外国人のお客様は、日本の旅行中に何で困っている?
訪日外国人旅行者の旅行中の困りごとで宿に関係が深いのは、観光庁の令和7年度の調査で「スタッフとのコミュニケーション」15.4%と「多言語表示」10.9%です[2]。
| ごみ箱の少なさ | 17.2% |
|---|---|
| 施設等のスタッフとのコミュニケーション | 15.4% |
| 観光地や地域の混雑 | 12.9% |
| 交通機関の利用 | 11.3% |
| 多言語表示の少なさ・わかりにくさ | 10.9% |
| クレジット/デビットカードの利用 | 10.7% |
| 入国手続き | 10.3% |
調査は2025年11月18日〜2026年1月13日に行われました。成田・羽田・関西・福岡・新千歳の5空港で、出国する前の訪日外国人旅行者4,110件に聞いたものです[2]。宿に関係が深いのは、スタッフとのコミュニケーション、多言語の表示、カードの利用の3つです。どれも、泊まる前にサイトで読めれば宿での説明が短くて済む内容です。
観光庁の「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」(2014年3月)も、同じ考えです。訪日前に母国でインターネットから情報を取ってもらうことが重要で、ウェブサイトの多言語対応を充実させることも効果的だとしています[1]。多言語対応とは、日本語のほかに外国語でも情報を示すことです。宿のサイトでは、来る前に知っておいてほしいことを外国語で読めるようにすることを指します。
小さな宿が最初に訳す5ページはどれ?
小さな宿が最初に訳すのは、①料金と予約条件、②アクセスとチェックイン、③温泉・大浴場の入り方、④食事、⑤支払いと館内の決まりの5ページです。
小さな宿では、翻訳に使える時間も費用も限られます。宿に着く前に知っておいてもらわないと困る順に、5ページを選びます。全部のページを中途半端に訳すより、5ページを本文まで訳すほうが、読み手にも検索にも役立ちます。
最初に訳す5ページを3つの目的で分ける
訳すページの分類- 1料金と予約条件
- 2アクセスとチェックイン
- 3温泉・大浴場の入り方
- 4食事
- 5支払いと館内の決まり
訳す順番の考え方を示す概念図です。宿の特色によって順番を入れ替えてもかまいません。
| 順 | ページ | 載せる中身 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | 料金と予約条件(Rates & Booking) | 税込の総額、1名か1室か、食事の有無、キャンセル料 | 予約の前に読まれ、誤解が料金のトラブルになる |
| 2 | アクセスとチェックイン(Access & Check-in) | 最寄り駅からの道、送迎、チェックインの時刻、パスポートの提示 | 宿泊者名簿の記入に関わる案内を事前に伝えられる |
| 3 | 温泉・大浴場の入り方(How to use the Onsen) | 入浴の時間、脱衣所での流れ、貸切風呂、タオルの扱い | 日本特有の習慣で、直訳だけでは伝わりにくい |
| 4 | 食事(Meals) | 夕食・朝食の時間と場所、食事の配慮をどこまで受けるか、申し出の期限 | 時間と申し出の期限を知らないと当日対応になる |
| 5 | 支払いと館内の決まり(Payment & House Rules) | 使える支払い方法、土足厳禁の場所、静かにする時間 | カードの利用は調査でも困りごとに挙がっている |
料金のページの日本語がまだ整っていないなら、訳す前に日本語を直します。税込の総額や、1名あたりか1室あたりかの書き分けは旅館の公式サイト予約を増やすには?で扱っています。日本語のあいまいさは、訳すとそのまま外国語のあいまいさになります。
料金のページを英語にしても、予約システムの予約画面が日本語だけなら、外国人のお客様はそこで止まってしまいます。使っている予約システムに英語の予約画面があるか、システムの会社に確かめます。英語の画面が無い場合は、英語のページに「予約はメールでも受け付けます」のように別の道を書いておきます。
チェックインのページで、パスポートのことはどう書く?
