1% |
トップページに店舗・事業者の型の構造化データがあるサイトは11.6%、よくある質問の型(FAQPage)があるサイトは4.1%でした。どちらも入れているサイトがまだ少なく、競合に無くて自分にある状態を作りやすい項目です(書き方はLocalBusinessの構造化データの書き方)。
なお、この調査は1つの業種の事業者団体の名簿から抽出したため、全業種の平均とは異なる可能性があります。判定はトップページのみ・機械的なもので、下層ページの設定は含みません。物差しは「平均より上か下か」の目安として使い、競合との比較は自分の業種・地域の実物で行います。
比べた後はどう直す?優先順位の付け方
比較表ができたら、次の順に直します。上ほど、直さないと他の努力が無駄になりやすい項目です。
- 壊れている所:https になっていない、スマホ表示の指定が無い、トップページに noindex(検索に出さない指定)が残っている、など。調査ではトップに noindex があるサイトが1.0%、https なのに http の画像などを読み込む混在コンテンツが6.3%ありました
- 連絡の導線:電話のタップ発信やフォームまでの道が競合より遠いなら、先に直す(問い合わせを増やす方法)
- 中身の差:競合が料金の目安や手順を書いていて自分に無いなら、自分の言葉と自分の記録で書く
- 速さ:LCP などが基準を大きく外れているなら、画像の大きさから見直す
- 地図:口コミへの返信、写真、営業時間を、競合と同じ水準までそろえる
直したら、同じ表に日付を入れて記録し、数か月後に同じ項目を同じ道具で測り直します。測る道具や条件を変えると、良くなったのかどうかが分からなくなります。
| 比べた結果 | 読み取れること | 次にやること |
|---|---|---|
| 設定は競合と同じだが、競合のほうが上に出る | 中身か、地図の評判に差がある | 料金・手順・よくある質問の厚みと、口コミの数を比べ直す |
| 自分だけ基本5項目が欠けている | 土台の差が出ている | 欠けている項目を先にそろえる |
| 全員が同じ所で欠けている | 地域全体でまだ手が付いていない | 先に入れて差を作る(構造化データなど) |
競合調査でやってはいけないことは?
競合を調べる目的は、自分のサイトの足りない所を見つけることです。次のことは避けます。
- 競合の文章・写真・デザインを写す。他の人が作った文章や写真をそのまま使うと、著作権の問題になりえます
- 競合の悪口や、名指しの比較を自分のホームページに書く
- 口コミを自作自演で増やしたり、お金で順位を上げようとしたりする。Googleは「ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」と明記しています
- 競合のサイトに、機械で短い間に何度もアクセスする
- 競合に合わせて、自分の店に無いサービスや資格を書く
比べて分かった差は、自分の店の事実で埋めるのが基本です。競合が書いていて自分に無い情報は、自分の記録で言えるなら書き、言えないなら書かない、で判断します。暖簾AIの運用アプリの「市場での現在地」では、競合3社までを同じ物差しで並べて比べられます(市場での現在地)。
よくある質問
- 競合サイトのアクセス数は調べられますか?
- 正確なアクセス数は、そのサイトの持ち主にしか分かりません。外部のツールが示す数字は推定なので、比べるなら検索結果での見え方や表示の速さなど、外から同じ条件で測れる項目を使います。
- 競合は何社くらい比べればいいですか?
- 3社ほどで十分です。検索結果と地図に何度も出てくる同じ地域の事業者を選び、同じ顔ぶれで続けて比べると変化が分かります。
- 比較サイトやポータルサイトが上位にいる場合はどうしますか?
- 多くの業者を並べる比較サイトは事業者のサイトとは役割が違うため、比べる相手からは外します。そうしたサイトに自分の店が載っているなら、掲載されている情報が今の情報かを確かめておきます。
- 競合の構造化データの書き方を参考にしてもいいですか?
- 書き方の形を参考にするのは構いません。中に書く店名・住所・営業時間などは、自分のページに書いてある事実と同じにします。
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