SNSはどれくらい使われている?公的データの利用率
まず、お客様の側の実態です。総務省の令和7年通信利用動向調査(2026年5月公表、調査時点は2025年8月末)では、インターネットの利用目的で最も多いのが「SNS(無料通話機能を含む)の利用」の82.3%で、「電子メールの送受信」の78.2%、「検索サービスの利用」の77.5%が続きます(出典:総務省『令和7年通信利用動向調査の結果』2026年)。SNSも検索も、インターネットを使う人の8割前後が使っています。
サービスごとの利用率は、総務省情報通信政策研究所の調査(13〜79歳の1,800人、2024年12月に調査)で分かります。
| LINE | 91.1% |
|---|---|
| YouTube | 80.8% |
| 52.6% | |
| X(旧Twitter) | 43.3% |
| TikTok | 33.2% |
| 26.8% |
年代別に見ると、サービスによって差がはっきり出ます。
| サービス | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LINE | 93.6% | 97.7% | 97.9% | 94.8% | 94.5% | 91.1% | 71.8% |
| YouTube | 95.7% | 97.2% | 97.9% | 91.8% | 83.0% | 71.2% | 43.3% |
| 75.0% | 78.0% | 70.5% | 67.0% | 52.7% | 34.7% | 10.4% | |
| X(旧Twitter) | 62.1% | 78.0% | 61.6% | 48.7% | 43.6% | 22.1% | 8.1% |
| 13.6% | 22.9% | 39.2% | 38.6% | 32.1% | 26.6% | 8.1% |
出典:総務省情報通信政策研究所『令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(概要)』(2025年6月)
LINEは10代から60代まで9割を超えて使われ、70代でも71.8%です。Instagram と X は10代・20代で高く、60代・70代では大きく下がります。どのSNSを選ぶかは、自分のお客様の年代で決めるのが出発点です。
ホームページとSNSの役割はどう違う?
総務省の令和7年通信利用動向調査でSNSの利用目的を見ると、「従来からの知人とのコミュニケーションのため」が86.6%で最も多く、「知りたいことについて情報を探すため」が66.0%で続きます。SNSはまず知っている人とのつながりの道具で、情報を探す場としても使われています。
この違いを、お店や会社の側から整理すると次のようになります。
| 比べる点 | ホームページ | SNS |
|---|---|---|
| 見つけてもらう経路 | 検索・地図・AIの回答・他のサイトからのリンク | フォロー・おすすめ表示・知人からの共有 |
| 情報の並び方 | 料金・所在地・サービスなどを項目ごとに置いておける | 新しい投稿が上に来て、古い投稿は流れていく |
| 向いている情報 | 変わりにくい基本情報、手順の説明、よくある質問 | 今日の空き状況、季節の話題、作業の様子 |
| 決まりを作る人 | 自分。ドメインも中身も自分で管理する | 運営会社。規約や表示の仕組みに従う |
| 問い合わせ | 電話・フォーム・地図・LINEをまとめて置ける | メッセージやトークなど、そのサービスの中で受ける |
SNSは「今」を伝えることに強く、ホームページは「いつ見ても同じ答えがある」ことに強い、と考えると使い分けやすくなります。
お客様が依頼を決めるまでの流れの例
実際には、お客様はSNSとホームページを行き来しながら依頼先を決めます。よくある流れは次のとおりです。
- SNSで作業の様子の投稿を見かける、または知人から店の名前を聞く
- 店の名前や「地域名+業種」で検索し、検索結果や地図で他の店と見比べる
- ホームページで料金の目安・対応地域・所在地・運営者を確かめる
- 電話・フォーム・LINEのうち、自分が使いやすい方法で問い合わせる
2と3でホームページが無いと、SNSで興味を持った人が、比べて確かめる段階で手を止めてしまいます。逆にホームページだけでは、1の「知るきっかけ」が検索に限られます。SNSは入口を広げ、ホームページは判断の材料をそろえる、という分担です。
SNSだけだと何が困る?