宿のチェックインのページには、旅館業法施行規則で宿泊者名簿に国籍と旅券番号の記入が必要なことを理由として書き、パスポートを見せてもらう案内を添えます[4]。
宿泊者名簿とは、旅館業法第6条にもとづいて、営業者が宿泊者の氏名などを記録して備える名簿のことです。日本国内に住所を持たない外国人の宿泊者については、旅館業法施行規則第4条の2第3項で、宿泊者名簿に国籍と旅券番号を書くことになっています(埼玉県の案内)[4]。自治体からは、パスポートの写しを宿泊者名簿と一緒に保存するよう案内も出ています(江戸川区の案内)[5]。
チェックインの英語ページに「法令で宿泊者名簿への国籍・旅券番号の記入が必要なため、パスポートをお見せください」と書いておくと、受付での説明が短くなります。法令が求めるのは名簿への国籍・旅券番号の記載で、パスポートの提示や写しの保存は厚生労働省や自治体の案内によるものです[5]。運用の細部は、宿の所在地の保健所の案内に合わせてください。
| ページに書くこと | 英語の書き方の例 | 根拠・注意 |
|---|---|---|
| 国籍と旅券番号の記入が必要なこと | Japanese law requires us to record the nationality and passport number of guests who do not live in Japan. | 旅館業法施行規則第4条の2第3項(埼玉県の案内) |
| パスポートを見せてほしいこと | Please show your passport at check-in. | 提示・写しの保存は自治体などの案内による。所在地の保健所の案内に合わせる |
| チェックインの時刻 | Check-in: 3:00 pm – 7:00 pm | 遅れる場合の連絡方法も書く |
| 遅れるときの連絡 | If you will arrive after 7:00 pm, please contact us by email. | 電話だけでなくメールの窓口も書く |
表の英文は書き方の例です。宿の運用に合わせて書き換えてください。理由を添えて事前に知らせておけば、受付で初めて求めるより行き違いが少なくなります。
宿の多言語ページは、何語から訳す?英語のあとはどう決める?
宿の多言語ページは英語から訳し、2つ目の言語は予約の記録で外国人宿泊者の国・地域の内訳を見て決めます。観光庁のガイドラインも英語の併記を基本としています[1]。
観光庁のガイドラインは、名称・案内・注意の表示について英語の併記を基本としています。来訪者数や施設・地域の特性から必要性が高い施設は、中国語・韓国語、その他の言語(タイ語やロシア語など)も表記することが望ましいとしています[1]。
| 情報の種類(ガイドラインの分類) | 宿のページでの例 | ガイドラインの基本 |
|---|---|---|
| 禁止・注意を促す(タイプA) | 土足厳禁、館内禁煙、大浴場での注意 | 英語の併記を基本とする |
| 名称・案内・誘導・位置を示す(タイプB) | アクセス、館内の案内、チェックインの案内 | 英語の併記を基本とする |
| 文章で解説する(タイプC) | 温泉の由来、料理の説明、地域の紹介 | 視認性や美観に問題がない限り英語の併記が望ましい |
出典:観光庁「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」(平成26年3月)[1]。2026年10月29日確認
小さな宿なら、まず英語の5ページを作り、予約の記録で国・地域の内訳を見て2つ目の言語を決める順番が無理がありません。中国語には簡体字と繁体字の2種類があり、ガイドラインの例は簡体字で示されています[1]。どちらから作るかも、予約の記録で決めます。予約サイト経由の予約が多い宿は、予約サイトの管理画面で国・地域の内訳を見られることがあります。
温泉は Onsen のまま?宿で使う英語の訳語の決まりは?
