生成AIを使う人はどれくらい増えた?総務省の情報通信白書の数字
総務省の『情報通信白書』は、毎年のアンケート調査で個人の生成AIの利用を尋ねています。「業務や日常生活において生成AIサービスを一つでも使ったことがあるか」という設問に「使っている(過去使ったことがある)」と答えた人の割合は、2023年度調査で9.1%、2024年度調査で26.7%、2025年度調査で58.8%でした(出典:総務省『令和8年版 情報通信白書』(2026年)図表Ⅰ-1-1-1)。
| 2023年度 | 9.1% |
|---|---|
| 2024年度 | 26.7% |
| 2025年度 | 58.8% |
2025年度調査は新たに15〜19歳を対象に加えているため、前年度と同じ20歳以上に限ると52.2%です。それでも1年でほぼ2倍になっています。文章を作るテキスト生成AIに限っても、2024年度の24.0%から2025年度は55.0%に増えました(図表Ⅰ-1-1-2)。
| 国(2025年度調査) | 何らかの生成AIを使ったことがある | テキスト生成AIを使ったことがある |
|---|---|---|
| 日本 | 58.8% | 55.0% |
| 米国 | 75.6% | 65.4% |
| ドイツ | 75.6% | 66.0% |
| 中国 | 93.6% | 88.3% |
出典:総務省『令和8年版 情報通信白書』(2026年)図表Ⅰ-1-1-1〜Ⅰ-1-1-3
日本は4か国の中で最も低いものの、前年度からの増え方は日本が最も大きかったと白書は述べています。年齢別では15〜19歳が91.7%、20〜29歳が78.2%と若い層ほど高く、使っている人のうち「ほぼ毎日」使う人は日本で約3割でした。使う理由は「利用にかかるお金が無料又は安い」が53.9%、「時間や手間を省いてくれ、作業の効率が上がる」が42.8%の順でした。
お店選びや買い物の検討にAIは使われている?
白書に「お店探し」そのものの項目はありません。近い場面として、「日常の生活に伴う購入を検討・判断するとき」に、AIとAI以外の方法をどう使い分けているかを尋ねた結果があります(図表Ⅰ-1-1-12)。日本の回答は次の通りでした。
| AIのみ | 2.9% |
|---|---|
| 主にAI(他の方法は補助的) | 10.1% |
| 主に他の方法(AIは補助的) | 24.4% |
| 他の方法のみ | 34.9% |
| その場面は経験がない | 27.7% |
AIを主に使う人(AIのみ・主にAI)は13.0%と少数ですが、AIを補助的に使う人まで含めると37.4%で、「他の方法のみ」の34.9%を上回ります。買い物を決めるとき、検索や口コミと並べてAIの答えも判断材料にする人が、一定数いることが分かります。ほかの場面と比べると次の表になります。
| 場面(日本) | AIのみ | 主にAI | 主に他の方法(AIは補助的) | 他の方法のみ | その場面は経験がない |
|---|---|---|---|---|---|
| 日常の些細な疑問や雑談に関する情報を気軽に得ようとするとき | 2.8% | 12.7% | 30.1% | 26.7% | 27.7% |
| 社会の出来事やニュースの概要をつかむとき | 1.7% | 7.9% | 26.6% | 35.8% | 28.0% |
| 自身の心身や生活、将来にかかわる専門的な相談をするとき | 4.9% | 15.0% | 25.7% | 26.5% | 27.8% |
| 日常の生活に伴う購入を検討・判断するとき | 2.9% | 10.1% | 24.4% | 34.9% | 27.7% |
| 生活に長期的な影響を及ぼすものの購入を検討・判断するとき | 2.6% | 9.2% | 22.1% | 32.1% | 34.0% |
出典:総務省『令和8年版 情報通信白書』(2026年)図表Ⅰ-1-1-12(日本の回答。「社会の出来事やニュースの情報を深く調べるとき」の行は省略)
同じ図表で米国は、日常の購入の検討で「AIのみ」が9.1%、「主にAI」が21.5%で、日本よりAIの比重が高い結果でした。白書は、日本でも若い層を中心に、情報の取得や相談の場面でAIの比重が高まりつつあるとしています。
ChatGPTはどこからお店の情報を集める?