SNSだけで集客している事業者が困りやすいのは、次の5つです。
- 検索で探している人に届きにくい:「地域名+業種」で探す人は、まず検索結果や地図を見ます。料金や対応地域を書いたページが無いと、比べる材料に入りにくくなります
- 基本情報が流れる:料金・営業時間・対応地域を投稿で書いても、新しい投稿に押し出されて探しにくくなります
- アカウントは自分だけの物ではない:表示の仕組みや規約は運営会社が決めます。アカウントに入れなくなると、お客様への連絡手段がまとめて無くなります
- AIの回答の材料になりにくい:ChatGPT などのAI検索は、ウェブ上のページを読んで答えを作ります。会社の事実がまとまったページがあると、AIが正しく読み取りやすくなります(AI検索対策とは)
- 信頼の確かめ先になりにくい:運営者・所在地・連絡先をまとめたページは、初めての人が「この会社は大丈夫か」を確かめる場所です(E-E-A-Tの記事)
逆に、ホームページだけで新しい情報を出さないと、営業しているのかどうかが外から分かりにくくなります。どちらか一方に寄せるより、両方を持って役割を分けるほうが現実的です。
ホームページからSNSにつないでいる会社はどれくらい?調査の数字
暖簾AIが2026年10月に、遺品整理・片付けなどの事業者のサイト863件のトップページを調べたところ、SNSなどへのリンクがあった割合は次のとおりでした。
| 電話番号のタップ発信 | 63.4% |
|---|---|
| LINE | 33.6% |
| 22.6% | |
| フォーム | 21.1% |
| X(旧Twitter) | 17.6% |
| YouTube | 16.9% |
トップページにLINEへのリンクがあるサイトは33.6%でした。Instagram は22.6%、X(旧Twitter)は17.6%、YouTube は16.9%です。一方で、電話番号をタップで発信できるリンクは63.4%、トップページに入力フォーム(サイト内検索の窓を含む)があるサイトは21.1%でした。この調査は1つの業種の事業者団体の名簿から抽出したため、全業種の平均とは異なる可能性があります。判定はトップページのみ・機械的なもので、下層ページの設定は含みません。
LINEへのリンクが他のSNSより多いのは、LINEがお知らせより問い合わせの窓口として使われているためと考えられます。ただ、公的な調査ではLINEの利用率が91.1%あるのに対し、トップページからLINEにつながるサイトは3分の1ほどです。お客様が普段使っている連絡手段と、サイトが用意している入口の間には、まだ開きがあります。
もう1つ見ておきたいのが、ページがLINEやSNSで共有されたときの見え方です。共有されたときの画像を決める og:image を設定しているサイトは47.2%で、半分以上のサイトは、共有されたときにどの画像を出すかを自分で決めていない状態でした(OGPの設定方法は?LINE・SNSの画像が出ない・変わらない原因と確認手順)。
ホームページとSNSはどうつなぐ?手順
両方を持つなら、行き来できるようにつなぐことで、それぞれの弱いところを補えます。
- SNSのプロフィールにホームページのURLを書く:トップページか、料金や申し込みの方法が分かるページなど、一番見てほしいページにする
- ホームページからSNSへリンクする:ページの一番下と、問い合わせのページに置く
- 共有されたときの見え方を決める:og:title と og:image を設定し、LINEやSNSで共有されたときの題と画像を決める
- 店名・住所・電話番号の書き方をそろえる:ホームページ、SNS、Googleビジネスプロフィールで表記を同じにする(Googleビジネスプロフィールの登録方法)
- SNSの投稿をホームページに積み上げる:反応の多かった投稿や、よく聞かれた質問への答えは、ホームページの記事やよくある質問に書き直して残す
- 問い合わせの入口を決める:電話・フォーム・LINEのどれで受けるかを決め、ホームページの同じ場所にまとめて並べる
5番目の「積み上げ」が、SNSとホームページを両方持つ一番の利点です。SNSで反応があった話題は、お客様が知りたいことの手がかりです。それをホームページに残しておけば、検索で探している人にも届きます。
| SNSの投稿 | ホームページでの残し方 |
|---|---|
| 作業の前後の写真 | 作業の例のページにまとめ、部屋の広さ・人数・かかった時間など、自分の記録で言えることを書き足す |
| よく来る質問への答え | よくある質問のページに、問いと答えの形で移す |
| 料金や受付の変更のお知らせ | 料金のページそのものを書き直し、投稿には変更後のページへのリンクを付ける |
| 季節の案内(年末の片付けなど) | 毎年使える説明はブログの記事にし、日付が入る案内はお知らせにして期間が過ぎたら整理する |
どちらから始めればいい?状況別の考え方
手が回らない場合は、今の状況に合わせて順番を決めます。
| 今の状況 | 先にやること | 次にやること |
|---|---|---|
| どちらも無い | Googleビジネスプロフィールの登録と、基本情報をまとめたホームページ | お客様の年代に合うSNSを1つ始める |
| SNSだけある | 料金・対応地域・連絡先をまとめたホームページを作る | SNSのプロフィールにURLを載せる |
| ホームページだけある | SNSを1つ選び、作業の様子など「今」を出す | ホームページからSNSへリンクする |
| 両方あるが止まっている | 古い情報(料金・営業時間・著作権表示の年)を直す | SNSの投稿を記事に書き直して積み上げる |
SNSを増やしすぎないことも大切です。更新が何年も止まったアカウントは、営業しているのか不安に思われる原因になります。続けられる数に絞り、ホームページを情報の置き場にして、SNSから人を呼び込む形にします。暖簾AIでは、ホームページの制作(1回11,000円・税込)を制作陣が手がけ、公開後の診断やページの直接編集は無料プランでも使えます(料金)。
ホームページが要るかどうかを統計から考えたいときは、中小企業にホームページは必要?で詳しく書いています。
よくある質問
- SNSのプロフィールにはどのページのURLを載せればいいですか?
- 迷ったらトップページで構いません。予約や問い合わせを増やしたいなら、料金や申し込みの方法がすぐ分かるページを載せると、SNSから来た人が迷わずに済みます。
- Googleビジネスプロフィールがあれば、ホームページは要りませんか?
- Googleビジネスプロフィールは地図や検索に出る店の基本情報で、サービスの詳しい説明や手順を書く場所としては足りません。ホームページを持ち、プロフィールからリンクするのが基本です。
- SNSに載せた写真をホームページにも使っていいですか?
- 自分で撮った写真なら使えます。お客様や他の人が写っている写真、他の人が撮った写真は、本人や撮影者の了解を取ってから使います。
- LINE公式アカウントとホームページはどう使い分けますか?
- LINE公式アカウントは、友だちになった人へのお知らせと個別のやりとりに向いています。初めての人が比べて選ぶための情報はホームページに置き、ホームページからLINEの友だち追加へつなぐ形が使い分けやすい形です。
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