温泉は Onsen、露天風呂は Rotenburo (outdoor bath) と、観光庁のガイドラインは知られた語はローマ字のまま、知られていない語は括弧で意味を添えています[1]。
ガイドラインには、英語・中国語・韓国語の対訳が400以上載っています[1]。宿のページでよく使う語を英語で抜き出しました。
| 日本語 | ガイドラインの英語表記 |
|---|---|
| 温泉 | Onsen |
| 露天風呂 | Rotenburo (outdoor bath) |
| 脱衣所 | Changing Room |
| 囲炉裏 | Irori (open fireplace) |
| 和食 | Washoku (Japanese cuisine) |
| 土足厳禁 | Please Remove Shoes |
| 現金のみ可 | Cash Only |
| クレジット・カードが使えます | Credit Cards OK |
| お手洗い/トイレ | Restroom/Toilet |
| 徒歩〇分 | 〇 min. on foot |
| 送迎(バス〇分) | 〇 min. by bus |
| 名物料理 | Local Delicacy |
出典:観光庁「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」(平成26年3月)[1]。2026年10月29日確認
ローマ字はヘボン式を使います。長音の記号(ō など)は外国人に理解されない場合があり、事業者によって使い方が違うため確認が必要とされています[1]。宿の名前を英語でどう書くかは、すでに看板や予約サイトで使っている表記にそろえ、サイト・予約サイト・Google マップで同じつづりにします。ガイドラインも、移動の途中で表記が変わって見えると混乱を招くとして、対訳語をそろえることを勧めています[1]。
直訳では伝わらない所には、どう一文足す?
直訳では伝わらない日本特有のことには、観光庁のガイドラインが勧めるように、日本を知らない人の目線で数行の補足説明を足します[1]。
ガイドラインは、日本特有のものや出来事が題材で、日本語の解説の直訳だけでは意味が伝わらない場合に、外国人向けの補足説明を加えることが望ましいとしています。補足は、日本についての知識がない人の目線で、数行程度を想定するとしています[1]。
温泉の案内の英語:説明用の架空例
前と後「The large bath is open until 9 pm.」大浴場が何か、どう入るかが伝わらない
- 何かThe large bath is a shared hot-spring bath.
- 入り方Please wash your body at the shower area first.
- 時間Open until 9 pm.
- タオルSmall towels can be used; please keep them out of the water.
実在の宿の文ではありません。説明のための架空例です。宿の決まりに合わせて書き換えます。
| 日本語のページ | 直訳だけの英語 | 補足を足した英語の例 |
|---|---|---|
| 夕食は18時からお食事処で | Dinner is from 6 pm at the dining room. | Dinner is a set Japanese course served from 6 pm in the dining room. Please tell us at booking if you cannot eat certain foods. |
| 館内は浴衣でどうぞ | You can wear yukata in the building. | A yukata is a light cotton robe provided in your room. You may wear it anywhere inside the building. |
| お布団は夕食の間に敷きます | We lay futons during dinner. | A futon is a Japanese bed laid on the tatami floor. Our staff will prepare it in your room while you are at dinner. |
表の英文は書き方の例です。食事の配慮は、受けられる範囲を書いたうえで申し出の方法と期限を示し、受けられない内容も書きます。受けられない場合を書かないと、当日に断ることになり、かえって不満につながります。食事や館内の情報の書き方は駐車場・送迎・食事。AIに答えてもらう宿の情報12項目でも扱っています。
館内の決まりのページは、英語で何をどう書く?