OpenAIの公式ドキュメントによると、ChatGPTの検索の答えにサイトを表示するために使われるのは OAI-SearchBot というクローラーです。robots.txt で OAI-SearchBot を拒否したサイトは ChatGPT の検索の答えには表示されず、移動先を示すリンクとしては出ることがあるとされています。robots.txt を変えてから検索に反映されるまでは、約24時間かかります(出典:OpenAI『Overview of OpenAI Crawlers』)。生成AIの学習に使う GPTBot、利用者の操作に応じてページを読む ChatGPT-User は、OAI-SearchBot とは別のものです。
暖簾AIの調査(2026年10月、中小事業者のサイト863件)では、robots.txt で OAI-SearchBot を名指しで拒否しているサイトは0件でした。名指しで拒否していたのは GPTBot 1件・CCBot 1件の計2件で、ほかに「User-agent: *」の下に「Disallow: /」と書いて全ロボットを拒否しているサイトが5件(0.6%)ありました。全ロボットの拒否は、OAI-SearchBot も Google のクローラーも対象になる書き方です。確かめ方は AIのクローラーを robots.txt で拒否していないか確かめる方法 にまとめています。
この調査の数字は、1つの業種の事業者団体の名簿から抽出したため、全業種の平均とは異なる可能性があります。判定はトップページのみ・機械的なもので、下層ページの設定は含みません。
AIが答えに使いやすいお店のサイトとは?5つの準備
AIの答えは、読み取ったページの内容をもとに組み立てられます。お客様が聞きそうな事実(場所・電話・営業時間・料金・対応範囲)がサイトに文字で書かれていなければ、AIがその部分を答える材料がサイトにありません。Google は最適化ガイドで、Google ビジネスプロフィールを整えることが、AI の回答と通常の検索結果の両方で商品やサービスが見つかりやすくなる助けになると説明しています(出典:Google 検索セントラル『Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する』2026年)。
中小事業者のサイトで最初にそろえたい5項目と、暖簾AIの調査での実施率は次の通りです。
| meta description あり | 84.1% |
|---|---|
| 電話をタップで発信できるリンク | 63.4% |
| Googleマップの埋め込み | 21.1% |
| 店舗・事業者の型の構造化データ | 11.6% |
| FAQPage の構造化データ | 4.1% |
| 準備 | 中身 | 調査での実施率 |
|---|---|---|
| ページの説明文を書く | meta description に、何の店か・どこの店かを1〜2文で書く | 84.1% |
| 電話番号を文字とリンクで載せる | 画像ではなく文字で書き、スマホでタップして発信できる tel: のリンクにする | 63.4% |
| 住所と地図を載せる | 住所を文字で書き、Googleマップを埋め込む | 21.1%(地図の埋め込み) |
| 店舗・事業者の構造化データを入れる | 店名・住所・電話・営業時間を、LocalBusiness などの型で機械が読める形にする | 11.6% |
| よくある質問を本文に置く | 料金・対応地域・支払い方法などの質問に、1〜3文で答える | 4.1%(FAQPage の構造化データ) |
出典:暖簾AI調べ(2026年10月、中小事業者のサイト863件)。トップページのみの判定
5項目のうち、AIの答えに直接かかわるのは「何の店で、どこにあり、何をいくらで頼めるか」が文字で読めるかどうかです。トップページの冒頭や会社案内に、次のような1段落を置くと、AIにも人にも伝わりやすくなります。
| 書き方 | 例 | AIが読み取れること |
|---|---|---|
| 伝わりにくい例 | 「真心を込めて、お客様の想いに寄り添います。」 | 何の店か・どこの店かが分からない |
| 伝わりやすい例 | 「(市区町村名)の遺品整理・生前整理の専門店です。(対応地域)に対応し、見積もりは無料、作業は最短で翌日から。料金は1Kで(金額)円からです。」 | 業種・地域・対応範囲・料金の目安 |
例は暖簾AIによる作例。( )内は自社の事実に置き換える