館内の決まりのページは、禁止や注意をガイドラインの対訳どおり短い英語で書き、なぜそうしてほしいかを一文添えると守ってもらいやすくなります[1]。
観光庁のガイドラインは、禁止や注意を促す表示を、見た目の分かりやすさが特に重視される情報としています。英語の文体は3種類を使い分けています[1]。
- 重要な禁止や注意:すべて大文字
- 標識やサイン:各単語の頭文字を大文字
- 文章:最初の単語の頭文字だけを大文字
宿のページでは、見出しに短い表示、その下に理由を文章で書く形にすると読みやすくなります。
| 日本語 | ガイドラインの英語表記 | 添える理由の例(架空) |
|---|---|---|
| 土足厳禁 | Please Remove Shoes | Please take off your shoes at the entrance. The floors are tatami mats. |
| 禁煙 | No Smoking | Smoking is allowed only in the designated area outside. |
| 静かに | Quiet Please | Please keep quiet after 10 pm so that all guests can rest. |
| 撮影禁止 | No Photos | Please do not take photos in the baths. |
| 火気厳禁 | Fire Danger | Please do not use candles or other open flames in your room. |
| 現金のみ可 | Cash Only | The shop accepts cash only. |
英語表記の出典:観光庁「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」(平成26年3月)[1]。右の列の英文は書き方の例です。
決まりの数は、宿にとって本当に必要なものに絞ります。決まりが多すぎると、大事な決まりが埋もれてしまいます。とくに大浴場の入り方と、静かにしてほしい時間は、日本の宿に慣れていない人が知らないことの多い決まりです。ページの上のほうに置き、チェックインのときに渡す紙と同じ文にそろえておくと、受付での説明も短くなります。ガイドラインは、禁止や注意を伝えるときにピクトグラム(絵文字の案内記号)を使うことも有効だとしています。ページでは文字で書いたうえで、館内の掲示にはピクトグラムを添えると、言語を問わず伝わりやすくなります。
宿の英語ページは、誰がどう訳す?
宿の英語ページは、機械翻訳で下訳を作り、英語に慣れた人が確かめてから載せる、という2段で訳すのが手堅い方法です。
小さな宿では、翻訳会社に全部を頼むより、まず自分たちで下訳を作るほうが始めやすいことがあります。そのときも、機械翻訳の文をそのまま載せず、人の目を一度通します。
| 段 | 誰が | すること |
|---|---|---|
| 1. 日本語を整える | 宿の人 | 料金・時刻・決まりを、主語と数字をそろえた短い文に直す |
| 2. 下訳を作る | 宿の人(機械翻訳を使う) | 5ページの本文を訳す。訳語は観光庁のガイドラインの対訳にそろえる |
| 3. 確かめる | 英語を母語とする人、または英語に慣れた人 | 意味が通るか、温泉や食事の説明が伝わるかを読む |
| 4. 載せる | 宿の人 | 訳文を本文として、別の URL のページに置く |
ブラウザの自動翻訳や、ページを自動で訳すプラグインだけに任せる形は避けます。Google は、定型文だけを訳して本文が元の言語のままのページを避け、原文と訳文を一緒に表示しないよう求めています[3]。自動の訳では、温泉の入り方や浴衣のように直訳では伝わらない所に、補足の一文が足されません。
観光庁のガイドラインも、中国語の外来語の表記について、ネイティブチェックや辞書での確認を勧めています[1]。翻訳の費用は、頼む先や量で大きく変わります。出典のはっきりした相場が見当たらないため、この記事では金額を挙げません。見積もりを取るときは、5ページの文字数を数えてから頼むと比べやすくなります。
英語のページは、サイトのどこに作る?
英語のページは日本語とは別の URL に作り、切り替えリンクを置き、自動で転送しないことが、Google の多言語サイトの指針に沿った作り方です[3]。
Google 検索セントラルの多地域・多言語サイトの指針は、次のことを挙げています[3]。
- 言語ごとに別の URL を使う
- Cookie やブラウザの設定で表示を切り替える方法は勧めない
- 閲覧者の言語を推測して、自動で別の言語へ転送しない
- 同じページの別の言語版へのリンクを置く
- hreflang の注釈などで、言語版の関係を Google に伝える
定型文(メニューや見出し)だけを訳し、本文が元の言語のままのページは、同じ内容が何度も検索結果に出る原因になります。そのため Google は、原文と訳文を一緒に表示しないよう求めています[3]。hreflang とは、同じ内容の別の言語版がどの URL にあるかを検索エンジンに伝える印のことです。
| 作り方 | Google の指針との関係 | 小さな宿での扱い |
|---|---|---|
| 言語ごとに別の URL(例:/en/rooms) | 勧められている | 使う |
| Cookie やブラウザの設定で表示を切り替える | 勧められていない | 使わない |
| 言語を推測して自動で転送する | 避けるよう求められている | 使わない |
| ブラウザの自動翻訳に任せる | 指針には直接の記載なし | 5ページは訳文を本文として置く |
| 定型文だけ訳し、本文は日本語のまま | 避けるよう求められている | 本文まで訳す |
- URL の例:日本語 /rooms、英語 /en/rooms
- どのページにも「English」「日本語」の切り替えリンクを置く
- 英語のページのタイトルと説明文も英語で書く(タイトルタグの付け方、meta descriptionの書き方)
訳したあと、日本語との食い違いはどう防ぐ?
訳したページの食い違いを防ぐには、日本語を直すたびに同じ日に英語も直す決まりを作り、料金・時刻・決まりのように変わりやすい項目を一覧にして見直すことが基本です。
多言語のページでいちばん起きやすいのは、日本語の料金や時刻を直したのに、英語のページが古いまま残ることです。外国人のお客様は英語のページを見て来るため、古い時刻のまま送迎を待ってしまう、といった行き違いが起きます。
| 変わりやすい項目 | 見直す時期 | 直す所 |
|---|---|---|
| 料金・キャンセル料 | 料金を変えた日 | 日本語と英語の料金ページ、予約サイトの英語の説明 |
| 送迎の時刻 | 季節の切り替わりの前 | アクセスのページ、Google ビジネスプロフィール |
| 大浴場・食事の時間 | 時間を変えた日 | 温泉と食事のページ |
| 支払い方法 | 使える方法が増えた・減った日 | 支払いと館内の決まりのページ |
| 休館日 | 決まった日 | お知らせのページ(日本語と英語) |
英語を母語とする人か、英語に慣れた人に年に1回読んでもらうと、言い回しの不自然さに気づけます。観光庁のガイドラインは、中国語の外来語の表記についてネイティブチェックや辞書での確認を勧めています。どの言語でも、載せる前に一度その言語に慣れた人に読んでもらうと安全です。業種ごとのサイトの違いは業種でホームページの何が違う?9業種のトップページを実測、予約サイトと自社サイトの役割の違いは予約サイトに頼る業種、自社サイトが効く業種で比べています。
予約や問い合わせの窓口は、外国語でどう用意する?
宿の外国語の問い合わせ窓口は、電話よりもメールや問い合わせフォームを英語で用意し、返事の目安の時間と、答えられる言語をページに書いておくと使われやすくなります。
観光庁の調査で、旅行中の困りごとの2番目に「施設等のスタッフとのコミュニケーション」が挙がっていました[2]。電話は言葉の聞き取りが難しく、時差もあるため、外国人のお客様には文字で残る窓口のほうが使いやすい場面があります。小さな宿で英語の電話にいつも出られる人がいない場合は、無理に電話を勧めず、文字の窓口を案内します。
| 窓口 | ページに書くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 英語の問い合わせフォーム | 名前・メール・宿泊日・人数・質問の欄。送ったあとの返事の目安 | 入力の欄の説明も英語にする |
| メール | アドレスと、答えられる言語(例:English, Japanese) | 返事の目安の時間を書く |
| 予約サイトのメッセージ | 予約サイト経由の予約は、そのメッセージ機能で受けること | 公式サイトの英語ページへのリンクを返事に使う |
| 電話 | 英語で対応できる時間があれば、その時間 | 対応できない場合は文字の窓口を案内する |
よく来る質問は、英語のよくある質問のページにまとめておくと、同じ返事を何度も書かずに済みます。送迎の時刻、チェックインの時刻、食事の配慮、子どもの料金、支払い方法の5つは、どの宿でも聞かれやすい項目です。返事を書くたびに、その内容をよくある質問に足していくと、ページが少しずつ育ちます。
次にやることは?