店名・住所・電話番号の表記は、サイトの全ページ、Googleビジネスプロフィール、SNSでそろえます。表記が場所ごとに違うと、同じ店の情報だと読み取られにくくなります。構造化データの書き方は 構造化データ LocalBusiness の書き方 で、コピーして使える例とあわせて説明しています。
お客様はどこで店を見つける?検索・地図・AIの違い
お店を探す人が見る場所は、Google検索、Googleマップ、ChatGPTなどのAIの3つに分けて考えると整理できます。それぞれ、表示に使われる情報の出どころが違います。
| 見つかる場所 | 表示される物 | 主な情報の出どころ | 店側が整えるもの |
|---|---|---|---|
| Google検索 | 検索結果のリンク、AIによる概要 | Googleがクロールしたサイトのページ | サイトの文章、title・説明文、構造化データ |
| Googleマップ | 地図上の店の情報、口コミ、写真 | Googleビジネスプロフィール | 営業時間、カテゴリ、写真、口コミへの返信 |
| ChatGPTの検索 | 会話の答えと、根拠のリンク | OAI-SearchBot などが集めたウェブ上のページ | クローラーを拒否しないこと、サイトの文章 |
出典:OpenAI『Overview of OpenAI Crawlers』、Google 検索セントラル『Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する』をもとに暖簾AIが整理
3つは別々の仕組みですが、サイトの文章とGoogleビジネスプロフィールの情報が正しく、互いに食い違っていなければ、どこで調べられても同じ店として紹介されやすくなります。白書のとおり、買い物の検討でAIを使う人はまだ「補助的に」が中心です。AIだけに合わせるのではなく、検索・地図・AIのどこで見られても困らない状態にするのが、小さなお店にとって手戻りの少ない進め方です。
自分のお店がChatGPTにどう紹介されるかは、どう確かめる?
いちばん早いのは、お客様が使いそうな言葉で実際に聞いてみることです。
- 「(地域名)で(業種)を探しています。おすすめはありますか」と聞く
- 「(店名)について教えて」と店名で聞く
- 「(店名)の営業時間と定休日は?」と、事実を聞く
- 答えに付いたリンクが、自社のサイトか、ほかのサイトかを見る
- 日付・質問・答えを書き残し、1か月後に同じ質問をする
質問の例と記録表は 自社がAIにどう紹介されているか確かめる方法 にまとめています。答えに誤りがあったら、まず元になる自社サイトとGoogleビジネスプロフィールの情報を直します。
暖簾AIの運用アプリの「AIからの流入数」では、どのAIがサイトを読みに来たかと、AIの答えから何人来たかを数えます。聞いて確かめる方法とあわせると、AIの答えに出ているかと、実際に人が来ているかの両方が分かります。
AI検索への対策を何から始めるかは、まとめの記事AI検索対策のやり方(やる順のチェックリスト12項目)に並べています。
よくある質問
- 白書の「58.8%」は、何を数えた数字ですか?
- 総務省の2025年度の個人向けアンケート調査で、「業務や日常生活において生成AIサービスを一つでも使ったことがあるか」に「使っている(過去使ったことがある)」と答えた人の割合です。この年度から15〜19歳も対象になっており、20歳以上に限ると52.2%です。
- 生成AIを使っていない人は、なぜ使わないのですか?
- 白書では、テキスト生成AIサービスを使わない理由として「自分の生活や業務に必要ない」が42.4%、「使い方がわからない」が38.8%でした。使い方がわからないと答えた割合は、調べた4か国の中で日本が最も高い結果でした。
- AIに出るために、サイトの文章をAI向けに書き換える必要はありますか?
- Googleは最適化ガイドで、AIのために文章を書き換える必要はないと説明しています。お客様が聞く質問に、事実と数字で答える文章になっているかを見直すことが先です。
- お客様の年齢層が高い業種でも、AIへの準備は必要ですか?
- 白書の年齢別の結果では、15〜19歳が91.7%、20〜29歳が78.2%と、若い層ほど生成AIの利用経験が高くなっています。お客様の年齢層が高い業種では、検索と地図の基本を整えることを先にし、その同じ作業がAIへの準備にもなると考えると無駄がありません。
あなたのサイトは、いま何点?
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