小さな宿が多言語ページで最初にやることは、予約の記録から外国人宿泊者の国・地域の内訳を出し、英語の5ページの日本語の原稿を外国人が読む前提で書き直すことです。
- 国・地域の内訳を出す
予約の記録から、外国人の宿泊者の国・地域の内訳を出し、2つ目の言語の候補を決めます。 - 日本語の5ページを直す
料金・アクセスとチェックイン・温泉・食事・支払いと館内の決まりを、外国人が読む前提で書き直します。 - 訳語をそろえる
観光庁のガイドラインの対訳一覧で訳語をそろえ、日本特有のものには数行の補足を足します。 - 予約画面を確かめる
使っている予約システムに英語の予約画面があるか、システムの会社に確かめます。無ければ、メールなど別の予約の道を英語のページに書きます。 - 別の URL に置く
英語のページを /en/ のような別の URL に置き、どのページにも言語の切り替えリンクを付け、自動では転送しません。 - 読んでもらう
英語を母語とする人か、英語に慣れた人に読んでもらい、意味が通るかを確かめます。 - 外の情報をそろえる
Google ビジネスプロフィールと予約サイトの英語の情報を、サイトと食い違わないようにそろえます。
よくある質問
- 宿の英語ページに機械翻訳の文をそのまま載せてもよいですか?
- 機械翻訳は下訳に使えますが、温泉の入り方や食事のように日本特有のことは、直訳では意味が伝わらないことがあります。観光庁のガイドラインも中国語の外来語の表記についてネイティブチェックや辞書での確認を勧めています。載せる前に、その言語に慣れた人に一度読んでもらうと安全です。
- パスポートの提示をページに書くと、失礼になりませんか?
- 日本国内に住所を持たない外国人の宿泊者は、旅館業法施行規則で宿泊者名簿に国籍と旅券番号を書くことになっています。「法令で国籍・旅券番号の記入が必要なため」と理由を添えて事前に知らせておけば(パスポートの提示や写しの保存は、厚生労働省や自治体の案内によるものです)、受付で初めて求めるより行き違いが少なくなります。
- 宿のサイトは全部のページを訳さないと、検索で不利になりますか?
- 訳していないページがあること自体が不利になるわけではありません。大切なのは、訳したページが本文まで訳されていることです。Google は定型文だけを訳して本文が元の言語のままのページを避けるよう求めているため、5ページをしっかり訳すほうが、全ページを中途半端に訳すより向いています。
- 英語のページは、予約サイトがあれば要らないのでは?
- 予約サイトにも英語の情報はありますが、温泉の入り方や館内の決まり、送迎の時刻など、宿ごとに違う細かな情報までは載せにくいものです。公式サイトに英語のページがあれば、予約サイトやメッセージでの問い合わせにリンクを送って答えられます。同じ説明を何度も書く手間も、その分だけ減ります。
- 中国語は簡体字と繁体字のどちらから作ればよいですか?
- 中国語には簡体字と繁体字の2種類があり、どちらを読む人が多いかは国・地域によって違います。観光庁のガイドラインの例は簡体字で示されていますが、宿では予約の記録で宿泊者の国・地域の内訳を見て、多いほうから作るのが無理のない順番です。2つ目の言語を足すときも、英語と同じ5ページから訳します。
- 英語のページの宿名は、どうつづればよいですか?
- 宿名の英語のつづりは、看板・予約サイト・Google マップですでに使っている表記にそろえます。観光庁のガイドラインはヘボン式ローマ字を使うことと、長音の記号は理解されない場合があるため確認が必要なことを示しています。表記がばらばらだと、同じ宿だと分かりにくくなります。決めたつづりは、名刺や館内の掲示にも同じものを使います。
- 英語のページはいくつの言語の切り替えを置けばよいですか?
- 宿の切り替えリンクは、実際に訳した言語の数だけ置きます。訳していない言語の切り替えを置くと、押しても日本語のページに戻るなど、読み手を迷わせます。Google の指針も、同じページの別の言語版へのリンクを置くことを挙げています。
- 訳したページの料金が日本語と違っていたら、どちらが正しいと書けばよいですか?
- 料金や時刻が日本語と英語で食い違うと、読み手はどちらを信じればよいか分かりません。食い違いに気づいたら同じ日に両方を直し、料金のページの頭に確認した日を書いておきます。予約の確定の画面で示す料金を正とする旨を書き添えておくと、行き違いが減ります。
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